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#12 精神科通院を卒業する時、私の場合

職場の人間関係が原因で強い抑うつ感を感じ、精神科の通院を決めてから、休職するまでの事は、<#10 精神科医の見つけ方、私の場合> に綴らせて頂きました。

今回はその後編として、始めた通院の辞めるまでを記録しておきたいと思います。

服薬について

休職に入ってからも週一回の通院は続けました。半年ほどの通院中に私が服薬したのは、ツムラの漢方一種類。初診の際に希望についてヒアリングがあり、薬を使いたくないと申し出た為、漢方を処方してくださいました。

眠れていない自覚は無く、休職前の受診のたびに眠れているかを尋ねられても、眠れていると答えていました。休職に入り、眠りが浅い様に思えた為、眠剤のリクエストをしたものの、医師より「薬を使いたくないんだよね⁈ 今のタイミングで使わない方が良い」とのことでした。

休職中の活動

<#10>では、年末年始に強い抑うつ感に苦しめられていた事について触れましたが、当時、このままではマズイ!行動を起こさねば!という思いを強め、かねてより興味のあったパンと茶道のWSに申込をしていました。

2つのWSに参加し、どちらもとても楽しい時間を過ごせました。特に、茶道のWSの帰路は車に揺られながら、楽しい事を仕事にしよう!と思いを新たにしました。

更に、楽しかった茶道に取り組みたくなり、まずは懐紙入れと菓子切りを購入しよう!とその日の晩に素敵なアイテムを探すべくネットサーフィンをする中で、魅力的な求人に目が止まりました。

休職から1月程度で、引き続き抑うつ感抱えていましたが、楽しいことを仕事にしたい気持ちが勝り、躊躇うことなく求人に応募しました。通院先の医師には事後報告し、辛くないなら問題ないとの事でした。

ひと月の間に2度の面接を受けて、幸い採用通知を頂きました。この件も勿論、通院先の医師に報告すると、勤務先を辞める事が出来てよかった!(給与は下がることになるのですが)お金ではない!等とご意見を頂きました。

乳腺外科を受診

休職に入って1週間後、乳腺外科を受診しました。乳房に腫瘤があり、人間ドックで定期的に検査を受けていましたが、遡る事一年数ヶ月前、何となく気になり、人間ドックを受けているクリニックの本院を受診しました。例年夏に人間ドックを受けており、本院の受診が晩秋で(人間ドックとの)「間隔が狭いから、今後は半年後に検査受けていこう」と医師から言われました。

抑うつ感に苦しみながら、乳房の痛みも感じて早く受診すれば良いものの、生真面目な私は、人間ドックを受けてから半年後=休職に入った時期のため、時期を待って急ぎ乳腺外科を受診しました。

エコー担当の方より医師とよく相談してと言われつつ、診察を受けたところ、「腫瘤が大きくなる様なら3ヶ月後に受診して」「気になるなら手術して取れば」と言われ診察室を後にしました。

3ヶ月後の大きさの変化は、定規で測って確認するのか?と馬鹿げた事を気にしつつ、採用面接を受ける事となり、万一採用された直後や、復職した直後に手術が必要になるよりも、休職中に手術受けておいた方が良いな、と思うに至り、改めて急ぎ乳腺外科を受診して自らの考えを話し、今月中に手術したい!と希望しました。

医師は乗り気ではなく、「針を刺して検査する方法もあるよ」と提案頂きましたが、もやもやするから手術して取って欲しいとお願いし、その月の月末に日帰り手術を予約しました。

乳癌の告知

転職先の採用が決まり、良性と思い込んでいた腫瘤を取る日帰り手術を受け、先方のご担当者には、検査結果が出たら退職を申し出ます!などと話しており、念の為
検査に出していた結果を聞くため、術後1週間後に病院訪れた際には、入口に向かう人通りの少ない通りでスキップしながら、いよいよ退職を申し出られる!!ウキウキしたことは今でも覚えています。

私の方が先に到着・受付していたにも関わらず、後から来た同じ時間帯の予約の方、先に呼ばれて私が後回しなったことに違和感を覚えつつ診察室へ入りました。

「今日1人」と医師に尋ねられ、「1人です!」と元気に回答すると、「癌だったんだよ」と告知を受けました。

瞬間的に大柄の医師の太い二の腕を右手で掴み、「だったらもっと早く手術すれば良かった」と大声で言うと、「(先月から)ひと月位では変わらないよ」と返されました。

「違う!一昨年の晩秋に受診したよ!」と速攻答えると、医師は焦り、カルテ画面を見入りました。

何れにしても既に医師は5日後の再手術予定を立てており、そこから検査を進めて手術を受ける事になりました。

術前の精神科受診

手術の日が精神科の受診日で、朝イチで精神科に行くつもりでしたが、クリニックに事情を話し前日に別の医師の診察を受けて、処方して貰いました。

その時の医師は、「乳癌の治療に専念することになるから、このクリニックに暫く通院しなくて済むように多めに処方するよ」と後から考えれば、至極当然の対応を勧めてくださいました。

当初の休職の勧めをスルーした時の様に、「再来週には受診できるので2週間分で大丈夫です!」と謎の答えをしました。

退院後の精神科受診

律儀に退院の翌週、クリニックを受診しました。そこからひと月程度通院したのですが、受診のたびに私が訴えは、「乳腺外科変えようと思う」「生理が遅れている」という職場への適応障害とは全く違う内容に変わっていました。

生理が遅れているには、通院先の病院の婦人科を受診したら、との適切なご指南を頂き、すぐに受診して安心を得られました。

乳腺外科を変えたいという訴えについては、「今は標準治療のガイドラインがあるから心配には及ばない」と。振り返れば当然で全うなご意見で、通院先を代えず治療を受ける様に促されました。しかしながら、どんなに正論であっても、私の希望とは食い違う意見を提示され、どうにも納得できませんでした。

通院を辞める申し出

なぜ乳腺外科を変えたかったか、どの様な経緯を辿ったかは、機会を改める事にしますが、乳腺外科、変更する決断をして、無事に新たな受入先も見つかりました。

乳癌は私を適応障害から救ってくれたといっても過言ではなく、適応障害<乳癌と、それまで抱えていた職場の人間関係という問題よりも、命や健康の方が大切だ!と気持ちを切り替える事が出来ました。

命のため、健康のために乳腺外科を変えたいと切望している私に、医師は通院先を変えない事を勧め、さらには「乳癌治療について支える」という言葉を聞き、私があなたを選んだのは適応障害の治療の為です!と強く思いました。

術後に抗がん剤治療を受ける事となり、強い薬を使う中、少しでも薬を減らしたく漢方薬ですら服薬したくないという思いもあり、思い切って乳腺外科の医師に、この先の精神科通院について辞めようと思うがとご意見を伺いました。

こちらも至極真っ当な回答で、「自分次第」とのご意見を頂き、加えて、「ツムラの⚪︎番?ここでも出せるよ」と仰ってくださいました。こちらを聞いて、精神科、行かなくても良いのでは?と解釈し、思い切って通院と漢方の服薬を辞めました。

乳癌の告知を受け、私は、まだ死ねない!あと20年は生きて楽しみたい!と瞬間的に強く思いましたが、なぜ乳腺外科を変えたかったか、転院はどうやって決めたか、については機会を改めます。

乳癌になっていなければ、転職をしていたはずで今とは違う人生を進む事になっていましたが、本心から、今の人生で良かったと思っており、その事を確信している事が、適応障害から抜け出せたと思います。

人生其々、ここまで読んでくださった方が、ご自身で納得出来る暮らしが送れる様、心から願っています。





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