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eFG%の考え方

よほどの実力差がない限り、バスケットボールにおいてシュートの半分以上は入りません。感覚的に「よく入ったなぁ」となるのは45%前後ではないでしょうか。当然のことながら一番確率が良いのはゴールした近辺です。バスケットボールで勝ちたいのであれば、ゴール下からのシュートをできる限り増やすことが一番の近道です。

 

おおよその数値としては

ペイントエリア含むゴール下  60%

ペイントエリア外の2P    40%

コーナースリー        35%*1.5=52.5%

コーナー以外のスリーポイント 30%*1.5=45%

 

チームの3Pシュート力にもよりますが、スリーポイントを含むアウトサイドのシュートはあくまでもゴール下でシュートを行うためということを忘れてはなりません。

eFG%を上げるためにはできる限り簡単なゴール下の本数を増やすことが非常に重要です。

そうは言ってもゴールしたばかりを打てるわけでもないのがバスケットボールの難しいところです。仮に40分ゲームで80本シュートを打ったとし、各場所から20本ずつシュートを打ったとすると、

eFG%=(0.6*20+0.4*20+1.5*(0.35*20+0.3*20))/80=49.4%

 ペイント外の2Pシュートをすべてゴール下とした場合

eFG%=(0.6*40+1.5*(0.35*20+0.3*20))/80=54.4%

 かなり上昇しました。

実際の試合でこれができるとおそらく圧勝となるでしょう。

 

実際の自分のチームで使うこととなれば、確率の数値を自分のチームに置き換える必要があります。ただ、大まかな傾向として、ゴール下の確率はよく、ペイント外の2Pの確率は下がり、スリーポイントシュートのeFG%はその中間値となります。23年ワールドカップの日本代表の合言葉、「リムorスリー」の基本的な考え方です。

 

きちんと確率を把握しておかないと、オフェンスのデザインが変わります。スリーポイントシュートの確率が20%となった場合eFG%は30%となるのでペイント外の2Pシュートの確率が高くなります。すなわち積極的にスリーポイントシュートを狙うオフェンスデザインが行えなくなります。

 

ゴール下のシュートの確率を上げるためには、ある程度のアウトサイドシュートが必要となります。アウトサイドシュートが入らなければ、インサイドすなわちゴール下のディフェンスを固めればいいからです。

eFG%から考えると2Pシュートの40%はスリーポイントシュートの約27%にあたります。本数で見ると11本中3本となります。確率と得点でみるとほぼ同一となる数値ですが、実際の試合ではスリーポイントシュートのスペースの広がり方の恩恵は格段に違ってきます。

 

さまざまなオフェンス戦術があります。それを遂行するためにはeFG%から考慮されたシュートの打つ場所を考え、その本数をどのように割り振るかということが、勝敗に大きな影響を与えます。

 

 

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