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スポーツに必要なパワーって何だろうか?筋力との違い?力-速度関係?

スポーツ選手がウエイトトレーニングを行う場合にまず考えるべきことは「パワー」というものだと思います。

ウエイトトレーニングでは主に
・筋力UP
・筋肥大
・筋持久力UP

を狙ってトレーニングをされる方が多いかと思われます。
もちろんシーズンの各期間でその狙いを追い求めることは大切となります。しかし、それだけでなく、高めた筋力をスポーツの動作において発揮することがスポーツ選手には求められます。

実際のスポーツにおいて(ウエイトリフティング、パワーリフティング等を除く)、100kgを担いでスクワットのような動作をすることがあるでしょうか。
ほとんどのスポーツでは、基本的に自分の体重のみで、コンタクトスポーツだとしても、コンタクトをする時間は限られる場合が多いと思います。

スポーツ選手は、自分のスポーツに合わせてそれぞれの特性を狙ったトレーニングをしなければならないのです。

まずはパワーって?

パワーとは一般的に
パワー = 力(筋力) × 速度
となります。
簡単に言うと、いかに早く大きな力を出せるかということになります。
ウエイトトレーニングに例えると、スクワットを最大挙上量でやる時と、半分の重さでやる時では挙上速度が大きく変わりますよね。
その力とスピードを掛け合わせたものがパワーとなります。一般的には最大挙上量の30%の重さで行う時に最大のパワーが発揮されると言われています。

競技特性

先ほども競技特性にあったトレーニングを行うことが大切としました。
例として
①アメフト選手(オフェンスライン)
②バスケットボール選手
を挙げて説明していきたいと思います。

①のアメフトのオフェンスラインの選手は主に相手選手と組み合って押し合う時間が長く、大きな選手が多いイメージですよね。NFLでは190~200cm程度で140kg程度の体重がある選手ばかりです。

②のバスケットボール選手はアメフト同じコンタクトスポーツとはいえど、相手選手と押し合う場面は基本的にないです。どちらかと言えば、ダンクシュートであったり、スプリントが筋力的な要因が関与する競技動作の主になってきます。

ここでトレーニングに差異が出てきます。
基本的に体重も必要なスポーツであり、最大筋力は大切であるので、それはどちらもトレーニングで高めることにしましょう。
しかしそれを高めたあと、①の選手は最大挙上量のようなトレーニングを続けなければなりません。140kgの相手選手と長い時間力発揮をして押し合うことになるからです。もしかしたら、アイソメトリック(等尺性)収縮のトレーニングも行わなければなりませんね。

しかし、②の選手はどうでしょうか。長い時間何かを押すことは基本的にないです。ジャンプやスプリントではいかに短い時間で力を発揮できるかが大切であるのです。0.1~0.3秒で床との間でどのように力発揮をできるかが求められるのです。つまりこちらの選手は筋力をパワーに転移させていかなければならないです。

力-速度関係

発揮する力が大きければ大きいほど収縮速度は遅く、発揮する力が小さければ小さいほど収縮速度は早くなります。そして各x軸の点とy軸の点の面積がパワーとなります。


トレーニングを行う場合には、競技特性を把握して、上記のような関係に則った種目を選択することが大切です。

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