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ハートは騙せない

休職してからもう6ヶ月が経ちました。今の僕は一日をどう過ごそうかと毎日苦悩しながら、生きています。

休職した当初は、これからいくらでも時間があるから何をやってもいいんだと胸がワクワクするような気持ちと、そうはいってもちょこちょこ仕事の連絡が入ってきたりして結局邪魔されるのではないかという不安を抱えながら過ごしていました。

ところが、一週間経ってみて、仕事関係の連絡は全くといっていいほどありませんでした。これは根回ししてくれた上司に感謝しないとなりません。

その間僕は、のんびり土日のような日々を過ごしていました。罪悪感のようなものを感じるかと思いましたが、意外とそれはありませんでした。

また、平日の昼日中にいい歳したオッサンがウロウロしていたら恥ずかしいかも、と思っていましたが、それも意外に目立たない感じで、ファミレスやカフェに入っても気にならず、段々と慣れてきました。

あまり長期間になるとさすがに家族の目も気になるかと思ったら、当の家族の方は意識してなのかそうでないのか分かりませんが、僕に全くプレッシャーは感じさせない普段どおりの態度でいつも接してくれました。これも家族に感謝です。特に妻には。

基本的に自由にしていたので、思いついたことをして、思いついた場所に行ったりしていました。こんな生活がいつまでも続くんだろうなあと思いつつ、いずれ戻らないとならないときに戻れなくなるのではないかという不安もありました。

かといって、そんなに心の底からエンジョイできたわけではありません。使えるお金にも限度がありますし、コロナ禍だったので行きたいところにいつでも行けたわけでもありません。それでも限られた条件の中では、思ったより楽しめたのではないかと思います。

そんな日々がもう終わろうとしているとなると、アレしておけば良かった、ココに行っておけば良かった、といったちょっとした後悔も出てきます。

そもそもこんなに長くなるとは思っていなかったわけで。元々は3ヶ月だったのが、僕の希望で1ヶ月半伸ばしてもらい、会社都合で2ヶ月さらに延びて、最終的に6ヶ月以上となったので、元々6ヶ月休めると思っていたら過ごし方も違ったかもしれません。

そんなことより、たった一人くらいが6ヶ月休んでも会社って普通に回るんですよね。今回特に思ったのがこれです。もし辞めてしまったら、その後の会社の状態を伺い知ることはできないので。今も普通にみんな仕事してるんですよね。

自分は会社にとって小さい存在だったんだなあと、思い知りました。僕がいなくて困ったりしたことなかったのかなあ、なんて、そういうエピソードを復帰したときにちょっとくらい聞けたら、少しだけ自尊心が高まる気がします。

よく言われるのが、あのスティーブ・ジョブズ亡きあとでもアップルは業績を伸ばし続けています。また、日本の首相だって、数年前は毎年のように代わってましたけど、日本という国はなんとかなってます。

それらと比較しちゃいけませんけど、僕の存在価値っていったい何なのかなあ、なんて考えたりしちゃいます。

だからこそ、会社に頼らず生きていけるように、一個人として生きていけるようにしないといけないのでしょうね。

自分は一個人として、何ができるのでしょうか。僕はこれまでずっと会社、つまり勤務先に所属していれば何とかなると、常に組織に頼ってきたように思います。

それではいけない、と最近考えるようになりました。

何かに頼り切っていると、それが頼れなくなった場合に返ってくるリスクが大きいのです。

将来のために常に準備し続ける生き方、今を楽しみ味わいつくす生き方、どちらも正解も不正解もありません。

他人から見てその人の人生に正解はないのでしょうが、自分にとっての正解はあるような気がします。

それは後悔しない生き方です。自分が死ぬ前に、いい人生だったと思えれば、他人がどう思おうが関係ありません。

後悔しないためには、自分で物事を決めることです。他人に委ねたり、他人から押し付けられたものでは、必ず後悔するでしょう。

自分で物事を決めるためには、自分の本心、自分の本音を理解しないといけません。自分の胸に手を当てて、自分が本当はどうしたいか、どう思っているかを常に問いかけて、自分と向き合う必要があります。

自分と向き合うのは、とても辛いときもあるでしょう。自分の頭では正しいと思っていても、気持ち的にそれをやりたくないと、頭とハートが葛藤する場面があります。

そんなときはどうしたらいいのでしょうか。僕には分かりませんが、今の時点では僕はハートを優先したいと思います。頭は結構騙せます。適当な屁理屈こねれば。でもハートは騙せません。

ハートを騙すこと。たぶんそれが後悔なんだろうと思います。

「考えるな、感じろ」という言葉がありますが、これからの僕はそれを信条にして後悔しないように生きていきたいと思います。


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