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ミステリアスなトルーマン・カポーティの生涯

『ティファニーで朝食を』の原作者、トルーマン・カポーティのドキュメンタリー映画が公開されました。

「誰もが一度は会いたいと願うが、一度会えば二度とは会いたくない」と言わしめるほどのクセ強な男。

彼を題材にした映画も公開されたりしていたんですが、実際どんな人だったのかは知らず。それがドキュメンタリーとして本人映像とともにその謎めいた生涯を知ることができるとは。

若き天才作家として注目され、セレブリティであり、ゲイを公表し、パーティとドラッグに溺れたトルーマン・カポーティに迫るドキュメンタリー作品を今回はご紹介したいと思います!


『トルーマン・カポーティ 真実のテープ』

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2020年 アメリカ、イギリス 98分
監督:イーブス・バーノウ
出演:トルーマン・カポーティ、他

養女のケイト・ハリントンなど関係者の証言によって、カポーティのエピソードが結構語られます。
上流社会に憧れる奔放な母親から愛情をあまり受けなかった幼少期、小説家としての成功、セレブリティとしての生活、スキャンダル、そして未完の問題作。

当時の映像を交えていろいろとわかってくるのが面白い!

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主な著作

「遠い声 遠い部屋」
「夜の樹」
「草の竪琴」
「ティファニーで朝食を」
「冷血」
「叶えられた祈り」
「ここから世界が始まる ー トルーマン・カポーティ初期短編集」


主な関連映画作品

▼『ティファニーで朝食を』

オードリー・ヘプバーン主演で誰もが知る名作です。
この原作がカポーティなんですね。
上流階級に憧れた奔放な母親像がここに描かれているとも言われています。


▼『カポーティ』

これは『冷血』を書いた際のカポーティを描いた作品です。
実在の殺人犯を入念なリサーチの元に描いた小説で、本来フィクションであるはずの小説を、ノンフィクション小説として新しいジャンルを切り開いたカポーティの代表作ですが、その小説を書く過程をフィリップ・シーモア・ホフマンが好演しています。


▼『アニー・ホール』

こちらは同じくニューヨークを拠点に映画を撮り続けているウディ・アレンの代表作ですが、なんとこの作品にカポーティがカメオ出演してるらしい。

何回も観てるのに知らなかった。。


黒と白の舞踏会

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20世紀最大とも言われた舞踏会を開催したカポーティ。
アンディ・ウォーホル、フランク・シナトラなどのセレブリティが500名以上も参加したという伝説のパーティです。
こんなプレミアなイベントを開催できちゃうなんてすごいし、これこそカポーティの母親が憧れた世界。

しかしながらベトナム戦争の最中に開催したこともあって大分マスコミに叩かれたらしいです。

こんな記事もありました。


未完の問題作 「叶えられた祈り」

セレブリティの退廃的な生活を描いた小説ですが、知り合いのセレブたちの暴露話を多数盛り込んだため、周囲から大激怒をくらい、親しい友人たちを失った曰く付きの作品。

エスクワイア誌に一部掲載されたものの未完のままカポーティの死後に刊行された小説で、未完なだけに残りの原稿があるのでは?という噂もあるのだとか。


予告編


最後に

映画化もされてその存在は知っていたけれども、実際どんな人だったかはそこまで知らず、そして様々なエピソードのあるとても興味深い人物であることがこのドキュメンタリーで知ることができました。

ミステリアスであったトルーマン・カポーティという稀有な存在を知ることができるドキュメンタリーです。

カポーティに興味のある方にはとてもオススメです。


最後までありがとうございます。

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