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漢字の学習をアップデート

4月から新学期が始まり,年間計画をもとに準備を進めているところです。そんな準備の中に,今年の宿題はどんなふうに取り組むのかを議論することがあります。宿題の中でも年間通して時間をかけているのは「漢字」の学習です。皆さんも小さい頃に「漢字の小テスト」や「学期末の漢字テスト」に向けて勉強したことがあると思います。そんな漢字の習得に向けて色々な工夫を紹介したいと思います。

1,授業で指導する,時間をはかる

漢字の練習は主にご家庭で行うことが多いと思います。ですので,子どもたち自身が自分一人で学習を進めることになります。一人でも困らないように,きちんと指導をして学び方を覚えてもらわないといけません。学校で取り組み方を指導し,1ページほど一緒に取り組んでみましょう。この時,どれくらい時間をかけるのかきちんと伝えた方が良いと思います。大体、一行1分から1分半あたりが目安だと思います。早すぎると,握力が弱くまだ書き慣れていない子達は字が乱れてしまいます。

2,モデルを示す

きちんと指導するとともに,モデルを示すのが良いでしょう。最近の子どもたちは生まれた時からどっぷり映像に関わって成長しており,どちらかというと視覚優位の子どもたちが多くいます。ですので,どんなノートになるのかモデルを示すことが大事です。

ノートにモデルを書き,表し裏のところにコピーを貼らせます。

取り組むための手順を番号で示しています。子どもたちがお家に帰っても自分一人で取り組めるようにしています。

3,より覚えるための工夫を示す

子どもたちの自主性を促すためにもいろいろな工夫を伝えてあげると良いと思います。例えば,進出漢字である漢字(よくドリルで太字になっている漢字)は赤鉛筆で書くという取り組みです。これは脳科学者の澤口俊之さんがおっしゃっていたことです。まず鉛筆を持ち変えるという「手間」と視覚優位な子どもたちほど「赤」という色が通常より優位に働き記憶の助けとなるのだそうです。こちらの工夫は初めから手順の中に入れいることも多いです。他にも,1回繰り返す取り組みに変化を持たせて,だんだんとインプットからアウトプットに変えていくというものです。ただひたすら写経のように無心で取り組む子たちがいます。これでは何も考えないで何も思わないで取り組むことになるので,記憶の回路をうまく使えていないのです。記憶は感情をセットにすることで強く記憶されます。なので,ちょっと覚えていないものをチェックするとか,2回目はドリルなどを見ないで取り組む,3回目はテストのつもりでするなどの工夫で気持ちが動くようにします。初めは写すという活動から,だんだんと何も見ないで記憶をアウトプットしていく学習に変えていきます。終わった後にちょこっと感想を欄外に書くのも良いと思います。これらのことを例として示し,子どもたちに自分なりに取り組ませることで,自分で学んでいる,自分で学んでいるという感覚持たせることも大事です。

4,褒める,誉める

子どもたちの頑張りを褒めることが大事だと思います。私は毎回は時間がなく褒める余裕がないことが多いと感じているので宿題の点検時に赤ペンやハンコなどで褒めるようにしています。また,漢字の膝下指導(子どもたちが教師のそばで学習の成果を見せるとき)の時に丸をつけながら直接声をかけます。時には宿題を学校で行なっていいよ!という人作り,その時に声をかけて褒めていきます。
お家でも褒めてもらえるように,宿題を保護者の皆さんに見ていただく機会を設けたり,学級通信で子どもたちの宿題ノートを取り上げて褒めてもらうことをしています。学級や学年の掲示物に熱心に取り組んでいる子の漢字の宿題のページを掲示して成果を共有したり,目標になるようにしています。

ご一読ありがとうございました。ご感想,ご意見,スキやフォローお待ちしております。喜びます。皆さんの取り組みも教えてください。ともに学びましょう。


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