小田 順子

広報コンサルタント・文章の危機管理コンサルタント/(株)ことのは本舗 代表取締役/(公…

小田 順子

広報コンサルタント・文章の危機管理コンサルタント/(株)ことのは本舗 代表取締役/(公社)日本広報協会 広報アドバイザー

最近の記事

読点「、」の適切な数は?

読点の打ち方3パターン読点「、(テン)」の打ち方、どうしてますか? 次の三つの例文のうち、どの読点の打ち方が、しっくりきますか? 例文1:文と文とのつなぎ目だけに打つ 例文2:主語の後にだけ打つ 例文3:主語の後と文のつなぎ目と両方に打つ 読点の打ち方に関するお悩みこれは、「読点が多い」と指摘され、モヤモヤしている方からのご質問です。 この方は、例文1のような読点の打ち方をするそうです。 でも、「主語の直後に読点を打つ」文章もよく見かけるので、例文2のように修正し

    • 「や」の使い方 ―「AやB、C」か「A、BやC」か

      二つ以上の単語を並べるのに「や」を使うとき、次のどちらの書き方をしますか~ 英語と公用文での書き方英語では って書くとか。 公用文では って書きます。 ということは2.が正式なのかな? みんなに聞いてみたTwitterとFacebookで友だちに聞いてみました。 こんな細かいこと? 答えてくださった方の数は多くはないですが…… Twitterでの投票結果は次のとおり、1.が14人、2.が5人でした。 Facebookでは、1.が11人、2.が2人。 特に1

      • 「標題」か「表題」か

        こんな質問をいただきました。 拙著『令和時代の公用文 書き方のルール―70年ぶりの大改定に対応』(学陽書房)にも、「標題」という言葉が何度も出てきます。 でも、一部、「表題」となっていることにお気づきでしょうか。 それはなぜなのか? どう使い分けるのか? 以下にまとめてみました。 辞書を引いてみると……明鏡国語辞典によると、「標題」も「表題」も同じ意味であるようです。 ただし、 なので、「標題のとおり」は、「(さっき既に)かかげた題(タイトル)のとおり」の意味に

        • 新「公用文作成の要領」影響その3 自治体と公用文

          前回の投稿の後、新しい「公用文作成の考え方」は、国としての正式なものとなりました。 そのため、改めて概要と経緯を紹介し、自治体への影響を考えたいと思います。 建議「公用文作成の考え方」2022(令和4)年1月、文化審議会会長・同国語分科会会長から文部科学大臣に宛てて、「公用文作成の考え方」が建議されました(以下、「建議2022」と書きます)。 これは、 です。 この「建議2022」は、同月11日に文部科学大臣が閣議報告をしました。同日、各国務大臣に宛てて、職員への周知を依

        読点「、」の適切な数は?

          「子供」か「子ども」か? 漢字使用のルール考

          PTAの役員になったら、細かい文章表記のルールが送られてきた…… という投稿がTwitterで話題になりました↓↓↓ ものすごい反響で、以下のようなご指摘(反論)がありました。 「達」のつくりは、「幸」じゃない(「幸」より横棒が1本、多い) 「御礼」と「お礼」は違うと思う 「忙」は縁起が悪いから使わないってルールは、結婚式などの祝辞の話では? なかでも、「子供」に関するご意見が多かったように見受けられました。 そこで、ここでは「子供」と「子ども」を通して、漢字のルー

          「子供」か「子ども」か? 漢字使用のルール考

          新「公用文作成の要領」影響その2 企業はお役所文章を真似ている?!(後編)

          前回▼に続き、「公用文作成の要領」が企業に与える影響について書いてみます。 お役所文書の書き方が文章のお手本?どんな企業も、その業務の「所管庁」というものがありますよね。 建設業なら国土交通省、ICT関連なら総務省……などなど。 そのため、役所からの通知類を目にすることもあるはず。 それは、とてもわかりにくいことが多いのですが(笑) かといって、「わからなった」で済まされません。 きちんと読んで、ルールに従って業務を行いますよね。 そんなわけで、 役所の文書が正式なもの

          新「公用文作成の要領」影響その2 企業はお役所文章を真似ている?!(後編)

          新しい「公用文作成の要領」パブコメに私が送った意見を公開します

          文化庁が、 「新「公用文作成の要領」(仮)」(案)に関する意見募集の実施について というタイトルで、パブリックコメント(意見募集)を実施しました(2021年12月21日〆切)。 参考:「新「公用文作成の要領」(仮)」(案)に関する意見募集の実施について(文化庁国語課) そこで、私は以下の意見を送りました。 ここで全文、公開しちゃいます! 【1】「新「公用文作成の要領」(仮)(案)」に対する意見(1) 「Ⅱ 用語の使い方」の「6 文書の目的、媒体に応じた言葉を用いる」

          新しい「公用文作成の要領」パブコメに私が送った意見を公開します

          新「公用文作成の要領」影響その2 企業はお役所文章を真似ている?!(前編)

          「公用文作成の要領」は、学校の教科書にも影響がある。 今、「新「公用文作成の要領」(仮)」(案) に関する意見募集をしている。 そんなことを、前回の記事に書きました▼ 今回は、企業への影響を書いてみたいと思います。 といっても、以前、 週刊東洋経済「2021年8/7-14 合併特大号 無敵の文章術」 に寄稿した記事の「元原稿」(編集・校正前)です。 隙がないビジネス文書は役所の文章を研究せよ 役所の文章は手本となるのか 役所の文章は、非の打ち所がない。 真似ておけば

          新「公用文作成の要領」影響その2 企業はお役所文章を真似ている?!(前編)

          新「公用文作成の要領」影響その1 教科書が変わる!

          文化庁は、12月8日から21日まで、「新「公用文作成の要領」(仮)」(案)に関する意見を募集しています▼ 「新「公用文作成の要領」(仮)」(案)に関する意見募集の実施について 「公用文? 役所の文書でしょ? 興味ないし~」 ……って言うなかれ。 あの、ちょー意味不明な「お役所文章」(笑) を改善しましょう! ……って動きなわけですし、 学校の教科書や民間企業の文書にも 影響があるんですよー 1.学校 2.企業 3.身近な役所と、 それぞれ影響を考えてみます。 今

          新「公用文作成の要領」影響その1 教科書が変わる!