Impression of Portland’s field trip of Ishinomaki City

二日間、ポートランドの人の受け入れに同行させてもらった。みんな優しく、いろんな専門家がそれぞれの立場から日常的に話をする雰囲気で、いい時間だった。ツアーに参加していた人たち自身も今回の旅で互いに出会うのが3回目だったらしいが、出会ったばっかりと思えないほど仲が良かった。

感想 Impression
1|Any profession is so important for creating comfortable city
2|Discuss(argue) on a day-yo-day basis
3|Japan have long history on their own land

急遽行われた西芝雅美先生の話より。
ポートランドは市の施作として、2005からビジョン、2009年にプラン、2013年から総合計画を10年くらいにわたり策定している。

1.Vision PDX
2.The Portland Plan
3.2035 COMPREHENSIVE PLAN

それ以前にポートランドでは市民活動により、社会資本としての公共空間的整備が進められてきた経緯がある(以下)。

1|マウントフッド高速道路建設反対運動 (1970代〜)
 → 公共交通機関マックス導入
2|ハーバードライブ高速道路拡張反対運動 (1969〜)
 →  トム・マッコール・ウォーターフロントパーク 建設
3|パイオニアスクウェア駐車場建設反対 (1969〜)
 → パイオニアスクウェア公共空間建設

また、州法によって計画策定過程における市民参加が義務付けられています。時代変遷としては1963年に予算編成プロセス、1973年には土地利用計画策定で位置付けられたそうです。こうした、法律と活動から「やれば出来る」という感覚、が市民活動(参加)という大きな流れにつながっていったと考えられるそうです。日本での似た感じの事例だと、鞆の浦の架橋反対運動でしょうか。なお、ポートランドの1の事例では、マウントフッドの高速「道路」建設の「交通予算」を、公共交通機関の「LRT」へ付替たそうです。この辺りは日本でも出来たら嬉しいですね。

ポートランドの市民参加の原則(行政側のスタンス)
 1.パートナーシップ
 2.早期段階からの参加
 3.信頼関係構築とコミュニティの底力創り
 4.包括性と公正性
 5.質の高いプロセスのデザインと実行
 6.透明性
 7.説明責任

特に、4包括性と公正性は面白かった。解釈です。
多様な人種、経済や教育格差が存在し、ポートランドにおいて公平や平等というのはそもそも言葉として、馴染みづらいものだそうです。それを包括性=バランスをとる俯瞰した視点と、公正性=個人の尊厳を尊重する、この二つの視点で参加を見ているそうです。
 例えば、今度話合う内容について、事情をよく知らない劣知の人がいるとします。そうした場合、事前に情報提供や説明をすることで、その件についてよく知っている(優知の)人と同等の知識(情報)を得てから話し合いに参加出来るようにするそうです。事前の情報がなければ、優知の人の話でまとめられてしまい、結果として知らない人は知らないまま、置いてけぼりをくらってしまうことにつながります。それは公正性に欠けているし、出来上がるものは包括性に欠けるということです。

余談;他の人との会話から
日本におけるポートランドブームは、イメージ先行で現実とはまだまだギャップがあるそうです。とはいえ、全米で住みたいまちNo.1になっているポートランドは国内向けのブランディング及びマーケティングがうまいのではと、の話でした。

メディアにでる情報は良いものか悪いものを切り取った話が多いので、改めて気をつけたいと感じた次第でした。

Teppei Kobayashi

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