イレギュラー

詩です。


美しい傘立てがビニール傘であふれて醜いので
しっかりした折りたたみ傘を一本買って
いつも鞄に入れるようにしていた
その折りたたみ傘を、
今日にかぎって忘れてしまった
空は神様が恨みを込めて
かき混ぜて作った
極悪のメレンゲのような雲で
埋めつくされている
雨が放たれる
雨は人体にインクのように
飛び込んで煙のように溶けていく



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