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映画で知る 欅坂46、けやき坂46、日向坂46、そして櫻坂46 (後編)

アイドルに全然詳しくない映画ファンのボクが、欅坂46が「櫻坂46に改名した」というニュースに限っては、食い入るように見てしまったキッカケを作った2本の映画を紹介しています。

普通の人が知っているようなことを全然知らない人が観るとどうなるか的な感じになっちゃってます。

それまでの前提と1本目『3年目のデビュー』について書いているうちに長くなってしまったので記事を前編・後編に分けました。
前編はコチラ。


前回、ドキュメンタリー映画『3年目のデビュー』によって、アイドルに全く無知なボクは欅坂46とけやき坂46が別モノであるという衝撃的な真実を知った訳なんですが、映画を観ながらずっと"ひらがなけやき目線"で欅坂46をみることになります。

それは、「欅坂46は雲の上の存在」という感覚。
前作『3年目のデビュー』には欅坂46出てこなかったので、なおさら次作への期待感が膨らんでしまい、ついに真打登場!という感じに。

その状態で、公開された新作を観に行ってきました。
こちらの作品もまたネタバレ全開で、ボクの心境とともに紹介していきたいと思います!


『僕たちの嘘と真実 Documentary of 欅坂46』(9/4公開)

欅坂

2020年 日本 
監督:高橋栄樹
出演:欅坂46

日向坂46のドキュメンタリー映画『3年目のデビュー』を観て、大分自分なりに分かってきた感があったので、今回は驚かずに分かった風に観れるかと思っていたのですが、やっぱり驚いちゃいました。

まず、欅坂46のカラーがすごい!

日向坂46を見てきていたので、そのグループの個性が違いすぎてビックリしました。 全然キュンキュン言ってない…

メンバーたちの普段の姿はきゃっきゃっ言って女子な感じなんですが、欅坂46としてライブでのパフォーマンスは、一切笑顔を見せずに何とも男っぽいタフで力強い迫力あるものでした。

その演出も暗い中に黒と赤の衣装をまとい拳を突き上げ「オッオッオッ〜」と激しく踊り狂うその様は、もうアイドルという感じじゃない。

もはや、ロック。

そんな感じでした。 他のグループとは全然違う存在感がそこにある。
なんか日向坂46で分かってきたことが全部ひっくり返ったような感じでした。


そして、欅坂46のパフォーマンスを見ていくうちに分かってくることがあります。

絶対的エース、平手友梨奈の存在感。

彼女はもう素人目からも別格の存在感でした。 その表現力や感性は自他ともに認める才能でエースでセンターでした。

欅坂46のライブでのパフォーマンスや演出がまたすごくて、「黒い羊」の時なんてもうミュージカルか舞台な感じ。

そして、その中で主演を張る平手友梨奈は、もはや舞台女優。

欅坂2

何だか彼女のために全てが設計されいる感じ。
例えば、全員が揃って二等辺三角形の布陣をとるのですが、その先端にいるのは彼女。
演出や踊りのフォーメーションがセンターの平手友梨奈シフトになっていることに気づきます。

「けやき坂46のファンのほとんどが彼女のファン」と言わしめ欅坂46に移籍していった"伝説の長濱ねる"でさえ、もうどこにいるのか分かりません。
平手友梨奈の前では全く存在感がありませんでした。

そして、その彼女を象徴するような事件が起こります。

ライブの途中で、ステージから歩み出て客席にせり出した中央ステージまで一人で取り憑かれたように踊り狂い、最後力尽きてステージから転落してライブから退場するという事態に。
残されたメンバーがあっけにとられながらもがんばって進行していました。

もはや、アーティスト。

平手友梨奈に関しては、アイドルという枠に収まりきらないスケールの大きさを感じちゃいます。

そしてそして、ここからさらなる事件が起こります!

