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【※悪用厳禁】人を従わせる方法

Kです

今回は
「人を従わせる方法」
について言及します

とりわけ
「人は何に従うのか」
という部分に着目していきます

それではどうぞ




1. 「権威」の威力


人は「権威」を感じると
自動的に服従する性質があります

これはたいていの場合正しく機能しますが
重要な局面において
自分で判断せずそのまま従うことは危険です

特に
その「権威」が

✔️捏造されたもの
✔️関連性が乏しいもの
✔️利益追求のためのテクニックとして使われているもの

である場合には注意が必要です

ではこの「権威」は
実際のところどれほどの効力を持っているのでしょうか

例:
・チャリティーの募金にあたり
著名人が呼びかけを行ったところ承諾率が上昇
・呼びかけを行う人物が
呼びかけられる側の「CEO」であった場合
承諾率はさらに上昇
・「研究者」の肩書きがある人物から
「研究」の名のもとに
「被験者」へ苦痛を与えるよう指示された場合
ほぼ全員が嫌々ながらも指示に従った
・「列車を止めるな」と指示されていた運転士は
線路を封鎖していたデモの男性を躊躇なく轢き、
挙句その男性に対して
「自分が精神的苦痛を感じた」として
訴訟を起こした
etc…

挙げればキリがないほどに例があります

「異常」とも思えるこれらの服従は
従う相手が経営者・裁判官・政府官僚など
その状況下において正しいと思われる場合

全く理屈に合わない場合であっても
盲目的
に従ってしまうのです

その最たる例が
「医療ミス」です

医師が明らかな間違いを犯した時であっても
階層構造の中でその医師よりも地位の低い人物は

医師の決定に対して
疑問を持つことすらしません

考えることをやめ
自動的に反応するのみです

その結果
医療ミスを原因とするアメリカの年間死者数は
あらゆる種類の事故死の合計よりも多いという恐ろしいデータがあります

例:
・耳痛を訴える患者に対して
医師からの指示を受けた看護師は
点耳薬を肛門へ点滴した

では
このような「明らかな権威」に対する服従ではなく
「捏造された権威」に対して
人はどのような反応を示すのでしょうか


2. ハリボテの「権威」


とある薬のCMで
俳優を起用したケースがありました

その俳優は
とあるドラマの中で医師を演じており
医学的知識は全くなく
それは当然周知の事実でした

しかしながら
この俳優を薬のCMで起用し
効果についてコメントさせたところ

その商品は爆発的に売れました

このことから

「権威」は本物でなくても利用できる

ことがわかります

これをよく理解し
巧妙に利用した詐欺が横行しているのが現実です

それでは
「権威」にはどんな種類があるのでしょうか


3. 「権威」の種類


3つあると言われています

1. 肩書き
2. 服装
3. 装飾品

順に解説していきます

1. 肩書き

肩書きには非常に大きな力があります

知らない相手を服従させてしまうだけでなく
身長までも大きく見せられることが社会実験によって判明しています

この
権威と身長の結びつきを利用して
しばしば底上げした靴を履く詐欺師がいます

身長が高い・大きい方が
説得力が増してしまうのです

また
そのほかの例として
銀行へのハッキングがあります

ここで利用されたのが
権威の原理でした

彼らは自身を
「防火検査員」「政府の安全監視員」などと名乗り
それらしい服装をして銀行を訪れました

するとその外見・肩書きにまんまと騙された職員が
そのまま彼らをセキュリティ室まで案内し

彼らはPC関連の機密情報や
時にはハードディスク本体を持ち去ってしまうことさえありました

結果
非常に簡単に銀行のセキュリティは突破されてしまいました

2. 服装

2つ目の権威として
服装があります

先ほどの例のように
特定の職業を示す服装も効果を発揮しますが

あらゆる状況で一般受けする服装は
仕立てられたスーツです

とある実験で
作業服を着た人とスーツを着た人を用意し
彼らに信号無視をして歩道を渡らせました

すると
作業服を着ていた人の場合は
その後を続いて信号無視をする一般人の数は非常に少なかった一方

スーツを着ていた人の後ろにはその3.5倍もの数の人が
同じように信号を無視してしまったのです

当然
この作用を活用した詐欺も多く
高齢者を相手にする詐欺師は
「銀行検査官」などを名乗り
仕立てられたスーツを着こなしています

3. 装飾品

3つ目は装飾品です

わかりやすいものとして
