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発達障害の生徒の高校進学

発達障害や知的障害の生徒が高校進学を考えたとき、大まかに言うと2種類に分かれます。特別支援学校か高校か、です。

高校については、さらに3種類に分かれます。全日制高校、定時制高校、通信制高校です。

特別支援学校は、知的障害の生徒を対象としています。また、中学校での欠席日数が多いと、断られるケースも有るようです。

進学先に困るのは、全日制高校ではハードルが高く、かといって特別支援学校には行けない生徒になります。具体的には、知的発達に遅れが無い(または遅れがあってもごく軽度の)発達障害の生徒、もしくは不登校傾向がある知的障害の生徒です。

このような生徒は、最近では、通信制高校が現実的な選択肢として挙げられます。この通信制高校もいろいろあり、発達障害についての理解があり、また発達障害の生徒をきっちり育ててくれる高校を見つけるのは苦労します。通信制高校は、定型発達の不登校生を対象としていることが多く、発達障害の生徒を育てる環境に無いことが多いためです。

発達障害で、全日制高校はハードルが高いと考えている生徒は、生活面での困りごとが有るケースが多いと思います。この生活面での困りごとを、高校3年間で、困らない程度までしていくのが理想です。そうすれば、上級校への進学や正社員での就職が見えてきます。

生活面での困りごとを修正するためには、学校生活を送りながら、困りごとを一つ一つ発見し、本人に理解させ、改善させる必要があります。が、通信制高校は、そもそも学校生活を最低限にする高校が多いため、困りごとを発見できるほどの学校生活は期待できません。困らないので気は楽かも知れませんが、生活面での成長は望めないということになります。

つまり、発達障害の生徒が通信制高校を検討するときに考えたいことは、その学校で、どれだけの学校生活が送れるのかということです。全日制高校と同等かそれに近い学校生活が送れる通信制高校が見つかれば良いでしょう。可能であれば毎日通学し、集団生活が送れる高校が理想です。

このような通信制高校はなかなか見つからないため、中学1年生の時から資料を取り寄せたり、説明会に参加したりしましょう。また、通学距離に抵抗がなければ、範囲を広げて探してみるのも良いでしょう。ある程度、学校が絞れたら、実際に足を運び、在校生の様子を観察して下さい。生徒に合うのか、合わないのかは、雰囲気を直接感じてみないと分かりません。

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