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第24回 受発注システム「Jr」を独自開発!その開発秘話や全容に迫る!【1】

ようやく涼しさを感じるようになり、ほっとしております。こんにちは、株式会社 敬相で広報を担当している寺門です。

すでにこのnoteを読んでいただいてる方には、周知の事実かと思いますが、私ども敬相は「電気通信事業者専門の商社」として、必要な備品・道具を揃え、お客様のもとにお届けしているのですが、近頃、その商品の受発注のやり方に大きな変革が起きたと、社内メンバーから聞きました。

というのも、これまでの敬相は、商品の受発注や請求、在庫などはアナログ管理が当たり前の敬相でしたが、1年ほど前から精鋭メンバーが結集し、ゼロからデジタルでの受発注システムを導入すべく、独自に開発が進められていたそうなんです(知らなかった!!)。

そこで今回から3回に渡り、受発注業務を変革した、画期的なデジタルシステムの全容を解明していきます!!

お話を伺ったのは、開発チームで指揮をとった中島信幸さんです。今期からセールス本部 本部長にも就任された営業一筋の中島さんですが、受発注システムの開発には、人一倍強い思い入れをもって臨んでいたようです。

本記事では、システムの導入に至った背景などについてお聞きしてきました。


敬相のメイン事業の核となる受発注システム「Jr(ジュニア)」とは?

――中島さん、お久しぶりです。今回は、新たに開発されたという受発注システム「Jr(ジュニア)」についてお聞きしたいのですが、そもそもこのシステムは、どういったものなのでしょうか?

中島:商品の仕入れや在庫管理、案件ごとの受発注や進捗・納品、請求状況など、主たる業務はすべてこの「Jr」というシステムで管理できるようになったんです。

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データはクラウド上に保存されているので、「Jr」を起動すれば、いつでも・どこでも・誰でも、常に最新の情報を確認できるんですよ。セールス本部だけでなく、他部署のメンバーも同じシステムを使えるようになっています

―― これまでは、社内の在庫状況を調べるにも、わざわざ、商品管理部などに問合わせをする必要がありましたが、パソコン上ですぐに調べられるのですね。

中島:そうなんです。全ての在庫はシステム内に登録されているので、人力で倉庫内を探す手間がなくなり、よりスピーディーにお客様のもとへ商品をお届けできるようになりました。

―― ほうほう!生産性、かなり向上していますね!Jrの使い方について、さらに深く教えて下さい。ふだんの業務では、どのような場面で使用するのでしょうか?

中島:使い方は至ってシンプル。業務の進捗によって、必要事項と日付を入力していくだけです。業務フェーズが進むごとに出荷日・入荷日、発注の有無、納品先や請求状況……といった情報が埋まっていくので、案件ごとに最新の状況がひと目でわかるようになっています。

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具体的には、お客様から注文が入った段階で、受注日とお客様名・納品先を入力します。そして次に、その商品が、既製品か?特注品か?もしくは制作品なのか?を、商品区分から選択して、その商品を在庫から用意するか、新たに発注するか等を登録していきます。

もし発注が必要であれば、発注が済んでいるか、またはいつ発注したか等、日付も併せて入力していくんです。

このように、業務の流れに沿って済んだことを順に入力していけば、業務がどこまで済んでいて、何月何日に何をしたのか、いま案件がどのプロセスまで進んでいるかが、誰でも直感的にわかる仕組みになっています。「Jr」を使った業務の流れは、ざっとこんな感じですね。

―― ToDoリストにチェックを入れる代わりに、必要事項を入力していくイメージですね。見落としやミスの防止にもなりそうです。納品後の請求管理も同様の手順で行うのですか?

中島:経理処理でも同様に、見積書や請求書の発行状況、売上計上から入金管理までを一貫して確認できるようになっています。

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さらに、ソート機能を使ってお客様との取引条件や日付を検索すれば、該当する案件を一覧表示できるので、月末にまとめてチェックすることも可能です。

これまでは分厚い帳簿に手書きで記入する、昔ながらのアナログな方式で管理していたので、「Jr」の登場は社内メンバーにとっては、かなりのインパクトがあったようです。請求漏れや、帳簿への記載忘れの防止に役立っているようです。

属人的な作業になっていたから、現場がうまく回っていなかった……

―― 取り組むべき業務が直感的にわかるから、自分の担当以外の案件も、ついでに片付けちゃおう、なんて使い方もできそうですね。ほかにもJrの導入による良い変化があれば教えてください。

