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注意x1 には 褒めx3 をセットにする


概要

自分の行動や意見に対しての批判や注意。これは多くの人が受け入れるのが難しく、一つのネガティブなコメントやフィードバックで一日の気分が台無しになることも少なくありません。しかし、良いパフォーマンスを持つチームや組織では、この「注意」と「褒め」のバランスがとても大切にされています。

成功するチームや組織は、成員同士のコミュニケーションにおいて、注意や指摘は1回、それに対して褒める回数は3回というルールを意識的に持っています。この3倍の褒める回数があることで、注意や指摘を受けた後でも、その人の自尊心や動機付けが保たれ、より高い成果を出し続けることができます。

さらに、ハイパフォーマンスを誇るチームでは、注意する回数に対して褒める回数は4倍。この4倍の「褒め」は、メンバー同士の関係性の深化やチームの一体感を高め、より困難な課題に対しても前向きに取り組む力を育てています。

米国の心理学者マルシャル・ロサダは、「1つのネガティブな要素による心理的なダメージを平静に保つためには、3つのポジティブな要素が必要」という理論を提唱しています。この「ロサダライン」として知られる理論は、現代のビジネスシーンだけでなく、教育や家庭の中でも非常に参考にされるべき内容となっています。

日本にも、このようなバランスの大切さを示す教えが存在します。二宮尊徳は「三つ叱って五つ褒め、七つ教えて子は育つ」という言葉を遺しています。これは、子供を叱る時はその後に褒めることでバランスをとり、その上で教えることで子供の成長を促すという教えです。

『ポジティブフィードバック』(ヴィランティ牧野祝子 著)では、承認と改善のアドバイスは8対2の比率で行うことが望ましいと述べられています。この比率は、前述のロサダラインや二宮尊徳の教えと同じく、ポジティブなフィードバックの力を最大限に活用するためのものです。

人間はネガティブなフィードバックや注意に敏感であり、それが自尊心や動機付けに影響を与えることが多いです。しかし、適切なバランスでポジティブなフィードバックや褒めの言葉を組み合わせることで、心のダメージを防ぎ、より良い結果を出し続けることができるのです。

成果を上げ続けるためには、批判や注意だけでなく、褒めやポジティブなフィードバックの重要性を忘れずに、適切なバランスでコミュニケーションをとることが鍵となります。

参考書籍

この仕事術に関係するテクニックは下記の本の中で解説しています。自分自身が納得できる仕事術の本に出会えなかったことをこの本にまとめました。肩の力を抜いて気軽に読める内容にしているので、仕事術のカタログとして用いると使いやすいです。

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