平手の苦悩

絶対的エース平手友梨奈が、名古屋公演を当日欠席。
前日のパフォーマンスに納得がいかなかったから、という理由。

PVの撮影にも参加しなくなります。
歌詞や世界観が表現できないから、という理由。

その豊かすぎる感性と高い意識によって徐々に自らを苦しめ、周りとも距離をおいていく感じになってきます。

「自分ばかり目立ってしまう」 

自分が表現するパフォーマンスをすればするほど自分ばかりが注目され、さらに自分中心のフォーメーションや見られ方になっていき、それによりさらにセンターとしてのプレッシャーにさられる。センターとしてはこれではダメだ納得できないもっとやらないといけない… そんな精神的な負のループに陥ってしまっていることが見てとれます。

この辺実際は分からないのですが、というのも平手友梨奈本人のインタビュー証言は途中からほぼ無くなります。ライブをドタキャンする事実と周りのメンバーの証言から汲み取れる雰囲気がそう感じさせます。


絶対的エースの不在

平手が来なくなる。 そこでメンバーに広がる不安、動揺。
スタッフからも残りのメンバーに向かって「平手がいないとこのグループはダメなのか? 解散した方がいいとか思ったら本当にそうなってしまうぞ」とかなり深刻な感じになってきた。

平手に頼りきってしまっているメンバー、それを変えようとしつつも代理を立てられない運営。

「な、なんと。。」
あの欅坂46が、、と思ってしまいました。
"ひらがなけやき"から見ていた時は、雲の上の存在で圧倒的パフォーマンスを繰り広げていたあの欅坂46が音を立てて崩れていく感じ。

そして、ついにその時が、、

舞台上でのパフォーマンスは圧巻なのですが、ステージから下りると担がれるように運ばれていき精神と体力をすり減らし続ける平手友梨奈。
2019年、年末の紅白歌合戦でのパフォーマンスを最後に、翌2020年1月23日に平手友梨奈は「脱退」します。

このニュースは知ってました。
今までは知らないことだらけで驚きの連続でしたが、このニュースに関しては、脱退(卒業でなく脱退という表現に本人がこだわったのだとか)した事実は知っていたので「何が原因で脱退したのか?」を、裏側を描くドキュメンタリー映画から見てとるという、ちょっとそこに関しては他のお客さんと同じ観方になってたんじゃないかと思います。


欅坂と日向坂の分かれ道

そして、気づいちゃいました。
大半のファンを抱えていた長濱ねるが移籍してしまって窮地に陥ってお先真っ暗になったけやき坂46(日向坂46)と皮肉にも同じような状況になってしまったんです!

どん底から這い上がって昇格までした日向坂46。

それに対して、このグループとしては幕を閉じ、改名となった欅坂46。

同じような窮地になりながら、それぞれのグループが辿った道は違うものでした。


改名へ

欅坂3

7月16日 10月のラストライブで欅坂46としての活動が最後になり、改名して再スタートを切ることが発表
9月4日  映画『僕たちの嘘と真実 Documentary of 欅坂46』公開
9月21日 新グループ名発表
10月14日 新グループとして再スタート予定


櫻坂46

画像4

そしてついに新グループ名が発表!

新しいグループ名は、「櫻坂46」になりました。 いろいろと長くなりましたが、この一連の流れが冒頭に書いた櫻坂46命名のニュースを食い入るように見てしまった理由です。

このドキュメンタリーが面白いのは、映画としてもよくできているのですが、やはり現在進行形のリアルな物語だったからです。

それに組織のあり方を見ても2つのグループのそれぞれの個性と方向性によってこれだけ結果に違いが出たことも併せて観たからこその面白さでした。


最後に

ファンやある程度知っている方からすれば、何を今さら言っているのかという内容なんですが笑

全然知らなかっただけに個人的にはとても印象に残った内容だったのでnoteに書いてみました。

基本的にはファン向け作品ではありますが、メンバーのそれぞれの証言で実像が浮かび上がってくる様子はとても面白いです。

観るならぜひこの順番がオススメです。


最後までありがとうございます。



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