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薬からの解放

私は人付き合いが苦手。
新卒で入職した職場は大阪。
関西弁の話せない私は
普通に丁寧な言葉を使っていた。
(というか、利用者様に対しては当たり前だと思っていた)
でも  
先輩職員も上司も
「何 気取ってんの!」
と思っていたらしく……
標準語に近いイントネーションが
気に入らないとの事。
そして  若さと経験不足のため
至らないのもあったり、
その他もろもろで
大勢の人前で 叱責される毎日だった。

仕事が終わり
6階建ての病院の屋上に
何度も立った。

大阪の夜景が滲んで見えた。
でも
目の前の高速道路の遥か彼方の
郷里の方向を見ると……

そこを飛ぶことは出来なかった。

身体を壊し、
病院受診。
薬との生活の始まり。
結局  1年半で退職。
「うちの部署から病人出してやめたなんて、恥だ‼️」
辞めたあとも追い討ちをかけられた…

実家に戻って転職。
でも
とにかく  人が怖かった。
人の目を気にしての行動と言葉。

薬はのんでいたけど
それでも辛くなり、
調子が悪くなっても
仕事を休みたくないため、
病院に駆け込み、注射や点滴で
何とか仕事を続けた。

でも、何かトラブルがあると
「自分のせいだ」
「私が何か悪かったからだ」
いつも自分を必要以上に責めていた。

職場の人間関係で疲れ果てる度に
体調を崩し   6回の転職。

「自分の人生はこんなものだ…」
   もう    諦めるしかなかった。


気づくと20年以上
受診と薬がなくてはならない生活に
なっていた。
どんなに良いと言われる薬も、
その場しのぎにしかならなかった。

それが、ある時  医師に言われた。
「もう、大丈夫。受診も薬も、
    今のあなたには必要無いよ‼️」

どんな薬や治療よりも効果があったのは
「笑う」ことを思い出すことだった!

笑いを取り戻した2年後の出来事だった。


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