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Canon EOS RT

Canon EOS RTのスペック

発売年  1989年(平成元年)10月
マウント EFマウント
     AF可
重量   660g
電池   2CR5
特徴   固定ペリクルミラー(半透過式固定ミラー)

RTは形が良き

独特の形状をしたCanon EOS RT。
この子を手元に置くきっかけになったのは
RTのお父さん的存在のCanon T90

 黒光りするスルスルボディ素材
 丸いような角張っているような絶妙なペンタ部
「なんでそこ凹んでるの?」的底面のくぼみ

いわゆるフィルムカメラの質実剛健な容姿と違う現代的な形に魅了されて、「ああもうこれは買ってまう!」

そんな手前
Canon T90がFDマウントであることを知る。

好みがドンピシャだったのでがっかりしていると、
後継機に似た形のEFマウントがあるではないか!
しかも、なんかくぼみもより上品にシャープになっている。
モデルさんがスッと「く」の字に片脚上げたような!
(伝わらない!)

ということで、
次の日には中古カメラ屋さんに走ったわけです。

調べてみると、
RTの他に650、630、620という瓜二つのお姉さんがおり、
RTはどうやら4姉妹の末っ子のようです。
せっかく名前をシリーズ化して統一させてたのに、末っ子のこの子だけ遊び心をきかせちゃって、親のちょっとナウい感じにしたろ感が無きにしも非ず。
お陰様で少しクセのある子に育ちました。

ペリクルさん

RTは、630のボディを踏襲することでコストを抑えた機種になってます。それはまるで、お古を使わざるを得ない下の子の宿命のような兄弟あるあるを想起させました。
そんなRTには上の姉さんたちが持っていない独自の個性があるんです。

それが固定ペリクルミラー!

この固定ペリクルミラーなるものの力により
RTはレリーズ時のミラーアップをせずに撮影をします。
ミラー(正しくは透過する膜の様な物らしい)が
カメラボディと一体化してるため、
ミラーを上げなくとも
光がフィルムやファインダーに届くようになっているのだとか。
光を透過させているため1/3段程暗くなるようだけど、
使用している感じそこまで気になりません。
むしろ完全マニュアルのカメラよりは見え方はきれいかも。

よってRTは、ミラーショックもなく音も非常に静か
さらに、ミラーアップによる一瞬のブラックアウトもなし
なので、軽い気持ちで夜手持ちスナップをする時なんかは、
手ぶれ補正ないのに
ブレが少ない!
気がする!
気のせいかもしれない!


そもそもはレリーズタイムラグを減らす目的でペリクルさんを装備したようなのですが、
あまりにショックの少ない整然としたシャッター感覚は、ミラーレス機の電子シャッターを彷彿とさせます。
物足りないと言えば物足りないですが、半押しのカチャ音だったり、シャッター後のフィルム巻き上げ音だったりと
メカメカしていて個人的には良き。
今となってはあまり人気がないのか値段は安めだし、なんならきっと皆EOS3とかを買うのでしょうが、
コスパ良しで機能も充分でEFレンズ使えるなら最高の相棒になるかもしれません。

邪道

ちなみに、
M42のレンズをよく使う私は
マウントアダプタをつけて撮ってみました。
そもそもミラーがバシャバシャしないので安心して使えているのですが、
残念ながら露出は正常に測ってくれませんでした。
なのでモードはMのみで
己の勘とiphoneの露出計アプリで光を感じ取る必要があります。
まあ、邪道ですね。

素直にEFレンズ使います。

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