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大分市佐賀関町

全国にも、有名になった「関アジ」「関サバ」
のある佐賀関は、父方の本家があるので、小さい頃からよく、訪れていました。

大分市の東の端にあります

本家の家は、漁港の直ぐそばで狭い路を少し登ったところにあります。
私が子供の頃は、本家のおじさん(祖母のお兄さん)が漁師をしていて、港に帰ってくるのを迎えに行ったりもしました。
その頃のおじさんは煙突のある小さな漁船に乗っていました。
漁は、主に「イカ」を取っていて、船の真ん中にある煙突に、取って、身を開いた「イカ」を貼り付けて帰ってきていました。
その他、漁港に卸す「イカ」は開いて船に干していました。

イカは捌いて船の上で干しています


その半日干しの煙突に貼り付けていた「イカ」が凄く美味しいのです。焼いて、醤油を垂らしただけで刺身とは違う美味しさがあります。
俗に言う、漁師メシで、他では食べられないものでした。
父の大好物だったので、夕食にはいつも出してくれていました。

私が子供の頃の佐賀関ですが、「関アジ、関サバ」は、まだ有名では無く、はっきり言えば、アジ、サバは雑魚(ザコ)でした。
ですから、おじさんは、アジ、サバを出した事がありませんでした。
アラカブが、煮付けで出てきていました。
佐賀関でのご馳走は、伊勢海老、鯛、アラカブでした。

佐賀関は、「鯛」が本当は、有名なんです。
夏には「関の鯛つりおどり」というお祭りもあります。「鯛つり唄」に合わせて踊るのです。

関の鯛つりおどり

冬の間には、「クロメ」というワカメのような海藻が食べられます。
冬の寒い間だけで、暖かくなると苦味が出るので食べられなくなります。
長い「クロメ」をクルクルと巻いて楊枝で留めてあるのを魚屋でもたまに見かけます。
我が家では、本家のおじさんが冬になると新聞紙に包んで持ってきてくれていました。
フコイダンたっぷりの「クロメ」は、巻いたまま包丁で細かく切ります。
ネバネバがとても強くて、開いて切ると大変な目にあうのです。
みじん切りにした「クロメ」に醤油を混ぜて、ご飯に乗せて食べたりします。
我が家では、少し冷ました味噌汁の中に「クロメ」を入れるのがお気に入りでした。
お味噌汁がひと塊りになるほど粘りが強く、冬のご馳走でした。
佐賀関の「道の駅」には、「クロメ」の“たこ焼き”が売っています。
「クロメの瓶詰め」や、「乾燥クロメ」「クロメ納豆」などもあります。

味噌汁に入れるとドロンドロン
左のが生の「クロメ」

佐賀関には、「大志生木」「白木」と海水浴場があり、よく利用していました。
砂利浜で、砂が苦手な人には良い海水浴場です。
また、漁港過ぎに狭い道を進むと「白ヶ浜海水浴場」があり、今は随分取られてしまって無くなったのですが、白石ばかりの浜がありました。その先には「黒ヶ浜」と言って、黒石ばかりの浜があります。
「黒ヶ浜」は、海岸から急に深くなっているので危ないとの事で海水浴は出来ません。
「黒が浜」は冬出掛けて行き、黒石が太陽で温められている所を“日向ぼっこ”をしに行っていました。角がないまんまるの石で、気持ち良いです。

黒が浜

先祖の墓もあるので、夏、墓参りに行くと、九州ではあまり聞かない「みんみんゼミ」が仕切りに鳴いています。

「関アジ」「関サバ」は、大人になって、有名になって初めて食べました。
佐賀関の白木海水浴場そばに、「関アジ、関サバ館」があり、美味しく頂ける所があります。
近年、「関サバ」の漁獲量が減ったとかで、高騰しています。覚悟してください❗️
と言っても多方面より安いと思います♡

注)アジの旬は夏ですが、サバの旬は冬です。
旬を知っていて、食べる方が美味しくいただけます。

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