最近、「私のバイブルは『7つの習慣』です!」、「『7つの習慣』を読んで目から鱗、毎日実践してます!」といった話を何度か聞いたのだけど、著者のスティーブン・R・コヴィーはクリスチャン、特に積極的に宣教している「モルモン教」の信者なので、これも宣教の一つで書かれているはずですね。

日本人はほんと宗教嫌いで(まぁ多くはオウム真理教のサリン事件による悪影響なんだけど。それまでは麻原彰晃もテレビに出ていたし、とんねるずの番組とか)、神とか霊とかついた瞬間に毛嫌いするのだけど、瞑想とか黙想とかメディテーションとか心の声とか、そういう言葉にすると非常に食いつきが良いわけです。

「7つの習慣」はコンサルタントで成功したコヴィーが57歳の時(1989年)に原著を出しており、自分のブランド力を宣教に活用したという形。それも宗教色を出し過ぎず「習慣」という親しい言葉を使って、神様と人間、神様と自分、信仰と生活、などの視点をしっかり織り込んで書いている。ここからどれほどの人がモルモン教に親しくなったかは定かではないが、少なくとも印象は変わったのではないでしょうか。

少なくとも米国より日本の方が宗教への抵抗感はあるものの、それでも日本で200万部も売れるようになったということは、宗教に携わる人間(私)としても嬉しいことですし、日本人はもっと自身のことをわかった方が良いよ、と思いますね。自分たちは神を、いや神との関係性を理解することを求めているんだと。

話はそれますが、1970〜80年代は日本の行動経済成長で米国は非常に厳しい状況だった中、コンサルティングファームによる戦略や筋肉質の組織構築、ファイナンスによる企業経営などの提供でなんとか戦ってきました。逆にコンサルティングという仕事は非常に重宝され大活躍した時期、コヴィーもその時期にコンサルタントとして大活躍したことでしょう。それを20〜30年続けたことで名声も得るようになり、書物も書くようになったという流れだと思います。もちろん彼の努力も忘れてはいけないですが。私も50超えたら本でも書こうかな。

何れにしても、正月に一つの寺に1000万人以上が集まる国は世界どこを探しても日本しかありませんし、これだけどこにでも寺院や神社がある国も珍しいわけです。自らの民族が信仰、宗教、神の存在を認めているのだということを早く理解して、より良い国を作っていこうとしていきたいと思うわけです。

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