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コーヒー豆は、ナチュラルプロセスの方が甘くなるらしい①

コーヒーの論文を漁っていたところ面白いものがあったのでご紹介します。


「精製がアラビカ種生豆内の糖類含有量に及ぼす影響について」というタイトルです。
Influence of processing on the content of sugars in green Arabica coffee beans

内容を要約すると、精製方法がウェット(ウォッシュトプロセスなど)かドライ(ナチュラルプロセスなど)かで、生豆内の糖類の含有量に影響を与えますよという内容です。

結論としては、ウェット処理後の豆は未処理の豆と比べてフルクトースとグルコースが少なくなる一方、主要な低分子糖であるスクロースには影響が少なかったとのこと。



逆にドライ処理後の豆は、糖の含有量が変化しないか増加したものもあったとのこと。

コーヒーの糖類は色々あるものの、人間が甘いと感じる糖類である「フルクトース」「グルコース」の含有量にも影響を及ぼしていることから、誤解を恐れずに言えば、精製方法はドライの方が甘くなるよという内容とのことでしょうか。

そして気になるのはその理由です。



先ほどご紹介したリンク先には論文の要旨しか読めなかったため、別ソースの上権威性があるとかはわかりませんが、かなり納得がいく説明をしてくれているサイトがありました。

「ナチュラルプロセスにおける糖類」みたいなタイトルですかね。


そこで下記ような説明が書かれています。
水洗処理された豆はなぜ糖分が少ないのか。洗浄プロセスの一環として、豆は水にしばらく浸されるため、初期の研究では砂糖が水によって溶解していることが示唆されていました。 (Wootton、1973)。

しかしそれ以来、同じ変化が機械洗浄されたコーヒーや乾燥ベッドでも起こっていることが判明したため、水が原因であるとは考えられません ( M Kleinwächter & D Selmar、2010 )。

その代わりに研究者が発見したのは、コーヒーの種子が発芽し始めているということだ。このプロセスでは、種子に保存されている糖が消費され、最も単純な糖(グルコースとフルクトース)が最初に消費されます。

なるほどという感じですね。


さらに、洗浄したコーヒー種子だけが発芽する理由についても記載されています。

種子がまだ果物の中にある間、植物ホルモンまたは単なる水の存在にかかわらず、果肉内の何かが種子の発芽を妨げます。しかし、発酵中に果肉が除去されるとすぐに、発芽の準備として種子の代謝が変化し始めます。

ナチュラル精製では、チェリーが乾燥するまで果肉が発芽を抑制し、乾燥した時点で種子の代謝が完全に停止します。これにより、種子内の糖分が保存されます (D Selmar et al、 2014)。


腑に落ちます。
これらを総括した上で、じゃあコーヒーって、ナチュラル精製の豆を使った方が甘くなるのかという話ですが、実はこれはまた別問題があるようです。明日そのことについて書いていこうと思います。


【最後に】
KaffalogというWEB版コーヒーノートのサイトを友人と運営しています。飲んだコーヒーの焙煎豆情報やレシピに関する記録を投稿ができ、他の人の投稿も見られるサイトです。

その中から過去に飲んだコーヒーについてご紹介。

本日の焙煎豆の評価


◆記録投稿した焙煎豆
WEEKENDERS COFFEE TOMINOKOJIさんのRWANDA

◆一言
私と友人で味の感じ方が少し異なりますね。とんだ先のページに書いてありますが、このコーヒーは冷えるとだんだん黒糖のような味が際立つ、面白くかつ物凄く私好みのコーヒーでした。皆さんも機会があれば是非!

◇ナカジマの評価

◇友人の評価


何か気になることがあれば、お気軽にコメントいただければ幸いです。
それではまた。

ナカジマ


↓続きを書きました。


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