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性的虐待

小学4年生の時、私の体に変化が訪れる。

ちょっとでも胸を触られるともの凄い痛みに襲われた。

そう、成長期だ。



男はそれを面白がった。

痛がる私を尻目に胸を触りまくる。

あまりの痛さに泣き叫びながら

「痛い!痛い!触らないで!」

と訴えるが聞いちゃいない。

その時、母が怒鳴った。

「うるせぇ!近所迷惑だろうが!」



私は絶望した。

母は助けるどころか、私をもの凄い形相で怒鳴りつけたのだ。

今までどれだけ殴られても、蹴られても、泣くだけで痛いと言わなかった私が、ここまで痛がるのはさぞ面白かったのだろう。


これが毎日続いた。

大袈裟でもなんでもなく、本当に毎日。


ただでさえ嫌いな男に胸を触られる屈辱。

泣き叫んでも止まらない行為。

気が狂いそうだった。

にも関わらず母は私にこう言った。


「いいなぁ。お前は構ってもらえて。なぁ。」



ある時、いつものように胸を触る男に

「やめてっ!!」

と言うと男は

「お前、もう俺の半径2m以内に近づくな」

と言った。

私はそれで良かった。


すると数分後、母が飛んできてこう言った。

「お前謝れ!K君に謝れ!」



「…は?え、何で?」
意味が分からなかった。

なぜ、私が謝らなければならないのか。

母はヒステリックに叫ぶ。

「うるせぇ!お前が悪い!どうなるか分かっとんのか!いいから謝りに行け!」

言われるがまま謝りに行った。



謝る時は土下座、というルールだ。

私は土下座しながら

「やめてって言ってごめんなさい。」

と頭を下げた。

男は無視をする。



相手が良いと言うまで頭は上げるな、と言われているため、頭を下げたまま時間が過ぎる。

(意味が分からないっ!)
私は泣きながら頭を下げ続けた。

するとオデコの内側に涙が溜まり頭がボーとしてくる。

手でそこの部分を圧迫すると"ブチブチブチ
"と音が鳴った。


私は、泣きながら、土下座しながら、オデコに溜まった涙を潰しながら、ただただ頭を下げ続けた。

途中、男は土下座している私の背中をわざと踏ん付けて、トイレに行く。

3時間以上経ち、ようやく男が口を開く。

「あ?何やっとんだお前。邪魔だわ。鬱陶しい。」




この理不尽な出来事は1回だけではない。

何年にも渡り、幾度となく繰り返され、幾度となく土下座をさせられた。


惨めだった。

次第に私の心は死んでいった。




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