【信号無視話法】2018年5月30日 党首討論 VS枝野代表

2018年5月30日に行われた、安倍総理と野党4党首の党首討論。
本記事では、立憲民主党・枝野代表との討論を取り上げ、質問と答弁を信号機で直感的に視覚化していく。具体的には、信号機のように3色(青はOK、黄は注意、赤はダメ)で視覚化する。

また、聞かれていないことを話し続け(=赤信号・黄信号でも車を走らせ続け)、議論相手や聴衆(=周りのドライバーや通行人)に迷惑をかけ、時間を浪費させる答弁を 信号無視話法と筆者は命名する。
(2018/6/1に筆者 命名)

全体まとめ

上記グラフは、枝野代表の質問 1837字、安倍総理の答弁 4161字を分析した結果である。

総理答弁の回答はわずか6%にとどまる上、中身はゼロ回答であった
(例)事務所に回して頂ければ答えた、政府はコメントする立場にない

一方、枝野代表は青信号(33%)よりも、黄信号(65%)が多く、肝心の質問に入るまでにやや時間がかかっているようにも見える。

また、不要な言葉、意味不明な言葉は両者で大きな違い出た。安倍総理は20%もあるため時折なにを言っているのか分からなくなるのに対し、枝野代表はわずか3%であった。

以下、全3問の質問と答弁の詳細を信号機式判定しながら紹介したい。

1問目

2段落目で質問内容である森友問題の経緯を振り返ったため、黄信号が多いが、後半は質問内容になっている。この質問内容を端的に要約すると、以下のようになる。

昨年2月に「私や妻が関係していたら総理大臣も国会議員も辞める」と明言したにも関わらず、昭恵夫人の関係を匂わせる証拠が出てきたら、急に「贈収賄に当たらないから問題がない」という限定を付け加えるのは、一国のリーダーとして卑怯ではないか?

これに対する安倍総理の答弁。

冒頭は真っ赤(=質問と関係ない回答)、中盤以降は真っ黄色(=回答者でありながら、なぜか質問の背景を説明)、ときおり灰色(=不要な言葉、意味不明な言葉)という構成。

また、最終段落は、「急に定義したわけではない。だから、卑怯ではない」と質問を否定する回答(=青信号)だと解釈することもできる。だが、「自分が関係していたら辞める」という答弁はずっと続けていたことを前段落まで延々と述べて、すり込んだ上で、「贈収賄に当たらないから問題ない」という発言も急に定義したわけではないと錯覚させる「ご飯論法」であると筆者は理解したため、赤信号とした。

1問目の結果をまとめると、答弁の回答はゼロ文字
この1問目で党首討論は約5分間を費やしている。

2問目

質問内容に関連する谷氏の動きなどを振り返ったため、黄信号が多いが、この質問内容2点を端的に要約すると、以下のようになる。

(1)森友問題で「金品の授受がなければ問題ない」という趣旨の発言をされているが、金品の流れは、この問題の本質なのでしょうか?
(2)「私人」の昭恵夫人が「公務員」である谷査恵子氏を使って、財務省に優遇を働きかけることは、いいことだと思っていらっしゃるんですか?

これに対する安倍総理の答弁。

まず、冒頭の1段落目は筆者が何度読んでも、どうしても意味を理解できなかったため、灰色(=意味不明な言葉)と判定させて頂いた。他は黄信号(=質問の背景を説明)、赤信号(=野次への返答、論点すり替え)が大半を占めている。

2問目の結果をまとめると、青信号(=質問に対する回答)は全体のわずか12%である上、中身は「事務所に回して頂ければ答えた」というゼロ回答

この2問目までで党首討論は約11分を消費。

3問目

2段落目で質問内容である加計問題の経緯を振り返ったため黄信号が多いが、3段落目は質問内容になっている。この質問内容を端的に要約すると、以下のようになる。

加計学園の「総理との面談は虚偽であった」というFAXが本当であれば、勝手に名前を使われた総理は、加計学園にしっかり説明するよう言わなければ、おかしいじゃないですか?

これに対する安倍総理の答弁。

冒頭から中盤まで赤信号(=質問は加計に移ったのに森友の話を続ける)。
中盤から黄信号(=ようやく加計の話になったが、背景を説明)。

また、最終段落には、解釈を勝手に拡大する「ご飯論法」が見受けられた。
枝野代表の質問:「加計に説明を求めなければ、おかしいのでは
安倍総理の解釈:「加計を訴えないのか

3問目の結果をまとめると、青(=質問に対する回答)は全体のわずか6%であり、中身は「政府はコメントする立場にない」というゼロ回答

この3問目までで、枝野代表の持ち時間 19分が経過。
これまで野次には度々注意してきた佐藤勉・国家基本政策委員長は、安倍総理の答弁内容については一切の指摘をすることなく、「これにて、枝野くんの発言は終了いたしました」とすぐさま宣言。まったく討論がなされていないことに議場から大きなどよめきが起きる中、終了した。

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✳︎答弁の映像と分析結果はYoutube動画「赤黄青で国会ウォッチ」に公開中
日本語版
1問目 https://youtu.be/wXqCJMItwKo
2問目 https://youtu.be/vXqMrnu_JYM
3問目 https://youtu.be/xru94plhpGU

英語版:
1問目 https://youtu.be/MjoqpZMR27c

フランス語版:
1問目 https://youtu.be/m7c6J520Wbo

更新履歴

2018/5/31 22:55
新規作成(1問目の答弁のみ)

2018/6/4 00:34
全3問の答弁の分析を完了

2018/8/19 21:55 
判定対象に質問も追加するにあたり、記事を全面的に改訂

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国会答弁視覚化

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コメント3件

枝野さんの質問についても評価していただきたいです。
信号無視話法という名は、非常に適していると思います。
2問目に対する答弁1の「この問題の本質はそうではなかったはずであります」は青でもいいと思います。森友問題の本質は金品の流れではないと答えている。その次の文では本質が国有地の値段と小学校の認可であるとも答えている。
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