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06,血気盛んな三文役者

何かに、迷った。
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シリーズもの6曲目です。
舞台に立った事のない人物が初めての演技に四苦八苦しながらも全力で挑む様を想像しながら書いた曲です。勢いはあるから見ていると引き込まれるけど、細かく見ていくと突っ込み所満載、みたいなイメージですね。威勢の良さ全開の曲です。
以下この曲の物語。
「部屋に戻った私は教えてもらった内容を何度も頭の中で繰り返し、手元に置いた紙に何度も繰り返し書き起こした。気が付くと、床には紙が散乱して足の踏み場がない。けれど高ぶった気持ちを静めるにはまだ足りない。これから私が背負うものは空っぽだった私にはとても大きく、私の存在を初めて定義付けてくれたものだから。
床に落ちた紙を一枚ずつ拾い上げ、書いた内容を今度は読み返す。読み返しながら私はこれから何をすべきなのか考えた。
…もっと情報が必要だ。彼女が教えてくれた情報は量は多かったが一つ一つの内容を知るにはまだまだ足りない。そもそも神様とはなんなのか。どこから来たのか。神様に愛された"誰か"はどんな人でどこで生まれてどう育って、なぜ神様に愛されたのか。この二人の登場人物の事だけでも知らないことだらけだ。
私は、今まで自分の人生すらまともに歩んでこなかったのだ。求められる何かを達成するために、どうすればよいのか。全く分からないが、今は全力であがくしかない。
鍵のかけられる事のなくなった扉から部屋を出ると、私は書物を求めて彷徨い歩いた。」

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