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中小から大手への転職

新卒で入社した弱小中小子会社から業界大手の東証プライム上場企業への転職に成功しました。望んだ職種、勤務地、待遇を全てかなえられたので、個人的には転職大成功だと考えています。中小から大手への具体的な転職事例というのはネットで探し回ってもなかなか出てこないので、今回は自分の体験談をnoteに残しておきます。

転職前のスペック

・地方国立大学工学部卒業 (大学院は行かず)
・TOEIC 700点
・所属企業 : 某素材メーカー系列の中小エンジニアリング企業
・職務内容 : 工場設備の設計、調達、施工
・スキル : AutoCADでの機械図面製図

大学では工学部で機械工学を学びましたが、正直あまり面白くないなぁという気持ちもあり、大学院に行っても成長は見込めないと判断して学部卒で就職することにしました。しかし新卒ではやりたい仕事とか携わりたい業界というのは全く考えておらず、行きたい企業も正直なかったです。就活の軸なし、やりたい仕事や向いている仕事が全く分からない状態でしたので、就活は当然ながら大苦戦し、結局聞いたこともないような中小企業に入社することになりました。あまり悪口を言うつもりはありませんが、名前を書けば入れるような、社格が低く売上規模も小さい、まさに弱小中小子会社です。

前職の仕事内容

客先である親会社の要望に沿って、親会社の工場設備の設計から調達、施工、試運転、引き渡しまで一気通貫で行うことが仕事内容になります。プラントエンジニアですね。ただ設備設計といっても、ほとんどが作業床や産業機器を据え付けるための鉄骨架台の製図、配管ルート検討や配管詳細図の製図がメインになります。処理フロー検討や大型設備の仕様決めといった基本設計は親会社が担っており、所詮は下請けの製図会社みたいなものですね。そして設計製図が終われば施工管理として客先のオンボロ工場に出向き、工事完成まで見届けることになります。基本設計は親会社、詳細設計と施工管理は子会社に投げてコスト削減するという、ありがちなビジネスモデルです。

転職に至るまでの考えの変遷

入社した時点で既に数年後には転職しようと考えていました。社格が低すぎて待遇も悪く、とても自信を持ってここで働いていると人に言えるような会社ではなかったからです笑。仕事から帰れば頻繁にプラント業界の求人を漁っていたのを今でもよく覚えています。
1年目の頃は純粋に大手企業でプラント設計ができるところに行きたいという思いがありました。客先の言いなりになって製図するのではなく、技術計算を行って適切な機器選定、機器配置の検討、バルブや計装品といったプラント機器の手配などができる、そんなプラントエンジニアになりたいと思っていました。受注側ではなく、発注側(オーナーズエンジニアリング)で働くという選択肢も考えていました。大手化学メーカーのプラントエンジニアとかは特に魅力を感じていましたね。(たぶん社格からしても入社は無理だと思います笑)
しかし2年目の後半にもなると考えは変わってきます。僻地への長期出張(2ヵ月半)で現場監理が終わった頃ですね。初めての現場監理だったわけですが、もう現場には行きたくないと思いました。まず勤務地となる現場は軒並み僻地であるため、娯楽もないし気分は沈むし、かかりつけの病院にも通えないなど、不満がたまるばかりです。現場では職人が怪我をすることもあり、元請けの我々が管理不足だと責任を問われ、事故の報告書を作ったり再発防止のための対策案を考えたりしましたが、心底下らないしもう関わりたくないと思いました。プラントエンジニアはたとえ職種が施工管理でなくとも、設計であればどうしても現場に出る必要があります。大手企業で設計ができても、いずれは僻地出張でヘルメットをかぶって粉塵舞う3k現場で安全ヨシヨシする人生に嫌気が差しました。また現職でも感じていたことですが、設計は難易度が高く、単純に割に合わないという思いが強くなっていきました(これは単に自分の実力不足)。そうして自分の中でプラントエンジニアとして設計のキャリアを歩むという選択肢が完全に消え去ることになりました。当然施工管理もです。
こうしてプラント業界に飛び込んでしまったことを嘆いていたところ、とある魅力的な求人を見つけました。業界は同じですが、設計や施工管理ではなく、原価管理や積算、調達といった管理部門の求人です。東証プライム上場企業で、明確な強みとなる技術力のある大手企業でした。出張はありますが、数日と短期間であり、現場でヘルメットをかぶることはなさそうだと判断しました。勤務地は大都市圏。転勤はあれど大都市圏で変わりない。家賃補助も手厚い。しかも必須要件にはこれまでの経験が活かせるものがあり、大いなる可能性を感じました。もう自分に残された道はここしかない!!と本気で思い、この転職を成功させるために準備を始めました。

