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言葉が体へ作用する力は思いの外強い

「体は食べ物で作られる。

 心は聞いた言葉で作られる。

 未来は話した言葉で作られる。」

おもちゃコレクターの北原照久さんの言葉だ。

心は聞いた言葉で作られる。

人の心は、耳から聞こえる周囲の声で作られている、と言うことば。

仕事の愚痴や友人の悪口、消極的な発言や喧嘩口調の言い分に晒され続けると、心は痛んでいく。

あの人いつも怒ってるな、嫌な言い方してくるな、と思った人には話しかけにくいと思う事はないだろうか。仕事だから仕方なく勇気を出して話しかけることは無いだろうか。

これは心の防衛本能であると考えており、人の心は聞いた言葉の影響が意外と大きい。注意しなければならないのは、心は自分の精神力だけで作られているわけではないということ。

家族や友人、仕事のパートナーなど、日常的に聞こえてくる言葉も精神状態の形成に作用する。

先の例とは逆に、いつも笑顔で優しい言葉をかけてくれる人には話しかけやすくて、もっと話していたいとさえ思うだろう。それは、心がその人の雰囲気を好んでいるという証拠。

心の健康を保つためには、あなたは前向きで優しい声を日常的に聞くべきだし、あなたが周りの人々へ届ける声も優しくあって欲しい。

未来は話した言葉で作られる。

あなたの未来は、あなたが話した言葉で作られる、と言うことば。

自分の言葉が、自分自身の心に作用する力は想像以上に強力だ。意外と忘れがちな事実として、人は自分の声を一番近くでダイレクトに聞いていると言うことだ。

身体は楽器である。私は学生時代に声楽部であったが、声は振動であり、自分の声は振動としてダイレクトに自分の身体を震わせる。他人の声を聞く比ではない直接的な衝撃を脳に与える。他人の声以上に、より自分の声が自分の心に影響を与える。

一流のビジネスマンは、モーニングルーチンとして、毎朝ポジティブな声を出すそうだ。それを聞いてから、私も家族に朝かける声はポジティブで愛情のある、元気になる言葉を選びよう心がけている。

「学校楽しんでね」「保育園で何して遊ぶ?」「今日も最高の一日のしようね」「いってらっしゃい」

これらの声をかける行動は、家族以上に私自身の心のためになっているはずである。朝に限らず、日常的にポジティブな言葉を選び、周囲に話すと、同時に自分の心を健康にしている効力がある。

マイナスな言葉を多く発すると、心は当然負の方向沈んでいくので「仕事行きたくないなぁ」とか、そういった台詞は極力発しないよう心がけている。

マイナスの方向に振れた心の状態である自分が、その日一日、最大限仕事のパフォーマンスを発揮することは難しい。嫌だ嫌だと自分に言い聞かせて、嫌な仕事を自分にさせても、いい結果は生まれない。

逆に楽しい気分いっぱいの中、嫌な仕事が来ても、仕方ないなぁなんて言いながら気分よくさっさとパフォーマンスよく終わらせることができる。むしろ嫌な仕事であったはずが、いつの間にか楽しい仕事に変換できてしまう可能性だってあると思っているし、誰しもそのような実体験があるのではないだろうか。「あ、意外と楽しいな」みたいな。その可能性はポジティブな心によって高める事ができると思っている。

自分の言葉で、心をプラスに荷電させることで、充実した未来がやってくると信じている。仕事やプライベートが上手くいかない時こそ、楽しい言葉を自分にかけてあげよう。

体は食べ物で作られる。

日本人はご飯を食べる行為の神聖さを「いただきます」と言う諸外国にはない祈りの言葉で表現する。一人で外食する際にも手を合わせ、「いただきます」と言える人間を尊敬している。

生きるため他の命の時間を奪うこと、そして生産者、大自然に感謝を捧げる言葉だと言うことを習慣として身に付けている様は立派だし、私もかくあるよう努めている。

そして、私が口から食事を取れるのは、生まれて半年経った頃から、献身的に離乳食を何度も何度も口へ運んでくれていた、両親のおかげだ。

美味しいものを食べるその行為は、お父さんお母さんの無償の愛情が覚えさせてくれた、命をつなぐ習慣だ。

命の器であるこの体は、食べ物で出来ている。遠い過去から遠い未来へつなぐ真理だ。今日も我が子の「いただきます」を聞きながらそんな事を考えるのだ。

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