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2歳息子、「森のようちえん」という選択

先週から、子どもがみやしろ森のようちえんに入園した。

年末年始に引越し、新年度を迎え、子どもにとっても環境の変化があり、肌に合わないこともあったようで、保育園不登校になった。
夫婦でかなり悩み、議論し、公開保育にも参加して、結論的には「森のようちえん」に入園することにした。
そんな中で考えたことや知ったことなんかをメモしておければと思う。

子どもにとっての環境の変化

大きかったのは、引越しと年度の切り替えのダブルパンチで、
1年半通った保育園の退園、3ヶ月間の一時保育、新しい保育園への転園、という3つの保育園を短期間に経験したこと。
ずっと通っていた保育園はお友達もできて楽しそうで、2つ目の保育園も少人数で先生がよく遊んでくれたようで楽しそうだったので、保育園は大丈夫そうなんだろうなーと思っていた。
しかし、子どもにとっては環境変化というのは相当なストレスだということを忘れてしまい、ついつい強いてしまっていたようだった。

GWを明け、子どもが初めて保育園に行きたがらなかった。
いろいろ悩んだ挙句、自然教育で知られる「森のようちえん」に転園して通うことにした。

その経緯や考えたことの詳細については妻のnoteに譲るとして、

どうにかしなきゃいけない状況に追い込まれながらあれこれ考えた結果、6歳までの子育て環境について、大事にしたい視点が見えてきた。

自然環境と幼児教育についていろいろ調べて、納得したり共感したことも多かった。
子どもの成長にとって、0〜6歳のいわゆる幼児期は非常に大事な時期だという。世界観、価値観、興味、好き嫌いなどは10歳くらいまでに大部分が形成されると言われている。
そう言われると確かにそういうものかと思うし、その期間の子どもの体験や経験、感じたことはできる限り尊重してあげたい。

幼児期に大事にしたいと思った視点

1 多様な世代、価値観、属性の人たちと触れ合う環境を与えたい

多様性が叫ばれる現代だから、というわけでもないが、いろんな人の価値観があることは素晴らしい事だと思うようになってきた。
自分が育ってきた教育環境では、これが正解だよ、集団行動が一番大事、右向け右、と教えられてきたような記憶がある。
だけど、社会にでると、自分の意見やオリジナリティを求められることが多々ある。そう自覚できるようになってきたのは最近になってからかもしれない。
世の中にはいろんな人がいて、いろんな考え方をして、それぞれに適した役割や行動ができるのが一番だと思う。

だとすると、子どものうちからいろんな人がいることを感じとってもらえるといいなと思うし、子どもの感受性や思考力を伸ばす上では大事なことだ。考え方を矯正するということではないが、いろんなことを感じとれる状況にはしてあげたい。

ご近所付き合いしたり、大人同士の集まりにも子連れたり、友達家族と遊んだり、そういう機会はつくりたい。
異年齢保育という環境もそうだ。大人が介入しすぎず子ども同士のコミュニケーションを大切にして関係構築されていく環境は魅力的だ。

2 できるだけ、自分たち大人も信頼できる、共感できる大人と接するようにしたい

最近感じるのは、子どもは大人同士のコミュニケーションをよく見ているということ。この人と話す時は楽しそうだな、とか、ちょっと敬遠してるな、とか、察しているのだと思う。
それを大人が無理に隠す必要はないと思うし、自然体でいていいと思うのだけど、自分たちが率直に尊敬できたり、楽しいと思う相手と積極的に接し、それを子どもに見せるということが大事、というのが私の考え。

そういう意味で、入園前に森のようちえんの先生や保護者のみなさんと接する機会があり、まだ深い関係ではないけど、人当たりのラフさや、価値観を強いない感じ、子どもへの向き合い方、接し方に共感したし尊敬するところが多かった。それは入園を決めた大きな決め手だった。

3 自然から学ぶことはたくさん

森のようちえんに通うことにしたから、自然のなかでの幼児教育について少し調べたりした。
自然と向き合う中で、どうにもならないものに対する向き合い方や、自分がどうふるまうのか。たくさんの学びがありそうだ。

実際に通ってみて数週間だが、子ども同士で喧嘩することも多々あるが、自然を相手にしたら思い通りにいかないこともたくさんある。うまくいかないことから学びながらどうしたらいいのかを考えている様子がうかがえる。
おもちゃがないのも特徴で、同じ世代の子どもが集まるとおもちゃの取り合いになることも多いが、自然のなかだとおもちゃはなく、落ちているものをおもちゃに見立てて遊ぶしかない。そうすると、取り合うこともあるけど、違うものを拾ってきたり、つくったり、臨機応変に対応する力が養われているようだ。

他に、自然教育の考え方で、なるほど、と思ったのはリスクとハザードの捉え方。
どちらも同じ危険だが、使い分けがある。リスクは、成長のために必要な挑戦に伴う危険。ハザードは、重大な事故につながる致命的な危険性。
適切なリスク管理とハザードの除去を心がけるべし、ということが保育の心構えだそうだ。
物理的な危険性以外にも、世の中には何かを超えていくために必要な失敗やチャレンジがある。大事なのは、その問題にどう向き合い、改善していくのか。その根本的なトライアンドエラーの積み重ねは重要だ。

森と自然を活用した保育・幼児教育

転園を考えている最中、知り合いに勧められてこんな本に出会った。

自然環境の中で育てることの大事さ、みたいなことを研究や実践者の言葉もありながら解説している部分があり、納得したこともあった。
一般的には、非認知能力を育む、自己肯定感の高まり、コミュニケーション力の向上、というようなことがあると言われているそう。

なお、2017年には、幼稚園教育要領(文部科学省)が改定されたそうなのだけど、そのなかで「ねらい及び内容」について5つの領域がが挙げられている。

「健康」「人間関係」「環境」「言葉」「表現」

国として幼児教育に対して上記の領域に重点を置いているということが興味深いなと思ったし、どれも大事な視点だなと感心した。細かくは書籍に譲るが、自然のなかで保育することで貢献することは大きいだろうと感じた、

試行錯誤の日々

ここまで少し堅苦しく書いてしまったところだが、なにより子どもが楽しそうに、行きたい!と思う場所であることが一番だ。

まだ通い始めて一週間だけだが、子どもの様子を見るに、とても楽しそうに過ごしているので、良い選択だったのかなと思う。

ここからは、預けるところが決まった!あとはよろしく!とならず、時折保育にも参加したり、子どもと一緒に楽しむことにしたい。
子育ては悩むことも多いが、試行錯誤していくものだから、それはそれで楽しみながらやっていこう。


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