伽戸ミナ

【短歌・詩を毎日載せています】第14回角川全国短歌大賞佳作/『ココア共和国』に詩が掲載…

伽戸ミナ

【短歌・詩を毎日載せています】第14回角川全国短歌大賞佳作/『ココア共和国』に詩が掲載される/自転車には乗れない

マガジン

  • 短歌集『一輪挿し』

    伽戸ミナがつくった短歌を載せています。読んでいただけたらうれしいです。

  • エッセイ集『』

    伽戸ミナが書いたエッセイを載せています。読んでいただけたらうれしいです。

  • 詩集『閑文字』

    伽戸ミナがつくった詩を載せています。読んで頂けたらうれしいです。

  • 短歌集『textyle』

  • 小説集

    私の書いた小説をまとめています

最近の記事

短歌です。 恋の芽生え 春風の吹く草原にまだ出てきていない牙がある ===================== 読んでいただきありがとうございます。 スキやフォローもしていただけるとうれしいです。

    • 緑の小刀

      短歌です。 甥っ子に譲ってあげたゆずり葉が緑の小刀として春に駆ける ===================== 読んでいただきありがとうございます。 スキやフォローもしていただけるとうれしいです。

      • 野良おでん

        短歌です。 野良おでんいつも通りの十字路にコンビニからの自立を誇って ===================== 読んでいただきありがとうございます。 スキやフォローもしていただけるとうれしいです。

        • 蝶々夫人

          詩です。 朝くつひもを結ぶときは左右左右の順番で 必ず蝶が二匹連続になるようにするの ときみは言う 一匹ずつのぼくのことをきみは 蝶がかわいそうだと思わないのかと叱る まったく思わないのだけれどぼくは 二匹連続になるようにして 一緒に桜を見に行く春を 積み上げている ===================== 読んでいただきありがとうございます。 スキやフォローもしていただけるとうれしいです。

        マガジン

        • 短歌集『一輪挿し』
          540本
        • エッセイ集『』
          7本
        • 詩集『閑文字』
          180本
        • 短歌集『textyle』
          3本
        • 小説集
          9本

        記事

          生きるコツ販売人

          短歌です。 混迷の羊と化した生きるコツ販売人が自殺した為 ===================== 読んでいただきありがとうございます。 スキやフォローもしていただけるとうれしいです。

          生きるコツ販売人

          AirPodsを握っている

          詩です。 AirPodsを握っている ポッケの中で イヤホンを二つともしまったケースは 石のように重くて 表面が石のようになめらかで 角が石のように取れていて 手にすっぽりとおさまる AirPodsを握った手はダイヤモンドの指輪 ポッケの中にダイヤモンドの指輪がある プロポーズみたいな 世界で最も美しいオレンジ色の緊張 AirPodsを握っていたら騒がしい都会も歩いていられる ===================== 読んでいただきありがとうございます。 スキやフォロ

          AirPodsを握っている

          くまのプーさん干してある

          短歌です。 ベランダにくまのプーさん干してある昨年ご主人を亡くした大家 ===================== 読んでいただきありがとうございます。 スキやフォローもしていただけるとうれしいです。

          くまのプーさん干してある

          小田急線新宿駅

          詩です。 いきなり見ず知らずの人を 殴りたくなってしまう 飛んでいた蚊に対して いきなり向けてしまう凶暴さが 許されている気がしているのがこわい 温い深海のようなざわめきのなか ノイズキャンセリングで ぼくの名前を呼ぶ声も聞こえていなかった ===================== 読んでいただきありがとうございます。 スキやフォローもしていただけるとうれしいです。

          小田急線新宿駅

          サイドのコーン

          短歌です。 デニーズでナイフとフォークデビューしたサイドのコーンの明るさ覚えてる ===================== 読んでいただきありがとうございます。 スキやフォローもしていただけるとうれしいです。

          サイドのコーン

          ネオンライトは夜の味方

          詩です。 部屋を暖めるストーブが 苦しそうに熱を吐き出す傍で 裸で抱き合っている人たちがいる 窓から三日月を見て あれは神様がまぶたを閉じている状態だから 見つからないうちにキスしようって言った RとLの発音をなんどもなぞるような動き 世界にいまボクらしかいなかったら 世界には愛しかない ===================== 読んでいただきありがとうございます。 スキやフォローもしていただけるとうれしいです。

          ネオンライトは夜の味方

          茹でておけ

          短歌です。 茹でておけなまのなやみは 何もせず腐らせてしまうのはもったいない ===================== 読んでいただきありがとうございます。 スキやフォローもしていただけるとうれしいです。

          茹でておけ

          飛びたいと願わない日はない

          詩です。 紙の上にデスクライトに焼かれた虫が落ちてきた のたうちまわる黒い点は雲の上の存在から見えるわたしだと思った 紙を汚さないように ティッシュにくるんでから指先で圧し潰す 夢という坂は鑢になっていて素足のままで行かねばならない ===================== 読んでいただきありがとうございます。 スキやフォローもしていただけるとうれしいです。

          飛びたいと願わない日はない

          深い所の悲しみ

          短歌です。 個個個個個個個個個個個個六個の個個 深い所の悲しみで共鳴する ===================== 読んでいただきありがとうございます。 スキやフォローもしていただけるとうれしいです。

          深い所の悲しみ

          詩です。 さくらはどこで咲いたのか分からなくても 風に乗っていつのまにか髪にまぎれ込む ウグイスがどこで鳴いたのか分からなくても 目を覚ます合図としてあたりをゆらしている しかしあそこで咲いているとすぐに気づける躑躅は 鼻先を近づけないと香りを知ることができない いつのまにか持っていた嫉妬心も やっとの思いで手に入れた歓喜も 感情のすべてが生まれている春 ===================== 読んでいただきありがとうございます。 スキやフォローもしていただけるとう

          海底で寝る

          短歌です。 沈みきり海底で寝る光ではなにをしたって届かない場所 ===================== 読んでいただきありがとうございます。 スキやフォローもしていただけるとうれしいです。

          海底で寝る

          雨に沈む

          短歌です。 さびしさのやつあたりを身に受け続けすっかりやつれたぬいぐるみのくま 雨が降る街というより雨に沈む街というようで月が見えない ハエぐらいデカいハナクソ摘出の爽快感だけが今日得たもの 美しい乳白色の傘立てがビニール傘であふれて醜い 理科室の裏の紫陽花の亡骸は倒れることをゆるされていない パーカー着てジャケット羽織る恰好を植え付けた人がお元気でした 鋼鉄が固定されたまま校庭を周回すること56周 重いから気を付けてね、言わんこっちゃない 転が

          雨に沈む