中島:「日付が未入力案件=対処すべき業務」ですから、誰が見ても今、取り組むべき業務がわかるようになりました。これまでの敬相には、この視点が圧倒的に足りなかったんですよね。

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たとえばデータ管理に関しても、各種書類の書式やサーバー内で管理するデータのフォルダの割り振り等は、一人ひとりが自己流の方法で管理していました…。そのため、担当者の不在時にお客様から問い合わせがあっても、案件に関するデータがどこにあるのか、誰もわからないんですよ。

―― ブラックボックス化していたと。今考えると恐ろしいですね。誰かが代わりに対処できてしまう問題も、データの保管場所がわからないというだけで滞っていたということですよね。

中島:そうなんです…。ほかにも、作業の全体量や全体像が把握できない、という問題もありました。

いま抱えている案件が全部でどのくらいあるのかが見えないまま目の前の仕事に取り組んでいると、「この仕事量なら1時間で終えられそう」「今日はここまで終わらせて帰ろう」等の目処が立てられません。

そのせいか定時で帰るという発想が薄れ、「いつも残業してこの時間まで働いているから、今日も……」と、ただ、なんとなくで残業が常態化していたんです。

”もっと、ありがとうに出逢うために”。Jrの登場が敬相成長の鍵になる

――全体の作業ボリュームがわからなければ、適切なスケジュールも立てられませんよね。確かに、それはかなり効率が悪い……。

中島:業務の全体量や各案件の進捗が見える化され、生産性は大幅に向上しました。誰が見てもわかる状態にする。これは私たちが開発時に一番こだわった点ですね。

――ところで、中島さんは営業一筋でしたよね。Jr開発チームの責任者に選ばれ、戸惑いや不安はありませんでしたか?

中島:むしろ、その逆です。私でなければできないと感じました。よくわからない自信だけど、なぜか成功すると確信があったんです。実は「デジタルシステムを開発する」と櫛田代表から話しがあったときに、「開発責任者を任せてほしい」と、私から櫛田代表に申し出たんです。

――そうだったのですか!?なにか理由があったのですか?

中島:私自身が、働きづめだったからです。もちろん私の場合は管理職という立場ですし、敬相での仕事にやりがいをもっていました。しかし、「自分だから良いけれど、新しく入社した若手を、同じように働かせて良いのだろうか?」と考えたときに、この働き方を強いるのは、健全ではないと思ったんです。

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そしてなにより、アナログな方法は時代に合ってないし、カッコ悪いとも思いました。以前から「敬相の仕事だってもっと効率的にスマートにできるよなあ」と心の中で感じていたのも大きいですね。

櫛田代表が社長に就任し、これから本当の意味で良い会社になっていくためにも「絶対に社内のDX化を実現させる」と、とにかく使命感に燃えていました。

――開発責任者というポジションは、中島さんにとってむしろチャンスだったんですね。しかし、なぜ今、受発注システムの開発という動きが出たのでしょうか?

中島:櫛田代表の言葉を借りると「お客様は私たちに会いたいわけじゃない。早く必要な商品がほしいんだ」。

ーー どういうことでしょうか?

中島:御用聞きとして、お客様のもとに足を運び、顔を見せ、会話をし、ご要望を伺ってくる。この従来の方法は、お客様と距離を縮める上では効果的でしょう。しかし、お客様は普段、私たちに会いたいわけではなく、必要な商品がすぐに手元に届いていれば良い。本質を見誤るなと櫛田代表から言われたんです。

ーーたしかにそうかもしれませんね…

中島:だからこそ、アナログかつ属人化されてしまっている敬相の在庫管理や受発注、請求方法などを、180度変える必要があると櫛田代表が決断し、敬相独自の受発注システム「Jr」の開発が、昨年からスタートしたんです。

Jrの開発がスタートした日、「ここから敬相の第2章が始まっていくんだ」と、確信めいた予感がありました。だからこそ、私もプロジェクトの責任者としてシステムの開発に全エネルギーを注ぐ覚悟が決まったのだと思います。


【広報部 後記】
敬相の“ソフト”をアップデートさせる「チームビルディング」に対して、受発注システム「Jr」の開発は、敬相の“ハード”を進化させる大胆かつ革新的な取り組みだったのですね。

しかし、システムを本稼働させるまでには、多くの課題を乗り越える必要があったそうです。次回は、一筋縄ではいかなかった開発プロセスの話をお届けします。また来月、お会いしましょう。


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