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カメラ紀行「世界の絶景」

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世界を巡る旅で撮った写真を厳選して"カメラ紀行「世界の絶景」"としてテーマ別にまとめました。
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「世界の絶景」 6島 その7 セイシェル・マヘ島 

クレオールな国・セイシェル  インド洋にぽっかりと浮かぶ島国セイシェル。  人口は約8万人、面積 460k㎡、115の島々から成るこの国は、17世紀にフランス支配下でヨーロッパからの移民が開始され、アフリカから多数の奴隷が連行された。  1815年に英領に移行。直轄植民地となったあと、1976年に「セイシェル共和国」として独立。翌年、クーデターにより社会主義政権が成立する。  しかし、93年には新憲法が制定され複数政党制となった。独立以来、一貫して非同盟主義をとる。  公

「世界の絶景」 6島 その6 エーゲ海の島々(ギリシャ) 

1.エーゲ海クルーズ 数多くの世界遺産と、異なる魅力を持つ美しい島々が魅力のギリシャのエーゲ海。  青い海に美しい街並み、まるで絵に描いたような風景が広がる。  アイギナ湾に浮かぶ、ポロス島、イドラ島、エギナ島を巡る一日クルーズに乗船した。  ペロポネソス半島からもっとも近いポロス島は、白壁と橙色の屋根が印象的な家々が並ぶ素朴な島。細い路地を抜けて丘を登ると、エーゲ海の絶景が待っていた。  別名「芸術家の島」ともいわれるイドラ島。ロバがまだ移動手段として使われる自由奔放な

「世界の絶景」    6島           その5 セブ島(フィリピン) 

1.セブ・リゾート どこまでも続くホワイトサンドビーチ、青く透き通った美しい海。  日本からたった4時間のフライトで行けるフィリピンは、7,107もの島々から成り立っており1島に1ビーチリゾートがあると言われ、アイランドホッピング(周辺の島々をボートやセスナで訪れるツアー)を目的が盛んだ。  その中核となるセブ島は、フィリピン中部のビサヤ諸島にある島で、南北に225kmにわたって伸びる細長くて大きな島である。  面積は4422km2。周囲はマクタン島、バンタヤン島、マラパス

「世界の絶景」          6.島 その4. イースター島(チリ)

1モアイ像の島 南米チリから3,800Km、タヒチから4,000Km、南太平洋にぽっかり浮かぶ「絶海の孤島」イースター島。  人口は3,800人。面積は佐渡島のおよそ1/3。市場もひとつ、教会もひとつのこの小さな島を、住民は「大いなる大地」という意味をこめて「ラパ・ヌイ」と呼ぶ。  オランダの提督ヤコブ・ロッグフェーンが西洋人として始めてこの島を発見したのが1722年の復活祭「イースター」の日だったことから英語でイースター島と名づけられた。  この島を有名にしたのは言うまで

「世界の絶景」   6島         その3 ラバウル・ピジョン島      (パブアニューギニア) 

1.ラバウル ニューギニア島の東半分が最後の秘境と云われるパプアニューギニア。 大小700もの島から成るこの国は、総面積46.2万k㎡で日本の約1.25倍、人口は約513万人で、パプア人やニューギニア人、高地族を中心に多くの部族で構成されている。  そのパプアニューギニアの北東に、サンゴ礁の海に囲まれた魅力溢れるニューブリテン島があり、ラバウルはその島の北端にある、この国随一の美しい街だ。  ラバウルの港からは、間断なく噴煙の吹き上がるダブルブル山が見える。 2.ダブルブ

「世界の絶景」      6.島       その2 バリ島(イントネシア) 

1.古寺と自然が融合する島 バリ島は、神々が宿る美しい島と称され、魅力にあふれるビーチリゾートとして知られている。  一年を通して熱帯性気候を享受できるため、訪れる時期を問わず、まるで永遠の夏が広がっているかのような気候に浸れる島である。  この島には、バリ・ヒンドゥー教の伝統にまつわる寺院や、壮大な自然が息づく場所が数多く点在しており、写真愛好者なら何度も訪れたくなるフォトスポットだ。 2. クタビーチ サーフィンのメッカでもあるクタビーチには、ハーフウェイ、エアポート

「世界の絶景」     6.島           その1 ガラパゴス諸島

1.進化論の島・ガラパゴス諸島(エクアドル) ダーウィンが進化論を着想したガラパゴス諸島。  「ガラパゴ」とはスペイン語で「リクガメ」のことで、ガラパゴスは「ゾウガメの島」という意味。  5~10百万年前の火山活動(ホットスポットの活動)で出来た諸島で、現在も火山活動が続いててる。  1978年に世界自然遺産第1号に登録されて以来、その素晴らしい自然を見るために、観光客は増加の一途をたどった。  2006年には14万9,000人にも膨れ上がり、環境汚染や外来生物の繁殖、横行

