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どうしたら素敵なファンドレイザーを雇えるのか ~ 組織とファンドレイザーの出会いを演出する質問(面接編)

最近は日本でも、NPOだけでなく大学や自治体もファンドレイザーを募集することが多くなってきました。

例えば、つくば市です(2019年6月4日時点)

〈募集職種〉
一般任期付職員(ファンドレイジング推進監)
〈職務概要〉
つくば市が実施する新しい事業を推進するための資金を調達し、市の発展に寄与する資金調達のプロフェッショナルとして、既存の調達手法のブラッシュアップと新たな調達手法の企画・提案・実行までの一連の業務に従事する。
〈年収見込〉
700万円~810万円程度

~つくば市HPより抜粋~https://www.city.tsukuba.lg.jp/shisei/shokuinboshu/saiyou/1006940/1007124.html

これは、かなりの好待遇ですね!

今回はこうしたファンドレイザーを募集した際に、募集する側も応募する側も共にWin-Winな形になるために、面接の場で、募集する組織側が確認するポイントと、応募するファンドレイザー側が確認するポイントを、それぞれまとめてみました。

1.面接時に見たい(見せたい)3つの資質

これは、募集する組織側、応募するファンドレイザー側の両方に共通します。面接時にファンドレイザーとしての資質を確認(または表現)する軸として、以下の3つを踏まえて質問しあえると良いでしょう。

資質1)ファンドレイザーとしての姿勢
・寄付やファンドレイジングに対して、リスペクトしていること。
・失敗を恐れず(寄付は断られることが圧倒的に多いので。。)、前向きに取り組む気持ちがあること。
・他社を巻き込むぐらいの情熱を持っていること。

資質2)ファンドレイザーとしての適性
・ファンドレイジングに活かせるスキルや経験があること。または、活かせる想定があること。
・寄付やファンドレイジングの基本的な知識があること(認定ファンドレイザーの資格など)。

資質3)ファンドレイザーとしての共感力
最も重要な軸です。
ファンドレイジングを「ファン度をレイジング(上昇)する」と言う人がいるぐらい、支援者の共感を得られるかが、ファンドレイザーの腕の見せ所です。共感を呼ぶような人柄・口調・話の仕方などがあること。


2.面接官として、自団体に合うファンドレイザーに出会える5つの質問

自分の組織に合うファンドレイザーかどうかを見極める質問をピックアップしました。

質問1
「寄付という行為に関して、あなたの想いや気持ちを教えてください」

寄付にどのくらい強い関心を持っているのか、またその関心軸を聞いてみましょう。

質問2
「私たちの組織の好きなところ、理念でも活動内容でも、なんでもよいので教えてください。また、私たちの組織またはファンドレイジング活動で、良い点と悪い点があれば、ぜひ教えてください」

私たちの組織に応募者が合いそうか、確認しましょう。

質問3
「もしあなたがこの組織のファンドレイザーとして支援者の方に会うと仮定します。
シチュエーションは、支援者の集いなどお任せします。そのときに、あなたはどんなことをして共感を得ますか。10分ほどお時間をとりますので、考えてみてください」
ファンドレイザーとしての姿勢・適性・共感力を、確認しましょう。

質問4
「あなたが思う理想的なファンドレイザー像を教えてください」

ファンドレイザーとしての姿勢・適性・共感力を、確認しましょう。

質問5
「もし採用された場合に、あなたの日々の活動をどのようにマネジメントしますか」

大きな組織でない限りは、ファンドレイザーとして1人で活動することも多くなります。管理されることで能力を発揮する人もいますが、そうでない人を望む場合はそれを聞きましょう。


3.応募者として、自分に合う組織に出会える3つの質問

自分のスキルや経験が活かせる組織かどうかを見極める質問をピックアップしました。

質問1
「あなた方の組織として、ファンドレイザーに期待することは何でしょうか。また、これまでの貴団体でのファンドレイジング活動について、教えてください」

自分のスキルや希望する仕事とミスマッチが起こらないように、確認しましょう。

質問2
「前任者または他のファンドレイザーの方がどのような仕事をしているのか、教えてください」

上記1と似ていますが、仕事の自由度(裁量)について、確認しましょう。有用なスキルを持っていても、それが活かせないことは応募者にとっても、社会にとっても悲しいことです。。

質問3
「もし差支えなければ、どのような層(年代やライフスタイルなど)の支援者が多いのか教えてください。また、支援者の人数、大口と小口の割合、マンスリーの継続率・都度のリピート率など、共有できる範囲で教えてください」

応募先の組織が積極的にあたなの仕事になるファンドレイジング活動を後押ししてくれるか、確認しましょう。答えに詰まる場合は、少し注意しましょう。

4つ目として、もし事前準備や当日の雰囲気によっては、ファンドレイザーとしての価値を提供しましょう。これは、ファンドレイジングのアイデア提供またはアドバイスをしてみる、というものです。
マンスリーなどの継続や単発のリピート率は、どの組織も大きな関心事の一つです。例えば、継続率が低い場合は、事前に用意したアイデアや、過去に自分自身が成功した事例を提供するのもありです。
面接時に、ファンドレイザーとしての価値を垣間見せられたら、他の候補者よりも頭一つ抜き出るかもしれません。

以上、募集する側と応募する側の"両者"にとって良い出会いになるために、この質問が役立てたられたら嬉しいです。

参考サイト

『How to Recognize a Top Fundraiser』
https://www.joangarry.com/recognize-top-fundraiser/

『Ace your next fundraising job interview with these easy tips』
https://charityvillage.com/cms/content/topic/ace_your_next_fundraising_job_interview_with_these_easy_tips#.XPZHGoj7Rm8
https://www.ethicaljobs.com.au/blog/three-tips-to-ace-your-next-fundraising-job-interview

『FUNDRAISER INTERVIEW QUESTIONS』
https://www.jobinterviewquestions.com/fundraiser

『25 Job Interview Questions for Nonprofit Development Directors』
https://www.linkedin.com/pulse/25-job-interview-questions-nonprofit-development-directors-reis/

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