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優しさのパラドックス

優しさを求めようとしたら、逆に、優しさを否定してしまうんじゃないのかと思ったのでこの記事を書くことにした。 優しさは、権利と結びついていると思う。つまり、社会が権利というシステムをもつことで、弱者であっても救済される。(優しい) ところがこの権利というシステムがやっかいだ。権利というシステムは、本当の弱者を救済できない余地を残しているからだ。 権利は強者が弱者に与えるものだ。 なんのためか? 弱者が束になって、攻撃してくることを恐れるからだ。だから権利は機能する。

    • 面白い物語の特徴

      ______ ぼんやりとこうなるだろうなという未来が描ける普通の日常。突然、事件が発生。追いつめられる主人公。ここで、奇跡が起こる。不思議な力を目覚めさせ、状況は一変する。 それからは、事件前では考えられないような不思議との出会いを体験する。それでも目覚めた不思議な力を使って、なんとか適応していく。 ______ 事件のせいで最初に思い描いた日常とは違う、不思議な日常だけれど、偶然目覚めた不思議な力というブレない軸で力強く適応する様は、主人公のかっこよさを感じさせてく

      • 感情を理解する方法

        人間の感情は複雑だと思っていないだろうか? 実際はそんなに複雑ではないのだ。確かに出力は複雑だ。喜怒哀楽やその組み合わせなどやその他いろいろがある。しかし入力は単純だろう。ここでいう入力とは光や音ということではない。光や音という基本的な物理情報を感情システムに取り込むところを入力と呼ぶことにして、そこに注目したい。 その入力とは、「マウントが取れる範囲に注目する意識」というものだ。 なにやら難しい概念を持ち出してきたなと思われたかもしれない。やけに言葉が長ったらしいから

        • 幸せの定義

          幸せとは、欲求の矛盾が減ることである。 お金持ちが一般的に幸せといわれるのは、欲求を達成するのに別の欲求を我慢しなくてよいからだ。 多くの人は、お金持ち=幸せだと思って、一生懸命頑張るが、現代においてはそうともいえない。重要なのは欲求の矛盾が減ることであるからだ。 現代、欲求はデジタル空間に向かっている。良いデジタルコンテンツを消費することが人々の関心を集め、デジタル空間は発展してきた。そして、デジタル空間を満喫するのに必要なのはお金ではなく、情報処理能力だ。情報をうま

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          論理と感情

          あの人の言葉に救われたとかという経験は誰にでもあるだろう。言葉の力は強力である。良い意味でも悪い意味でも。 言葉は、論理を構成する。頭の良い人がもてはやされる現代において、論理をうまく行うことはかなり重要であると考えられている。 また、言葉は感情にも結びついている。言葉によってポジティブな気分になったりネガティブな気分になったりもする。 この、言葉の持つ論理性と感情性の2つの性質が物事を複雑化している。 論理的に考えれば考えるほど、感情が置き去りにされてしまう。 「

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          世界の分断

          今後、世界はますます分断されそうな気がする。 SNSが発達したことで、コミュニケーションは活発になった。しかしそこで注目を浴びるのは、キャラクター性の強い存在だ。人物はキャラクター化されることで、情報が圧縮されて、拡散力が強くなる。そして、そのキャラクターは自分のアイデンティティを守るために、敵キャラをつくり出す。敵キャラがいることで、集団の結束力は向上する反面、世界は分断される。 人気キャラクターとはどのようなキャラか?それは、時代によって異なる。人々が分断を感じている

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          アウフヘーベン

          アウフヘーベンという言葉をご存知だろうか?哲学の話題の時に弁証法というものがあるがそれにおける重要な概念だ。メインの主張Aに対して反対論的主張Bがあって、それらに対してより良い解決策C案を出すということがアウフヘーベンをするということだ。 多くの人はA、Bのどちらかがよくて反対側は間違っていると考えがちだ。でもC案を知っている立場からその両者を見ると、思考停止していてもったいない感じにみえる。 人は成長するに従って、いろいろな課題を乗り越えて、アウフヘーベンしまくる存在で

          アウフヘーベン

          刺激反応オブジェクト

          人は学習能力がある。これは欠点にもなる。 避けたい状況があると、それを避けることができるように本能を利用したプログラミングを脳が勝手におこなう。その状況はどんなオブジェクトがあるときに発生しているかを脳が記憶して、そのオブジェクトの刺激を知覚すると、自動的に行動を促す。 本能が操れるのは、自律神経を介した身体反応をともなうような、例えば、むずむずした感じになるとか、胃が痛くなるとか、尿意、便意をもたらすとか、胸が痛くなるとか、そのようなことだろう。間違った行動をしないため