「世界の絶景」      5.海と空     その4.海辺のスナップ

1.ダーバン(南アフリカ共和国) ダーバンは、ヨハネスブルグやケープタウンと共に南アフリカを代表する大都市の1つで、古くから高級リゾート地として知られている。  静かな波音が漂うダーバンのビーチは、美しく優雅なリゾート地として古くから名高い。  碧い海、広がる砂浜、躍動する波。ここには、さながら自然がそっと微笑むような優雅さがあるのだ。  公共施設やサメの保護網といった安全策が完備されており、世界的にも有名なサーフィンの聖地として知られている。  朝早くビーチに足を踏み入れ

「世界の絶景」  5.海と空          その3・空の鮮麗

1.南太平洋の空◆クルーズ船とともに  横浜を出航したクルーズ船は、10日間の航海を経て2月4日、南太平洋に入った。  南太平洋の大空は、透明な大気が纏い、鮮やかな青空を描き出す。その美しさは、北太平洋にはない才覚に満ちていた。  朝早くデッキに出ると、"うろこ雲"や"いわし雲"と呼ばれる白い雲が青い空の中に広がっていて、穏やかで優しい光景を惹き立てていた。  夕暮れ時の空には、オレンジとレモン色が織り交ざった雲が拡がって、壮大な風景が心に慰めを与えてくれた。 ◆

「世界の絶景」  5.海と空       その2 海と空のハーモニー

1. ダーバン(南アフリカ共和国)◆ビーチが美しく、インド文化が根付く南アフリカの港町  ダーバンは美しいビーチが魅力的な港町である。  19世紀に労働力としてインド人が多く移住したため、あちこちにインドの文化が融合していて、本格的なインド料理が楽しめる街でもある。  晴れた日の早朝のビーチには、長い桟橋の上で釣りをする人々、そこに群がる海鳥たち。朝焼けの空と椰子の木、等々。被写体には事欠かないカメラマン垂涎のフォトスポットだ。 2.プエルト・アヨラ(ガラパゴス諸島)

「世界の絶景」5.海と空       その1.海の景観

1.ハロン湾(ベトナム)◆無数の奇岩が連なる景勝地  ベトナム北部のハノイから車で4時間。水墨画のように幻想的な風景が広がるハロン湾には、水平線から大小2千程の奇岩が突き出し、「海の桂林」とも呼ばれている。  中国との国境辺りから延びる石灰岩質の丘陵台地が数万年の時を経て、現在の景観をつくりあげた。  1つ1つが彫刻作品のようにさまざまな形をしており、太陽の位置や季節、見る場所によって、変化に富んだ風景が楽しめる。 ◆ハロン湾クルーズ  静かな水面のハロン湾に水紋を

カメラ紀行「世界の絶景」4.遺跡    その5 イタリア・ポンペイの遺跡

1.一夜で消えた古代都市 79年8月24日、ヴェスビオ火山tが大噴火した。その火砕流によって、一昼夜で溶岩と火山灰の下に埋まり滅びてしまった古代都市ポンペイは古代ローマ帝国の地方中核都市であった。  発掘されたのは18世紀以降のことである。  1700年もの間、古代都市は滅びたその日のまま、地中に眠り続け、ローマ時代の中核都市がほぼ当時のまま現代にその姿を伝えている。  壺が多数出土したことからワインの産地であったと言われ、港があり商業都市として栄えていた名残が、古代と変わ

「世界の絶景」4.遺跡         その4.ギリシャ

1.アクロポリスの丘 ギリシャを代表する古代遺跡で、世界遺産にも登録。アクロポリスとは「丘の上の都市」の意。  入り口は丘の西側で、ブーレエの門、その上部に勝利の女神ニケをまつったアテナ・ニケ神殿がある。  プロピレア(前門)を進むと紀元前5世紀に完成したパルテノン神殿が現れる。北側にはエレクティオン神殿、丘の下方にはヘロデスアティコス音楽堂、ディオニソス劇場と見どころが多い。 ◆パルテノン神殿・前門  プロピレア(前門)は名建築家ムネシクレス作で、中央、左右の3棟から

世界の絶景 4.遺跡           その3 トルコの遺跡

ヨーロッパとアジアにまたがるトルコは古くから歴史の舞台となってきた。様々な民族や文化の繁栄と衰退を物語るように遺跡も変化に富んでいる。 1.イスタンブール歴史地域 紀元前7世紀、ギリシャの植民地として誕生したこの町は、アケメネス朝ペルシャ、マケドニアのアレクサンドロス大王の支配を受けた後、2世紀末に古代ローマの領土となる。  330年、ローマ帝国コンスタンティヌスⅠ世は、ビザンティウムと呼ばれていたこの都市に、「キリスト教による新都」として帝国の首都を遷し、ローマ式の都市計