見出し画像

PDCAの前に大切なこと


PDCA理論(PDCAサイクル)は、仕事や勉強、恋愛など、人生で挑戦しなければならない出来事をこなす上で、活用できる考え方です。

まず、自分なりにPDCA理論を説明しようと思います。

見出し画像のレミイさんのイラストのように、
Plan   :  計画をたてること(計画)
Do      :  計画どおりに実行すること(実行)
Check:  計画を評価・検証すること(評価)
Action:  計画を練り直すこと(改善)
を順番に繰り返す(サイクルを回す)という理論です。


単に「いきなり計画もたてずにやるのではなく、計画をたててからやりましょう」という意味で『PDCAでやろう』と言い出す方もいますが、『PDCAでやる』ことの真の意味を分かっていない可能性があります。

この理論で大事なのは、「計画(P)」ではなく「改善(A)」です。
正直なところ「計画(P)」は最初から完璧なものを作れることは難しく、後で「改善(A)」する機会を設けて作り直せばよいので重要ではありません。最初に作る「計画(P)」の内容にあまり時間をかけないほうが良いくらいです。

ただし、「実行(D)」の段階では「計画(P)」どおりにやらないとPDCA理論自体が破綻します。
「計画(P)」は重要ではないという意味を取り違えて、「計画(P)」どおりに「実行(D)」しないことがありますが、これは後の「評価(C)」と「改善(A)」が無意味になり、「計画(P)」と「実行(D)」だけの「やっつけ仕事」と同じになります。
すぐに「評価(C)」「改善(A)」する機会を設けてPDCAサイクルを早く何度も回すことで、最初は適当に作った「計画(P)」も段々と良いものになっていきます。

個人的にPDCA理論が優れていると思うのは、「最初から失敗することを認めている」点です。
誰でも失敗はしたがらないもので、失敗しないように完璧な「計画(P)」を作りがちです。また「実行(D)」して上手くいかない場合は、失敗を認めたがらないものです。
『PDCAでやる』ことの真の意味は、「上手くいかなくていいからとりあえず適当に計画を立ててやってみよう。上手くいかなかったところを考えて、後で必ず計画を練り直そう。少しずつ良い計画にしていこう」だと思います。試行錯誤できるのが、PDCA理論の優れたところだと思います。

私見になりますが、PDCAの前にやるべき大切なことが一つあると考えます。

それは「具体的な目標 (Goal)の設定」です。


たまに「計画(P)」と「目標(G)」を同じものと考えている方がいますが、この二つは全く違うと思います。

「計画(P)」は一度立てても、PDCAサイクルを回している間はいつでも何度でも修正できます。
「目標(G)」は一度立てたら、PDCAサイクルを回している途中で修正できません。

仮に「勉強」を例にすると、「目標(G)」は数学のテストで満点をとることだとすれば、「計画(P)」は寝る前の1時間で数学の勉強をすることです。
「目標(G)」を90点以上に下方修正できるのではないかと思われるかもしれません。
しかし、満点をとるためのPDCAサイクルと90点以上をとるためのPDCAサイクルは別物です。
満点をとるために有効かを検証し、満点をとるための計画に練り直しているからです(寝る前の2時間にしたり、朝起きてからの1時間を追加したり、試行錯誤しています)。
90点以上に「目標(G)」を変更するのであれば、今までのサイクルで練り直してきた「計画(P)」を白紙に戻し、最初からやり直すことになります(最初の「計画(P)」は立てやすいかもしれません)。

そのため、「目標(G)」の設定は重要で、「身の丈」にあったものを十分に考えないといけません。
大きな目標(「勉強」だと「志望校に合格すること」)があるのだから、「身の丈」など考えず、「目標(G)」はなるべく高く設定すればよいという考えもあるかもしれません。
あくまで「身の丈」なので、いきなり高い目標を設定して上手くいく場合もあると思います。
ただ、どちらかと言えば、目標をステップアップさせていくことに向いた理論であり、PDCAサイクルを回して下の段階の「目標(G)」を達成して、また新しいPDCAサイクルを回して上の段階の「目標(G)」を達成し、段々と最終の「目標(G)」へ向かっていくことに適していると思います。

また、「目標(G)」の元でPDCAサイクルを回すという構造です。つまり、PDCAは「目標(G)」を達成するための手段です。
そのため、「評価(C)」は「目標(G)」を達成できているか(達成できそうか)を基準に行うことになります。そもそも「目標(G)」を達成すれば、PDCA自体が終了になります。
「目標(G)」は「評価(C)」の目安になるので、なるべく具体的なほうが良いです。
例えば「勉強」だと、「テストでいい点がとりたい」「志望校に合格したい」といった漠然としたものではなく、「数学のテストで90点以上をとりたい」「志望校に合格ラインのギリギリで合格したい」など具体的なほうが「目標(G)」の設定としては良いです。


以上のとおり、「PDCAの前に大切なこと」は、
「具体的な目標(Goal)の設定」です。

私は権威のある専門家でも何でもありません。
この文章で書いた内容が絶対に正しいとまでは言い切れませんが、参考になればうれしいです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


この記事が参加している募集

オープン学級通信

最近の学び

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?