          刺激反応オブジェクト

          人生は本能と物語

          所詮人間は動物。本能には逆らえない。でも本能を直接実現できないから物語を必要とする。これが適応。 うまい飯がある。でも天敵がいる。そしたら逃げる。逃げないヤツは適応できなかった。 生存、子孫繁栄に使える手段は生まれ持った肉体、脳の思考能力に依存する。ヒトは思考能力が優れているので本能を実現する多彩な手段を実現してきた。 思考能力は所詮手段なので、だいたいは、モテたいという本能が先にある。モテたいがモテない。本能は不満だ。このとき、物語を求める。芸をやって、もてはやされて

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          対立の原因

          人はなぜ対立するのか。 それは愛されたい欲求に原因があるのではないかという仮説を立てて考えてみる。 人は愛されたい生き物だ。愛されるためならなんでもやってしまう。そこに隙がある。 「私はあなたを愛します。たとえどんな人でも」 そう言われたらどうだろうか。愛されていないと感じている人はこのような問いかけをされると、少しは信じたくなるかもしれない。 あるいは、このような言い方かもしれない。 「あいつは敵です。でも私は味方です」 結局同じようなことなのだ。 「一生懸

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          孤独

          人生の悩みは究極的には孤独に行き着くのではないか。孤独なら人間関係の悩みは生まれないが、それは死んでいるのと同じようなもの。孤独が好きな人もいるかもしれないがそれは勘違いのような気がする。ひきこもりと言われる人でも、漫画、ゲーム、インターネットなしで過ごすのはかなりきついのではないか。 ブラック企業がなぜつらいか。ブラック企業は人を孤独にさせるからだ。業績に注目すると、いかに客を効率的にさばくかを重視するようになり、人とのつながりが希薄になる。長時間労働自体がつらいというよ

          物理学は人生に似ている

          物理学的なポテンシャルエネルギーは目に見えないエネルギーだ。例えば電気的なポテンシャルエネルギーは、適切に回路につながれることによって解放され、仕事に変換される。 人生もこれに似ている。いくらエネルギー溢れる人でも、適切な場にいないと無能だが、適切な場では、よい仕事をする。 ポテンシャルエネルギーの高い物体同士は強く引きあったり反発し合うのも似ている。コツコツと微小な荷電粒子を集積させればポテンシャルエネルギーが高くなるのも似ている。

          物理学は人生に似ている

          やりたいことがわからないときの対処法

          「やりたいことをやれ」 一度は聞いたことがあるだろう。そう言われて実際にやりたいことをやれた人はどれだけいるだろうか?そもそもやりたいことがわからないと考えてしまった人はいないだろうか? やりたいことがわからない理由。それは価値で考えているからだ。 これはやる価値がある。これはやる価値がない。そうやって行動を取捨選択していくうちに、良い結果を期待できるかどうかで物事を判断するクセがつく。 それは結局、期待感にコントロールされている生き方である。良い結果を期待できそうな

          やりたいことがわからないときの対処法

          価値とは何だろう?

          「自分には価値がない」「この世界には生きる価値がない」 そう思ったことはないだろうか。ふと思った。ここでいう価値とはいったい何なのか? 経済学では価値を、需要供給曲線なるもので説明している。これは客観的価値だ。 客観的価値で物事を判断しようとする限り、他人と比較して不幸になる結末からは逃れられないだろう。なぜなら、競争における勝利に価値をおくならば、敗北は絶望ということになるからだ。 だから、主観的価値の方が重要なのではないか。価値があると勝手に思い込めばよいのではな

          価値とは何だろう?

          問題解決における切り口の重要性について

          問題を解決するには切り口が大切だ。本質とかけ離れた切り口では問題を複雑化してしまう。 例えば、ミニチュアサイズの立体的な壁のある迷路があったとして、木製の平べったい箱で覆われていて中は見えない。迷路は箱に固定されている。スタート地点にある玉をゴール地点にもっていくとゲームクリアだ。 このとき、箱を切断可能であるとすると、問題は簡単だ。箱の平べったい面と並行に切断面をつくれば、迷路を上から一覧できで、玉の位置を確認しながらゴールに到達できる。 しかし、箱を迷路の床の面と垂

          問題解決における切り口の重要性について

          ひろゆき氏が天才と呼ばれる理由を考察する

          2ちゃんねるで有名なひろゆき氏こと西村博之氏は、論破をする力がかなりすごいなどで有名で、YouTuberとしても、人生相談的生放送で人気であるようだ。彼の「無駄な努力はしない」という信念には大いに共感できる。 彼はよく天才と呼ばれている。その理由は彼の性格的要素が大きいのではないかと思う。心の問題とその他の論理の問題を切り分ける能力が高いことが、問題解決能力を高めるのだろう。 彼は人生でつらいと思ったことがあまりないらしい。それをきいて、「そんなはずはない。正直羨ましい。

          ひろゆき氏が天才と呼ばれる理由を考察する