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驚愕のストップモーションアニメ『ミッシング・リンク』がやっぱりすごい!

スタジオライカのストップモーションアニメ『ミッシング・リンク』が遂に公開!

アカデミー賞の長編アニメーションにノミネートされた時から楽しみに待ってましたがようやく観られる時がやってきました。
今回はこの驚愕のストップモーションアニメの『ミッシング・リンク』をネタバレなしで見所をnoteに書いてみたいと思います。


ストップモーションアニメとは

そもそもストップモーションアニメとは何かといいますと、簡単に言うと「コマ撮り」で作成したアニメーションのことです。

今回のように人形(パペット)を使うパターンは、パペットアニメーションと言われたりもします。

1コマ1コマ丁寧に撮影し、少しずつ動かしてはまた撮影し、連続すると全部つながって動いているかのように見せる技法なんですが、わずか数分間の場面を撮影するのに数ヶ月かかったりと途方もない労力のかかる(想像しただけでも気が遠くなる)作業を要することで知られています。

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少しずつ表情を変えるだけでも、どれだけの技術と労力が必要なのか。。
これを作ってくれているスタッフのことを考えると本当に頭が下がる思いです。

こういったことを想像して観てみるとよりすごさが分かって面白いです!


『ミッシング・リンク 英国紳士と秘密の相棒』 (11/13公開)

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2019年 アメリカ、カナダ 93分
監督・脚本:クリス・バトラー
出演:ヒュー・ジャックマン、ゾーイ・サルダナ、他

舞台は中世のロンドン。ライオネル卿は、世界の不思議を求めて今日も世界を飛び回るのですが、あるときアメリカで巨大な全身毛むくじゃらの言葉をしゃべる生物に出逢います。どうやら彼には頼み事があるらしい。。

そんな凸凹コンビの壮大な旅が始まるのでした!

スタジオライカのアニメはとにかくストップモーションな感じが全然しないで普通にアニメと一緒に見入ってしまう力があります。
人形を一コマ一コマ動かしているとは想像できないほどの結構なアクションシーンも満載です。

ヒュー・ジャックマンも声優として結構ハマっていました。

▼スタジオライカ15年の歴史


スタジオライカ LAIKA

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本作を制作したのがストップモーションアニメを専門に手がけるという珍しいアニメスタジオのライカ(LAIKA)です。

コマ撮りのパペットアニメという昔ながらのアニメーションスタイルに3Dプリンタなど最新テクノロジーを積極的に導入して効率性を上げるという、とても今っぽいスタジオです。

ライカの過去作品もレンタルや動画配信で鑑賞できるものもあるので、そちらもオススメです。

もうコマ撮りで撮影しているなんて完全に忘れてしまうほど滑らかな動きのアニメーションです!

▼『コララインとボタンの魔女』

『ナイトメア・ビフォア・クリスマス』の監督によるちょっとダークなファンタジー作品。
Amazonプライム、Netflix、Huluなどで配信中

▼『パラノーマン ブライス・ホローの謎』

本作『ミッシング・リンク』の監督、クリス・バトラーによる、死者と話せる少年のブラックユーモアあふれる作品。

▼『ボックストロール』

ボックストロールというモンスターたちに育てられた人間の少年の冒険を描く作品。
U-NEXTなどで配信中

『KUBO/クボ 日本の弦の秘密』

なんと日本が舞台。刺客に追われる少年クボが繰り広げるドラマ。
コマ撮りとは思えないアクションシーンで世界を驚かせた作品です!
U-NEXT、Hulu、Netflixなどで配信中

もう本当にストップモーションアニメということを忘れてしまうほどの滑らかな動き! ここまで技術的に高められるのかっていうほどすごいです。


他にもあるストップモーションアニメ

ストップモーションアニメで有名なのは、やっぱり『ひつじのショーン』ではないでしょうか?

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賢いショーンと愉快な仲間たちとの日々をコミカルに描いたショートアニメです。
NHKでずっと放送していたのでご存知の方も多いと思いますが、これが近年のストップモーションアニメの代表的な作品だと思います。

これを作っているのがイギリスが誇るスタジオ、アードマン・アニメーションズです。
『ウォレスとグルミット』など他の作品もいろいろと制作しています。


創業者トラヴィス・ナイト 

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スタジオ・ライカの創業者のトラヴィス・ナイトは、ライカ作品にアニメーターやプロデューサーとして関わりつつ『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』では監督も務め、ライカ作品以外でもあのハリウッド大作『バンブルビー』で実写映画の監督もしたりしています。

そして、なんと。トラヴィスのお父さんフィル・H・ナイトはあの世界のシューズメーカーであるナイキの創業者なんです!!

すごい、めっちゃお坊ちゃんなんですね。

フィル・H・ナイトのナイキ創業ストーリーは、小説になっていて分厚い本なんですがとても面白いです。 意外とナイキ創業に日本が深く関わっていたことが分かったりして楽しいです。


ストップモーションアニメ大国・チェコの作家たち

東欧の国チェコは、実はストップモーションはじめアニメ大国なんです。
オーストリアやドイツの支配を昔から受けていたチェコは、その反骨精神をアニメでカモフラージュすることによってこのジャンルが発達したとか。

ヤン・シュバンクマイエル、カレル・ゼマン、イジー・トルンカ、ヘルミーナ・ティールロヴァーなどチェコを代表する作家が多くいます。

カレル・チャペックの「ダーシェンカ」なんかは本としても有名です。

クリエイティブはノスタルジックでとてもいいです。


最後に

『ミッシング・リンク』のこと以外にストップモーションアニメについてあれやこれや書いてしまいましたが、やっぱりストップモーションアニメの制作過程の大変さをちゃんと知ってから観るのと普通のアニメーションと同じ感じで観るのとでは、感じ方が全然違うと思うので、書いてみました。

個人的には、前作の『KUBO / クボ 二本の弦の秘密』がとても好きなんですが、本作もとてもオススメです。

そして、ストップモーションアニメが少しでも気になったらぜひ他の作品もチェックしてみて貰いたいです。


最後までありがとうございます。


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