「もう死んでしまいたいです。結婚しようと思っていた人と別れてしまって、悲しくて仕方がありません。どうすれば立ち直れるでしょうか。友人は時間が解決してくれると言いますが・・・。この人に相談するといいよと、山下純子さんを紹介してもらいました。だから会いにきました」

35歳の女性。会社員。見るからに、やつれておられました。彼とは5年間お付き合いをなさっていたそうです。共に、両親に紹介済み。別れた理由は、彼の方に他に好きな女性ができたから、だそうです。

時間は解決してくれません。現に、彼女は、もう一年間も苦しんでいます。別れは、縁がなかったと割り切れるほど、そんな簡単なものではありませんよね。私のクライアントの中には、亡くなったご主人を思い続けて、悲しさから抜けられない人、ペットロスで何年も苦しんでいる人がいました。

時間は解決してくれませんが、時間を使った行動は、悲しみを和らげてくれます。和らげるというより、薄めてくれるといった感じでしょうか。

人に会いに行こうと思った時点で、もうそろそろ悲しみの自分から抜けるときだと、心が教えてくれています。新しい行動を取ることはとても大事です。新しい料理でもいいんです。でも、レシピ通りに作って食べるだけではなくて、作った料理をもっと美味しくしてみようかと考えて実際に改良版を作ってみたりする。食べ歩きやハイキングなどののサークルに入ってみて、新しい人間関係に飛び込んでみる。そして、ハイキングを思い出しながら、空気が美味しかったとか、歩いた後のお水がとびきり美味しかったとか、あの人の話は楽しかったとか思い出して幸せにひたってみる。そういうことを積み重ねていくことで、悲しみが薄まっていきます。ですから、そろそろ動いてみようかなと思ったところで、実際に動くことが大切です。

失恋したとき、なんとか奮い立とうと思って、やたら幸せ元気系の曲を聞くのは実は逆効果です。自分の状態とメロディや歌詞の内容が真逆で辛くなるじゃないですか。失恋したときには、失恋ソングがバッチリ合います。「わかるわ～その気持ち」ってなりますもん。しかーし、失恋ソングも聞き続けると、やがて嫌になります。心のどこかで「私、ここで沼ってる場合じゃない！」って反動が出たらこっちのもの。そこから這い上がりが始まります。プチでもいいので行動して、行動するだけじゃだめで、その行動から有意義だったことや、さらなる改善に向けて動きましょう。繰り返すうちに、きっと悲しみの底なし沼の底からジャンプできますよ！　うまくいくといいですね。

彼女は、「純子さんにお会いして良かったです。楽しくて久々にいっぱい笑って元気出ました。いくら相手は相談のプロとはいえ、全然知らない人に心を打ち明けるってどうなの？と思っていましたが、いいものですね。ちゃんと方法を知りました」と帰っていかれました。どんどん行動して欲しいな、です。

今度は、新しい彼を連れて会いにいらしてくださいね！　その日を楽しみにまっています。最後にひと言、「あなたから去った彼は、次にあなたが出会う新しい彼のために席を空けてくれたと思うと良いですよ！」

時間は解決してくれない、時間を使った行動が解決に導くのは、死別やペットロス、仕事や人間関係の問題、そして習い事でもそうです。

山下純子

🚩山下純子個人コンサルティング
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