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技術にも品質がある

品質工学の目指す姿、つまり技術のパラダイムシフトとは、問題の捉え方と評価方法を変えることである。一つひとつの原因を追究し、問題を対策するのではない。

問題対策のやり方だと、発見されていない問題点の対策は出来ない。ある問題を対策しても全体のバランスが最適かどうか不明である。まるで傷口ごとに絆創膏を張るやり方である。対処療法という言い方をしてもいいだろう。

それに対して品質工学のやり方は、まず理想はどうあるべきかを考える。その理想からの現状のズレを計測し、ズレを最小にしていくように検討する。

そうすれば目前の問題はもちろん、未発見の問題点に対処でき、全体を考えた最適条件に設定できるはずだ。理想に一番近い条件なら、すべての問題に対して一番良い条件のはずだからである。

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