清水竜太郎(しみず・りょうたろう)

元NHK記者。元日経CNBCデスク。元神奈川県藤沢市議(無所属)。 社会を良くしたい、…

清水竜太郎(しみず・りょうたろう)

元NHK記者。元日経CNBCデスク。元神奈川県藤沢市議(無所属)。 社会を良くしたい、政治を変えたいという思いは変わりません。NYUのMPA。80年代ロックとアメフト、ハンバーガーを愛する。 ryotaroshimiz.com

最近の記事

候補者選びに予備選を

岸田政権の今後を占う衆議院議員選挙の補欠選挙が公示され、選挙戦に入っています。その一つが東京15区です。 この東京15区で前回立候補して落選した立憲民主党の元候補者が、立候補に至ったいきさつをX上に公開しています。公示の二週間前に突然、ほかの選挙区から15区に移ることになったというのです。元候補者はこれについて「候補者は有権者が選ぶ前にすでに政党組織のブラックボックスの中で選ばれている。このブラックボックスに焦点を当てなければ良質な政治は担保されない」と指摘しています。

    • 地方も「相乗り」をやめよう

      静岡県東部にある三島市は「水の都」として知られています。ここでは富士山域に降った雨水が地下を通って沸き上がってきます。三島と言えばウナギが有名ですが、ウナギが繁盛したのは、そのきれいな水でウナギがもつ生臭さを消すことができるからだと言われます。 静岡県はわたしが新人記者として赴任した思い出の場所です。静岡産と言えば、お茶やみかん、わさびが知られますが、わたしは静岡県民が一番誇りに思っているのは、「おいしい水」なのではないかと感じています。富士山からの恵みである静岡の水はおい

      • いま公園が狙われている~市民団体が連携へ

        神宮外苑の再開発など各地で樹木を伐採する動きが増える中、緑を保全しようと活動する市民グループが都内で集会を開きました。単発で活動してきた各グループが初めて連携するものだけに注目されます。 この集会は、神宮外苑の再開発に伴う樹木の伐採に反対するグループが中心となって呼びかけてもので、首都圏や関西から合わせて13の市民グループが参加しました。 参加したグループは▲日比谷公園の歴史と文化をこよなく愛する会、▲葛西臨海水族園の長寿命化を考える会、▲神宮外苑を守ろう訴訟、▲王子公園

        • 「特別市」への動き、「中核市」への移行を

          去年、神奈川県藤沢市内で2歳の男の子に暴力を行なって死亡させたとして、母親が逮捕される事件がありました。男の子を施設に入れるなど親子の支援を行なっていた児童相談所の対応が問題となりました。 この事件で浮かび上がったのが、支援を中心になって行なっていた児童相談所が、「神奈川県」の児童相談所だったことです。児童相談所が県ではなく、より身近な市の管轄だったら対応も違ったのではないかと想像してしまったのはわたしだけでしょうか。 「政令指定都市」「中核市」は児童相談所も 県内には

          情報公開請求で校則が明らかに~神奈川県藤沢市の中学校は

          神奈川県藤沢市の市立中学校では、文部科学省がホームページで公開するよう求めている校則・学校での決まりを公開しているのが、御所見中学校だけであることは以前、お伝えしました。 校則には、その学校がめざしている学校像やその学校の雰囲気が反映されていると思います。昨今、不登校が増えていますが、理由の一つにこうした「雰囲気」も無関係ではないのではないかと想像します。 さらに最も大事なのが情報公開の観点です。学校は小さな集団であり、場合によっては閉鎖的になりがちです。地域とのかかわり

          情報公開請求で校則が明らかに~神奈川県藤沢市の中学校は

          関東大震災から100年~神奈川県の想定地震と藤沢市の取るべき対策

          9月1日は関東大震災が発生してから100年になります。関東大震災ではマグニチュード7.9、現在の震度6強から7に相当する激しい揺れがあったとされます。死者や行方不明者は10万人を超え、明治以降では最大の災害となりました。 10万棟以上の住宅が倒壊したほか、火災の延焼がすさまじく、旧東京市の4割が焼失したそうです。 神奈川県の被害は甚大 関東大震災といえば、隅田川沿いなど都内での被害が思い起こされますが、実は震源が神奈川県西部だっただけに県内の被害も甚大でした。 神奈川

