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相手のことを考えて恋をしているときが一番楽しい


やっぱり好きな人に会いに行くときはちゃんとした格好をしたいし、素敵だなとかセンスがいいなとかカッコいいなとか、思ってもらいたくなる。
髪型もバッチリ決めたいし、カラーリングもきれいに染めたい。
自分一人だけだとまあちょっとぐらい手を抜いてても気にしないし、職場にバッチリ決めていかなくてもいいか、なんて考えて、少しばかりダサくてもそのまま出かけてしまう。
でも好きな人がいたり恋人がいたりすれば、その人の前では変に思われたくないというのもあって、それが仕事先だとしてもやはり自分の身だしなみが気になる。
そう考えると恋はすごいなあと思う。
好きな人のためにおしゃれをしたり、新しい服を買ったり、スタイルもちょっと変えたりして、今の自分よりももうちょっとワンランクアップしようと一生懸命になるから。
この洋服を着たら気に入ってくれるだろうかとか、新しい髪型にしたら気づいてくれるだろうかとか、何かを買ったり選んだりする基準が「相手に受け入れられるかどうか」に変わってしまう。
それだけ自分をよく魅せたいエネルギーが湧き上がってくる恋の力は、自分を新しいチャレンジに誘ってくれる。
その人と一緒に過ごせる時間を増やすために、今まで興味のなかった分野も知ろうとするし、生活リズムだって変えてしまう。

自分はあまり服を買わない方だ。
服に無頓着な方ではなく、そこそこ自分に似合うスタイルを探そうと服屋を巡って見ることもあるけれど、何だかいまいちピンとこなくて結局買わずに出てしまうことの方が多い。
セレクトショップなんかはオシャレな服があるんだろうなあ、ちょっと気になるなあなんて思う。
僕は店員に話しかけられるのが好きではなく、聞きたければ聞くし、欲しいものがあったら買うから、黙って勝手に見させてくれと思うのだ。
でも、おしゃれなお店ほど「いかがですか〜? こちらは何とかかんとか…」と話しかけてくる確率が高いので、そうなってくるともうこの店は落ち着いて見ることができなんだな…と思ってそそくさと退散してしまう。
もちろん声をかけることで可能性が切り開くこともあるだろうし、中にはノルマ的なものがあったりなんかして、お店的にはアピールしなければいけない、ということも分かる。
だがしかし、個人的には、残念ながら、なのである。
なので、この小説に出てくるような、お客の存在は認識しているがあまり近づきすぎず、距離感を持ってお客のシグナルを読み取る店員さんがいるようなお店で、じっくりと物色できると良いなあと思った。

少し脱線してしまったけど、愛し愛されることで精神的に安定することもいいけれど、恋することでトキメキを忘れない関係がずっと続くほうが、日々に潤いがあるような気がするのだ。

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