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システムエンジニア→データサイエンティストの野望

こんにちは、アルベナ広報です!
社員紹介第3回目は、アルベナのデータサイエンティスト尾形 真輔をご紹介します。


ご挨拶

はじめまして、株式会社アルベナの尾形と申します。今回は、私のキャリアの転機や経験、そしてデータサイエンスの面白さや難しさについてお話したいと思います。

はじまりはロボット

幼い頃からロボットが好きで、中学卒業後は高専に進学しました。高専で初めてプログラミングに触れ、またロボットという大きな括りの中でも、特に自律的な側面や、それを実現するソフトウェア制御にワクワクしました。

それがきっかけで大学は情報系の学科を専攻し、そこで学んだプログラミングスキルを活かしたいという思いから、新卒で ERPを導入する会社でシステムエンジニアとして働き始めました。同期の中でもIT知識やプログラミングに自信があり、技術の世界で自分を試してみたいという強い気持ちがあったからです。

システムエンジニアとして働く中で、会社内でデータサイエンスの子会社を立ち上げる計画が浮上し、出向者を募るアナウンスが行われました。
「機械学習と統計を活かし株の自動売買で儲けたい!その知識を身につけられるチャンス!」と思い、真っ先に手を上げました。

が、100名弱の社員の中で、志願者は私1人だけ(半ば強制的に異動になった社員が1名、新卒2名を含めて出向者は計4名)これまで培ったスキルや経歴を白紙に戻すことになるため、寧ろその選択をした私の方が一風変わっていたようです。

苦戦の連続

実際にデータサイエンティストの道を歩み始めると、得意と思っていたITの領域においても、全くのスキル不足と痛感することになりました。

まず、データを分析するためには様々なデータソースから情報を取得し、一つの場所にまとめる必要があります。その準備作業だけでも、CSVやExcel、Accessなどの異なるファイル形式を、それぞれ異なる方法で扱います。更に、それらの情報をデータベースに登録し、結合し、加工するのにもSQLというプログラミング言語を扱う必要もあり、これらの処理をまとめて実行できるよう、WindowsならバッチファイルやPower Shell、LinuxやMacならシェルスクリプトを使います。

これまでERP(特にSAP)の世界で生きており、これだけ多くのファイル形式やデータ処理のためのプログラミング言語を学ぶ機会がなかったため、ほぼ一から学び始めるような状況でした。前処理に必要なこれらの知識だけでも大変だったのですが、これらに加えてRやPythonといった分析に必要なプログラミング言語も覚える必要もありました。勿論これらも触ったことはありませんでした。

正直に言えば、分からないことやできないことが多すぎてキャパオーバー。しかし、有耶無耶に進めることだけはせず、分からないところは積極的に質問したり調べたりすることで、自分なりに咀嚼しながら仕事に取り組みました。当時の上司にはとても迷惑を掛けたことと思いますが、優しく丁寧に教えていただいたことは今でも記憶に新しいです。(もし記事を見ていたら、この場を借りてお礼申し上げます。)

データサイエンスの面白さ

そんな中でも頑張ることができたのは、やはりデータサイエンスという業務そのものを面白いと感じていたからです。その魅力をいくつか紹介します。

まず一つ目は、分析するたびに新しい技術や知識に触れられることです。機械学習やAIの世界は日進月歩で、新しい手法やツールが次々と登場します。その一方で、統計の世界は歴史が長いため奥深く、初めて聞くような手法が特定の状況においては最適だったりすることがあります。このように、最適な分析手法を調べたり考えたり実装する業務が多いため、知的好奇心をくすぐられながら、常に新しいことにチャレンジすることができます。こういった新しい技術や知識が身につく過程で、成長を実感することができるのも魅力の一つです。

次に、データに基づいて語ることが基本のため、効果についてもはっきり数値で分かることが多い点です。データに基づいた分析は客観的で、結果が数字として表れるため、施策の効果や影響を明確に評価することが可能です。売上に直結することも多く、実装した施策が企業にどれだけの価値をもたらしたかを数値で実感できるのが魅力です。分析通りの結果が得られた時には、達成感や喜びを感じることができます。一般的なシステム導入では具体的な効果ははっきりしないことも多いので、これはデータサイエンティストならではのやりがいだと感じています。

データサイエンスの難しさ

働く中で直面する難しさについてもご紹介させてください。基本的には魅力の裏返しになるのですが、一番は「想定通りに行くとは限らない」ことです。と言いますか、実体験としては想定通りに行かないことの方が多い印象です。

システム構築の場合は「設計書」があれば作れますが、AIの場合は「設計書」の他に「学習データ」が必要になります。頑張ってAIを作成したにも関わらず、「学習データ」が足りないために精度が期待に届かず、「人がやった方が精度が高いから使えないね」ということになることも多いです。また、シミュレーション上は良い精度が出ていても、シミュレーション通りの結果が得られないこともあったりします。

さらに、AIや分析結果を実際の業務に結びつけることが難しい場面もあります。業務の変更や新たなプロセスの導入が必要であり、これが困難を伴うことがあります。特に、従来の業務や職務がAIによって代替される可能性があると、心理的な反発が生じることも少なくありません。

私の実体験として、AIを作成し「飛び込み営業が成功しやすい順に企業を並び替える」という案件に関わったことがありました。営業マンの工数不足を背景に、効率的に営業するという意図の案件でしたが、「気合いで全部の企業を回る」という営業部長の一言で案件が終了したことがありました。説明や根回しの大事さを思い知った案件でもありました。

目指せ二刀流!

現在はデータサイエンティストの業務とは別に、ERPの導入にも携わっています。まだ日本ではあまり知られていないが非常に有望なOdooというERPパッケージで、カスタマイズ性が高く、導入者の知識やスキルが問われ、難しい分だけやりがいを感じています。

アルベナはERPパッケージOdooの国内唯一のゴールドパートナーです

また、ERP導入という観点において、より品質の高いシステムをより早く顧客に届けるための工夫がまだまだ必要だと感じており、そのための資料やツールもコツコツ作成しているところです。

これまでAIに触れる機会が少なかった中小企業も、

1.ライセンス料が中小企業向けに設定されている
2.開発言語がAIに向いているPython
3.業務アプリを追加・カスタマイズ可能な柔軟性がある

という3点から、AIを導入するプラットフォームとして利用しやすいと考えております。私が持っているデータサイエンティストとしてのスキルを活かせないかなと常々妄想し邁進しています。

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