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自分で自分にハナマルを

海の向こうに住んでいた時、友達が空を飛んでやってきた。


友達は数ヶ国語を操り、仕事をバリバリこなす。
自分とは、天と地ほどの差がある人生の仕上がり具合だ。
けれど、なぜか慕ってくれていた。

心の優しい、あたたかい、考え深い人なんだ。

少し元気が無さそうに見えた。
日本で最後に会った時より、痩せたかな…?

でも、敢えて何も聞かない。
言いたければ言うだろうし、そっとしておくのも
いいと思った。

宿泊先まで送り届け、また世界中のどこかで
元気に会う約束をした。
 やっぱり涙目だな。
辛そうだけど、頑張れなんて言わないよ。

『自分で自分にハナマルをつけるんだよ』

そっとそれだけ伝えて別れた。


どうしても生きていると、隣にいる人は
自分より幸せそうに見えるし、キラキラしてそうで、隣の芝生は艶々のフサフサに見えるんだ。

人は人、自分は自分だと、頭では分かっているけど、気にしてないと言いつつ、とてもとても気にしている。


自分には、価値なんてなにも無いな〜と思うけど
一瞬でも誰かの為になれる時があるのなら
それでもう十分じゃないかと
思ったりする

でも、自分の価値を
外見や資格・所有物でランク付して
最下位に置く癖があるんだ。

周りの友達はそんな事思ってない。
『何言ってんだよ!』って、本気で怒るヤツもいるだろね。

でもさ、分かんないだろう、自分の価値なんてさ。

だからたまに、すごーくたまに、
誰かの役に立てたなぁって思えた時には、
自分で自分にハナマルをつけるんだよ。

あと、人には分からないけど、自分なりに十分頑張った時。
結果が良いか悪いかじゃなくて、頑張った自分に
ハナマルをつけるんだ。

大人もハナマル欲しいもん。
自分基準のハナマル、今日も付けとこ。