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第12回:「DTSCエンジン」の応用

こんにちは、「DnoteLR⁺」のマーケティング・アプリDnoteLRのモニター、楽しんで頂いてますでしょうか?前回は、DnoteLRのコア技術である「DTSCエンジン」に関して説明しました。左右の違う特性のスピーカーをデジタル的に同じスピーカーにマッピングすることも可能な、とてもユニークな技術です。今回は、そんな「DTSCエンジン」の応用に関して説明したいと思います。

前回、「DTSCエンジン」が、スマートフォン用の小型のスピーカーでどうやって良い音を出すか?という試行錯誤の末に開発されたオリジナル技術であることをお話しました。

小型スピーカーの課題とは?

小型スピーカーの課題は、1)どうやって大きな音を鳴らすか?と2)歪みやノイズをどうやって抑えるか?の二つのトレードオフになります。薄さを求められるスマートフォン用の小型のスピーカーでは、大きな音を出す為に必要な振動板の振幅を稼ぐことが構造的に難しい。パワーを入れて無理やり振動板の振幅を稼ぐと、振動板が歪んだり、筐体にぶつかってノイズを出したりします。単にパワーを入れるだけでは解決しない課題なのです。

「DTSCエンジン」では、スピーカーの電気パラメーターのコイルの抵抗値インダクタンス値だけではなく、物理パラメータである振動板の重さ剛性値、ダンパーの強さ、加えてマグネットの強さや、筐体の大きさ等もデジタル的に調整可能です。

これらのパラメーターを調整することで、小型スピーカーの特性を最大化・最適化すること、つまり、振動板の歪を最小化して音量を最大化するというトレードオフの最適値を導き出します。

ポータブル音響機器での課題とは?

スマートフォンに代表されるポータブル音響機器では、説明したような小型スピーカー自体の課題に加えて、1)複数購買に伴うスピーカーのサプライヤー間の特性差異や2)左右のスピーカーに許される筐体スペースの差異などの、大量生産にかかる課題やシステム的な許容スペースも課題になります。

「DTSCエンジン」では、これらのポータブル音響機器の課題解決も可能にします。つまりスピーカーのサプライヤー間の特性差異を目標ターゲットのスピーカー特性にデジタル的にマッピングすることで特性を一致させる。左右のスピーカーの筐体サイズの差異をデジタル的に物理特性の差分として一致させることが可能です。

「数百万円するスピーカーの音色を、数百円のスピーカーで実現可能なんですか?」

「DTSCエンジン」の説明をすると、「じゃ数百万円するスピーカーの音色を、数百円のスピーカーで実現可能なんですか?」ってよく聞かれますが、当然、口径30cmのウーファーの低音を、スマートフォン向けの小型スピーカーで再現することはできません。同程度のスピーカーの性能の差異を、物理的なパラメーターで調整できる範囲でデジタル的に補正する技術だとご理解ください。

さて、TestFlight の有効期間も、残り2週間になりました、もし興味がある方がお近くにおられましたら、DnoteLR のモニターをご紹介ください。

これからも「DnoteLR⁺」技術を、優しく解説していきますので、よろしければスキ&フォローをよろしくお願いします!

アプリのモニター希望の方は、以下の GoogleForm から応募ください!。

https://forms.gle/5UAVmyo2Z7VL6AB76

最後まで読んで頂きありがとうございました。

もっと、詳しい理論的な背景を知りたい場合
以下の LinkedIn のページに技術論文がおいてあります。

https://www.linkedin.com/in/jun-ichi-okamura-6b8bb2b/

それでは、次回のコラムをお楽しみに。


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