転職準備

前述の通り、2年目の後半には行きたい企業とやりたい仕事が明確になったわけですが、さすがに職歴が短すぎるので、せめて3年は働くことを決意しました。理想は4年目がちょうど始まる4月から新天地で働くことですね。
まずは職務経歴書に書ける内容を濃くするため、3年目は特に仕事に熱心に取り組みました。上司の仕事ぶりをよく観察し、自分の糧にするように意識していました。社内サーバーにある機械図面・電気図面や実行予算書、調達品目データについても入念にチェックし、これまで以上にエンジニアリング業務の理解を深めていきました。転職先企業がどのような人材が欲しいのかをよく考え、どうすれば転職成功の可能性を上げられるのか、自分なりに必死に考えました。
そうして3年目の11月末、転職活動を開始。まずは自己分析シートをWordで作成しました。文字数にして約12000字くらいですね。転職理由、設計からのキャリアチェンジの理由、志望動機など、とにかく言語化することを怠りませんでした。意識したのは、幼稚なことを書かないことです。キャリアアップしたいとか、御社の理念や経営方針に魅力を感じたとか、そういうやつです。あとはオリジナリティを出すことです。これまでの自分の経験からこういった考えに至り、転職を決意した、という流れで、具体的に書いていきました。ネットに転がっているありきたりな転職理由、志望動機にならないように、かつ面接官にブッ刺さるような、そういった内容を書くように心がけました。この作業に1週間ほどかけて、完璧に理論武装ができたと自負できるレベルになってから、ようやく求人応募に踏み切りました。

転職エージェントとの面談

履歴書と職務経歴書も既に送付し、自己分析シートも作成済みでしたので、エージェントとの面談はものすごくスムーズにいきました。応募した求人に関して、若すぎるのがネックだが、大いに可能性はあるとお墨付きをもらえたので、自信を持てました。応募求人以外にも、前職の企業規模や社格からして考えられないような超大手企業の求人を紹介してくれたり、他にも世の中の転職動向についての生情報を提供くださったりなど、なかなか面白かったですね。経歴書についても、よくできているとお褒めの言葉をいただき、エージェントのアドバイスに沿って少しだけ修正するだけにとどまりました。

転職先に求める条件

以下に転職先の希望条件をまとめています。エージェントとの面談では超大手企業も検討してはどうかというアドバイスもありましたが、超大手企業は入れたとしても全国転勤がネックすぎて選択肢には入りませんでした。転勤は人生設計が立てづらい上、僻地幽閉という恐ろしい罰ゲームがある可能性を否めません。勤務地は超重要です。

・プラント業界
・経験を活かせる、且つ管理部門の職種
・勤務地が大都市圏
・転勤なし、あるいはほとんどなし(あるとしても大都市圏)
・東証プライム上場企業
・家賃補助あり
・長期出張なし
 
最終的には2社に絞って応募しました。第二志望の企業に落選し、まさかの第一志望企業に書類通過の連絡が来て驚きました。

一次面接

書類通過の1週間後に一次面接をwebで実施しました。めちゃくちゃ緊張したので、言葉に詰まったりすることはありましたが、事前準備をしっかりしていたので受け答えは抜群だったように思います。第二新卒ということもあり、職歴についての質問はほとんどなく、転職理由と志望動機、キャリアチェンジの理由がメインでした。
翌日の午後2時頃に合格の連絡が来て一安心しました。

最終面接

本社で対面での面接でした。第一印象が大事ですので、身だしなみを整え、慣れないワックスをつけて面接に臨みました。緊張はしましたが、話しやすい雰囲気を作ってくださったこともあり、精一杯自分の思いをぶつけることができたように思います。面接では一次面接で聞かれたことの確認と、あとは学生時代どのように考えて行動してきたかを聞かれました。なぜ工学部を選び、なぜプラント業界に飛び込み、なぜプラントエンジニアを職種として選んだのか、なぜ大学院に行かなかったのか、なぜキャリアチェンジするのか、など、一貫性の求められる質問内容でしたが、事前準備をしっかりしていたので問題なく答えられました。面接官からは受け答えが完璧すぎるというフィードバックをいただき、手応えを感じましたね。
そして1週間後にエージェントから合格の連絡が来て、喜びのあまりガキのようにはしゃぎました。年末年始を挟んだこともあり、期間にして2ヵ月程度かかりましたが、こうして私の転職活動は超効率的に終了することとなりました。

最後に

大都市圏で管理部門で働ける、そして給料も上がり休日日数も大幅に上がりました(前職は休日日数が110日程度でしたので…)。前職がクソすぎたというのもありますが、ようやく人に会社名を言っても恥ずかしくない大手企業で働けることが何よりも嬉しいですね。やっと人生を前に進められます。大学院に行った友人が軒並み超大手に内定が決まっていくのを横目に、自分は学部卒で名も知れぬ田舎の小企業で消耗している現状に激しいコンプレックスを抱いておりましたので…w
今後は新天地でしっかり仕事を頑張っていく所存であります。
このnoteが転職したいけどなかなか踏み切れない人にとって少しでも励みになれば幸いです。

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