          関東大震災から100年~神奈川県の想定地震と藤沢市の取るべき対策

          地方政治から変える~神奈川県真鶴町に見る市民活動

          神奈川県の真鶴町は風光明媚で有名ですが、いま町政が混乱しています。市民グループが町長の解職請求・リコールを求めて必要な署名を集め、来月24日に住民投票が行われる予定です。 発端は現職の町長がまだ職員だったとき、選挙人名簿を不正にコピーして持ち出して、選挙に利用したというものです。町長はおととし一旦辞職しましたが、いわゆる出直し選挙に急きょ立候補して再選されました。 これに対して市民グループがたちあがりました。リコールに向けた署名活動を開始し、2400人を超える署名を提出し

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          東海道線事故~「災害」対応すべきだった

          神奈川県にある藤沢駅と大船駅の間を走るJR東海道線で先週、異例の事故が起こりました。列車の先頭車両が電柱とぶつかり、1時間以上、乗客が閉じ込められたのです。この事故で横須賀線なども運転見合わせとなり、およそ15万人に影響が出ました。乗客ら4人がけがをしたほか、9人が体調不良を訴えたということです。 電柱にぶつかる異例な事故であるばかりでなく、当日は茅ケ崎市や小田原市でも花火大会が開かれ、大勢の見物客が鉄道を利用していたという特別な事情がありました。加えて深夜とはいえ、連日の

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          【シュミnote】野党候補一本化への「予備選」が面白い

              大阪府知事を務めた橋下徹氏と兵庫県明石市長を務めた泉房穂氏による注目の対談が先日行われ、わたしもオンラインで視聴しました。政治ジャーナリストの鮫島浩氏の司会で行なわれた対談は、面白く、勉強になりました。政策的には「水」と「油」ほど異なると言われる二人ですが、共通しているのはいまの自公政権に対抗できる強い野党が出現しなければならないという点でした。    興味深かったのは、橋下氏が提唱している衆議院選挙での野党候補一本化に向けた「予備選挙」の実施です。具体的には野党第

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          「経済格差」が子どもの「体験格差」に~「チャンス・フォー・チルドレン」の挑戦

          経済格差が学力格差につながっているとして子どもたちの支援活動を行なっている公益社団法人「チャンス・フォー・チルドレン」が、新たな調査報告書をまとめ、経済格差が「体験格差」にもつながっていると結論付けました。 この団体では、放課後の過ごし方で学力に格差が生じてる現状を変えようと、寄付などを集めて学習塾や習い事に使える「スタディクーポン」を提供しています。この10年余りで5千人を超える子どもたちがクーポンを活用して学んだということです。 団体では今回のコロナ危機を通じて、運動

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          校則の公開は進んだのか~藤沢市立の中学校は

          地毛の証明など行き過ぎた校則をめぐって、文部科学省は去年末、生徒指導のもとになる「生徒指導提要」を改正しました。 この中で文部科学省は、「教育目標の実現という観点から校長が定めるもの」とした上で、「校則を守らせることばかりにこだわるのではなく、何のために設けたきまりなのか、教職員がその背景や理由について理解しつつ、児童生徒がその意味を理解し、自主的に守るよう指導していく」「そのため内容を学校内外の関係者が参照できるようホームページなどに公開していくことや、制定した背景などを

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          地方政治から変えよう〜神宮外苑の緑は「ソフトパワー」

          東京の明治神宮外苑の再開発事業が着工されました。この事業は、神宮球場と秩父宮ラグビー場の位置をほぼ交換する形で建て替えるほか、3棟の高層ビルを建てるもので、同時に一部の樹木が伐採される計画です。 これに対して住民や学者などから歴史ある貴重な緑や景観が失われる恐れがあるとして、事業に反対する声が挙がっています。亡くなった作曲家の坂本龍一氏も知事に対して、見直しを求めていたことも知られるところです。 わたしも先月、建築士などの市民グループが主催する現地の説明会に参加しました

          地方政治から変えよう〜神宮外苑の緑は「ソフトパワー」