## 第2章 海の女神

メメント・オーシャン深部、エリスの記憶の中に潜ったアリアは、海の女神の声を聞いていた。

「アリア、私を解放して…。」

それは、優しくも哀切な響きを持つ声だった。アリアは声の主を探し、海底都市の廃墟へとたどり着く。そこには、巨大な水晶体が鎮座していた。水晶体の中には、人魚のような姿をした女性が閉じ込められていた。

「これが…海の女神…？」

アリアが水晶体に触れると、声が再び響き渡る。

「アリア、あなたは選ばれし者…私を解放し、真の自由を手に入れましょう…。」

海の女神は、アリアに禁断の技術の秘密を語り始める。それは、人類の想像を超える力を秘めた技術だった。しかし、同時に人類を滅亡へと導く可能性も秘めていた。

アリアは、海の女神の言葉を信じていいのか迷う。海の女神は本当に人類を救いたいのか、それとも利用しようとしているのか？

「…私は…あなたを信じる…。」

アリアは決断し、水晶体を破壊する。海の女神は解放され、光となって海中都市全体に広がっていく。

海の女神の力で、海中都市は復興し、人々はかつての生活を取り戻す。しかし、同時に異変が起こり始める。海面上昇が加速し、残された陸地が水没していく。

「…これは…私のせい…？」

アリアは、海の女神の力を解放したことが、海面上昇の原因になったのではないかと疑う。海の女神は、人類を救うために力を与えたのか、それとも滅亡へと導くために力を与えたのか？

アリアは、海の女神の真意を探るため、再び記憶の海へと潜っていく。