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僕の転職失敗談

 転職の話というと、キラキラした成功事例が多い印象です。転職に興味のある方はネガティブな情報を目にしたくないですし、失敗した側としては思い出すのも嫌ですもんね。
 ただ、人生に大きく影響してくる転職。良いところばかり見て猪突猛進して良いものなのでしょうか。幸い、自分は失敗から立ち直り、まあまあ直視出来るようになってきましたので、皆様のお役に立てればと共有させて頂きます。

【注】
 失敗については、能力不足など当方に非があったことも十分承知しています。私自身、今の職場で「この中途採用さん大丈夫かな」と思うこともありますので、客観的に見れば自分もそうした人間の一人だったのかもしれません。ただ、今回は率直な感想として主観的な体験談を公開したいと考えました。

転職のきっかけ

 結婚を機に、桃鉄みたいな転勤族生活に疑問を抱いたのが大きな原因です。妻も自分の仕事を愛しているようですし、それを辞めて一緒に来いと言えるほど稼ぎが優れてる訳でも(むしろ妻の方が良い)ありませんでしたので。
 加えて、自分の力不足もあるとは思いますが、気に入っていた担当から1年で外されてしまったうえ、片道2時間もかかる事務所へ異動となったことが強烈なアシストとなりました。
 もうなんか、アホくさくなってしまったんですよね。「転職は計画的に」というのがセオリーですので、これは本当に良くないのですが。

スピード内定

 転職先に選んだのは営業職。未経験者に対しても広く門戸を開いていますし、学べることも多いと思ったためです。
 電車で片道1時間以内の所に、従業員5人の零細ではあるものの給与も前職と変わらず、残業なしを謳っている会社があったのでそちらに応募をしました。何より商材に魅力を感じたんですよね。
 10冊程度本を読み業界研究をして面接に臨んだところ、当初2回の面接の予定だったのですが、その場で社長との面談に進み、採用が決まりました。

 この時は「自分の印象を悪くしてはいけない」と面談時に職場環境について詳しく質問出来なかったのですが、良くなかったと考えています。「募集の背景は」「直近5年間の人の入れ替わりは」「退職の理由は」等は聞いておくべきでした。結局、職場環境が原因で辞めていますので。
 転職は人生を賭けたイベントで、こうした質問をするのはとても大切で当たり前です。それを理由に落としてくる会社ならこちらから願い下げ、くらいのメンタリティで良いと思います。

すぐキレる上司、病んでく自分

 面接含めた採用過程でお世話になった方が、直属の上司で教育担当でした。オフの時は面接時と同じように気の良いおばちゃんなのですが、仕事になると一気に厳しくなり、自分の望む一挙一動でなければすぐガーガー言ってくるような方でした。
 立ち上げ当初からの社員で、自分が成長させてきた会社を守りたいという真面目さや責任感が彼女をこうさせてしまったのかなと捉えています。
 それはそれで尊敬するのですが、電話の一言一句までチェックされてその都度キレられるこちらは堪ったものではありません。上司から「電話は一言一句オウム返ししろ」と指示がある一方、お客様から「いちいちオウム返しするなよ」と当然の主張。問題が発生せず、失礼にならない程度のオウムで何とか済ませたら、電話直後に上司大爆発。どうすれば良かったんでしょうね。

 「上司の考えは絶対」という人間でなければ生き残れない職場だったので同僚からのフォローもない…というよりも同じように高圧的に接してくるので、私のメンタルはどんどん削られていきました。入社後2週間経つ頃には、最寄り駅に着いてもすぐに会社に向かう気になれず、ホームのベンチでしばらく休むようになりました。

スピード退社

 日常生活にも支障が出てきていたので、心療内科を受診しました(その日も体が動かず希望の電車に乗り遅れる始末でした)。診断結果は「適応障害」。診断書を社長に見せたところ、その場で退職が決まりました。無職になった瞬間でもあるのですが、正直、解放された気がしてとても嬉しかったです。幸い、前職と同じ技術系の仕事をすぐに得られました。

何が悪かったのか

 一言でいえば「拙速」でした。巧遅に勝る場合もあるとは思いますが、少なくとも転職の場面では、健康に影響しない限り慎重すぎる位で望むべきだと思います。飛びついてしまったために私は辛い日々を過ごすことになりましたし、妻に迷惑・心配をかけました。また、無駄なコストをかけさせてしまったという点については、会社にも申し訳なかったと思っています。

【おまけ】ホームページで分かる会社の雰囲気

 よく言われることですが、ホームページを見ればその会社がどんなものなのか大体わかります。今回の会社は手作り感満載のホームページで、「暖かい感じで良いな」と呑気に思っていたのですが、基本的にこうしたホームページは警戒すべきです。
 なぜなら、下記の背景が考えられ、いずれも会社と従業員の将来性に影を落とすものだからです。
1)ホームページにかけるお金がない
2)ホームページにかけるコストの必要性がわかっていない
3)ホームページの改善を提案できる風土がない

 当記事の場合は3)の面が強かった印象です。例の上司がホームページ作成(最低限)出来ることに自信を持っていたため、明らかにデザインや日本語が酷くても誰も言えなかったのではないかと推測しています。今もチビチビ見ているのですが、「新しい作成技術を試してみたんだろうな」という所が散見されます。


 以上になります。思い出して若干気分が悪くなってきましたが、皆様のお役に立てれば幸いです。ご覧いただき、ありがとうございました!

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