高級ブランドのロゴマークがあります

必見な事例として
転職時の初任給への対応があります

ブランド物のシャツやセーターを着ていた求職者は
そうでない求職者に比べ

企業の担当者に
職業適性をより高く評価され
初任給も一割も高く設定される傾向がありました

そのほかの例では
高級車があります

信号待ちにて
青信号になった時に
しばらく発進しないでいると
クラクションを鳴らされるのが通例ですが

これが高級車になった途端
15秒ほど経ってもクラクションを鳴らされないケースが多いことが分かっています


以上3つの種類があるということですが
こういった外的な権威よりも
さらに説得力を増す場合があります


4. 「権威」が威力を発揮するとき


それは「専門知識」「信頼性」です

1. 専門知識

専門知識を持つ人に対して
ハロー効果がはたらくと言われています

デンタルクリニックにはしばしば
卒業証明書や資格認定書が額縁に入れて飾ってありますが

これによってその歯科医への技量だけではなく
親切さ、友好さ、クライアントへの対応
といった部分にまで評価が高くなることが分かっています

2. 信頼性

また私たちは
特定の分野に関する専門家に対して
「誠実であってほしい」
という願望を持っています

言い換えると
「自己利益のために情報提供を行なっている訳ではないはずだ」
と思いたいのです

この論理を利用して
「信頼性」を高める方法が存在します

まず最初に
自分の欠点を説明することです

これにより
「自分の短所を隠さない、自己利益に反することをしている、信頼できる人だ」
とみなされます

その直後に
自分が本当に主張したい長所
を話すことで

より相手を説得しやすくなります

仮に短所が存在しない場合

過去の失敗に言及し
そこからの学びを話してから
長所を説明する

という手法もあります

これは「投資の神様」
ウォーレン・バフェットが
会社の状況を株主に説明する際に用いています


5. 防衛法


それでは
これらの技術を活用して迫ってくる詐欺師や外敵からは
どのように身を守れば良いのでしょうか

結論
「2つの質問」
を自分に投げかけることです

1. 「この権威者は本当に専門家なのか」

1つ目の質問は
「当該権威者がその分野やテーマに関して
本当に専門家なのかどうか」
ということです

最初の例でお伝えしたような
俳優が薬の効果について言及した場合であっても
人はしばしばそれを鵜呑みにしてしまいます

しかし
この質問を投げかけることで
「信じるべき根拠」
をしっかりと認識できるようになります

2. 「この専門家はどの程度誠実なのか」

2つ目の質問は
その権威者が妥当な専門性を有していると分かった後
投げかけると良いものです

専門家であったとしても
誠実に事実を教えてくれるとは限りません

しかし難しいことに
巧妙な詐欺師たちはこのことを理解しているため

先に自分たちの欠点を話し
信頼を勝ち得てきます

大切なのは

こうした話の組み立てが
誠実さの表れなのかそうでないのかを見分けることです

自己利益のためにこの技術が使用された例があります

とあるウェイターが
客の注文に対して介入する事例です

まず最初に
客の注文が入った際
「その商品はおすすめできません、今あまり美味しくないのです」
と伝えます

次に
少し値段の安いメニューをいくつか選んで
「今はこちらがおすすめです」
と伝えるのです

これによって客は
「自己利益に反して安くて美味しいメニューを提示する、気のいいウェイター」
という認識を得ます

そこからウェイターは
おすすめのワインだとかデザートをどんどん注文させ
最終的にはたくさんのチップまで得てしまいます

ここには
ウェイターがそのレストランの料理に詳しいという
「権威」の原理に加えて

安いメニューを提示する親切さから
「返報性」の原理まで働いています


6. まとめ


今回は
人が無意識に従ってしまう「権威」について言及しました

権威には絶大な威力があり
その種類には
肩書き・服装・装飾品
の3つがあります

加えて
「専門知識」「信頼性」があれば
もう疑う余地がなくなります

しかし
この原理を理解した詐欺師から身を守るべく
「権威者が本当にその分野の専門家かどうか」
「専門家なのであれば本当に誠実なのかどうか」
を自問していくことが重要です

ここまで読んでいただき
ありがとうございました

今回得た知識を
日々の生活で活用していただければと思います




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