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【学級通信】(高校1年:第012号)リフレクションシートという取り組みの話

2017-06-22

1.リフレクションカード

このクラスでは、帰りのホームルームで「リフレクションカード」というものを書いています。この取り組みは、1日の終了時までに生徒に質問や感想などを書いてもらい、次の日までに担任がそれを読み、必要があれば返事を書くということで、生徒・担任間のコミュニケーションを実現しようとするものです。

この取り組みは、私のオリジナルではなく、織田揮準先生(教育学者)が考案したものです。大学を中心にさまざまな学校で活用されています。私は大福帳というものを参考にしました。

これは、コミュニケーションだけでなく、本人が毎日を振り返る活動としても機能していて、メタ認知能力の強化も狙っています。

2.毎日振り返る…けど…

(まあ難しい話は置いといて)私が担任になったらやりたいと思っていたことの一つが

「毎日リフレクションカードを書く」というこの取り組みです。

(ちなみに、第1号の学級通信でも書きましたが、学級通信自体も担任としてやりたいと思っていたことの一つですって誰も覚えてですよね(笑))。で、この毎日リフレクションですが、開始してからここまで2ヶ月経ちました。来る日も来る日も毎日書いて、

「あ~もう書くことね~よ~」
「つ~かうちのクラスだけダルいっしょ」
「早く帰りたいんですけど…」
「つ~かこの担任ってめんどくさくね?」

と(たぶん)9割くらいが思っているのがひしひしと伝わってきます。私自身も、最初に思っていたほどの感じではないなという反省もあります。なので、この取り組みですが、ここらで止めようかなと思います。嘘です!そんなこと微塵も思っていませんから安心してください!絶対止めませんから~

3.皆さんの様子を見られるのは面白い

このリフレクションカードは、私の毎日の楽しみでもあります。クラス全員と毎日会話するのは不可能ですし、そんなことやるつもりはそもそもありませんし、それこそ本当にこいつめんどくさい奴だと思います。その点、数行ではあっても(人によっては数文字)全員とコミュニケーションを取れるので、この方法はありがたいです。

毎日を振り返ってもらい、気づきを得てもらうこの取り組みですが、

「正直一番気づきをもらっているのは私です(笑)」

全員の文章を読むと、みんないろいろで本当に面白い。

「勉強のことを書く人」
「週二回7時間目いらないと必ず書く人」
「食べ物のことしか書かない人」
「友達の状況報告を書く人」
「先生のことを書く人」
「一言しか書かない人」

本当にさまざまです。

4.振り返りの内容をいくつか紹介

ある日、

「お父さんのことを尊敬しています」

と書いている生徒がいました。それを読んで、

(お~これはすごいな~)

と私はとても感動しました。自分の高校時代に自分の父親を尊敬していただろうか?いや、ない(反語)。というか、していたとかいないとかいうより、当時、人を尊敬するなどという感情すらなかったな…もし、自分が人の親だったとして、どうすればそんな子を育てられるのだろうか?ともあれ、素晴らしい家庭だな~…こんな家庭で育ったら幸せだな~なんてことを思ったりするわけです。

「OO君が今日も寝ていました!」
「OO君が休んで心配です!」

 と友達報告をしてくれる生徒もいます。この子はよく人のこと見ているな~人のことを心配できる優しさもある。私が高校時代に休んだ友達のことを心配したことなどあったろうか?いや、ない(反語)。素晴らしい生徒だな~と感じるわけです。

「今日は風が気持ちよかった」

と書く人もいます。季節感たっぷりです。風が気持ちいい…高校時代に私はそんなことを文章で表現したことがあったろうか?いや、ない(反語)。そういうことをしっかりと意識して過ごしていることに感動するわけです。

とにかく毎日書く取り組みですから、是非しっかりと表現してください。質問でも雑談でも構いません。書くことを通じて、何かの気づきを得てください。ちなみにいつか生徒間でのシャッフルコメントも計画中です。乞うご期待。

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