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GPT4でアイディエーションを楽しく体験するカードをアジャイルに作った話

はじめに

はじめまして!KDDIアジャイル開発センターのむぎです😄
今回は、私がクライアントワークに携わっていく中で感じたことをきっかけにアイディエーションを楽しく気軽に体験できるカードを制作した話になっています!また、コンテンツ検討にGPT4も活用しているので、具体的にどのようにGPT4を生かしたのかについても記載しております!

こんな方におすすめ
・新卒のデザイナーは何をしているのか知りたい方
・アイディエーションに興味のある方
・生成AIの業務での活かし方を知りたい方

自己紹介

KDDIアジャイル開発センターのUXデザイナー
2023年KDDIにUXデザインコースで新卒入社(KDDIにアジャイル開発センターに兼務出向中)


背景

デザインの敷居が高く感じられる

私は4月に入社し、UXデザイナーとして働いています。主にクライアントワークをしているのですが、こんな声を聞くことがありました👂

"結局ワークショップって具体的にどんなワークをするんですか?"

もちろんワークショップの個々のワークの説明はしているものの、実際に具体的なワークをその場で実践できるかというと難しい…また、説明をしても私はデザイナーじゃないから創造的なものは難しいと言ったデザインに対する敷居の高さを心配する声もありました😱

手軽にアイディエーションを体験できるカード制作を決意!

そこで、デザインプロセスの中で1番イメージしやすく、取り組みやすいアイディエーションを手軽にその場で体験できるマテリアルがあれば、ワークショップの雰囲気を知りつつ、デザインへの興味が湧いて一石二鳥なのでは?と思いました。また、その頃ボードゲームにハマっていた事もあり、このコンテンツをカードに落とし込めば更にいいコンテンツになりそうだ!と思い、すぐに制作を始めることにしました!

コンテンツ方針

目的とコンセプト

前述の背景をもとに、以下のようなコンセプトを持ってコンテンツ制作に取り組むことにしました🏁

コンセプト
・手軽に楽しくアイディエーションを体験できるカード
・KDDIアジャイル開発センター(KAG)らしさのあるコンテンツ

背景から手軽さはもちろんのこと、対面でアイディエーションを楽しく体験できるようなカードを制作することにしました!また今回はオリジナルコンテンツという事もあり、KAGらしさがコンテンツに現れればと思いこのようなコンセプトにしました💪

スケジュール

制作を始めるにあたって、マテリアル制作経験のある先輩デザイナーからアドバイスをいただき、スケジュールと進め方を設定しました!制作期間は約2ヶ月で、ゴールはアイディエーションカードとしてお客様にお試しで使ってもらえるようなプロトタイプの完成としました📍

調査

発想法の調査

コンテンツ制作を始めるにあたって、どんなプロセスでアイディエーションを体験してもらうか決定するために、発想法について調査を行いました🔍

色々調査していく中で、キーワードと自分が興味のあることを掛け合わせて強制発散するという記事を発見!この手法を使えば、デザインに敷居を感じられるお客様にも手軽にアイディエーションすることができるのではないかと思い、採用することにしました😎

掛け合わせからの強制発散法を採用するのは決まったものの、実際に何を掛け合わせて発散してもらうか悩みました🧐

そこで、コンセプトであるKAGらしさからITの課題解決策が導き出せるようなワーク設計にすればいいと思い、「技術」と「ユーザー体験」を掛け合わせてアイデアを強制発散をするようなコンテンツを制作することにしました!

設計

コンテンツ検討(GPT4利用シーン)

コンテンツの大まかな内容が決まったので、実際に「技術」と「ユーザー体験」をどんな内容にしていくかChatGPTと壁打ちしながら検討していきました🔥

【技術】
技術はDXに用いられる最新技術を集めることから始めました!しかし最新技術だと技術の詳細を知らないことが起こると思ったので、カード内で技術の強みを併せて記載することに👍

デジタルトランスフォーメーションの事例に用いられている最新技術を10パターン生成してください。
その際最新技術は以下のような記載方法でお願いします。

記載方法例:
最新技術:画像生成AI
技術の強み:高品質な画像を迅速に生成する

具体的な技術名にすることを意識してください。例えば「AI」ではなく「画像生成AI」とするといったことです。

【GPT4の回答】

比較的、採用できそうな技術を出力してくれたので、何度か壁打ちして「技術カード」として16種類採用することにしました!

【ユーザー体験】
ユーザー体験も技術と同じくDXに用いられそうなユーザー体験を集めることに。ユーザー体験は説明しすぎるとアイディエーションに制限がかかりすぎるのでは…と思ったので、体験を表すキャッチーなタイトルと体験したユーザーの声を記載することにしました👍

デジタルトランスフォーメーションの事例に用いられているユーザー体験を10パターン生成してください。
その際ユーザー体験は以下のような記載方法でお願いします。

記載方法例:
ユーザー体験:プロセスに参加
体験したユーザーの声:「作るの楽しい!」「こうやってできるんだ!」

ユーザー体験の言葉はキャッチーなタイトルをつけるイメージで生成してください。
体験したユーザーの声は例のように2パターン出すようにしてください。

【GPT4の回答】

ユーザー体験のタイトルはカタカナばかりなものの、体験の方向性は利用できるものだったので、何度か壁打ちし、タイトルもこちらで修正し「体験カード」として16種類採用することに!

ビジュアル検討(GPT4利用シーン)

記載する内容が決まったので、「技術カード」「体験カード」ともにイメージ画像を差し込もうと思い、DALL・Eで生成してもらうことに

アイディエーションのバイアスがかからないように比較的簡易的なイメージ画像にしたいなと思いました。そこで、比較的シンプルな8ビットピクセル調の画像を出してもらうことに。そこで、生成する前に画像の条件を以下のプロンプトで指定しました📌

これから画像生成の条件を以下にしてください:

画風:すべての画像は8ビットのピクセルアートスタイルで生成
色:背景は白色 (#FFFFFF) で、物体のカラーは3色まで使用
シンプルなデザイン:画像は基本的なデザインで、詳細が限定されており、早期のビデオゲームグラフィックスのスタイルを模倣

その後は採用した「技術」と「体験」の項目を入力してどんどん生成してもらいました🔥

【GPT4の生成結果例】

「サービスロボット」で生成した画像
「プロセスに参加」で生成した画像

いい感じにイメージ画像が揃ったので、本格的にカードのデザインに着手!
いろいろな案を出してから、KAGらしさを表現できるように、HPなどでも用いられている流体から波をイメージしたデザインを採用しました🌊また、裏面はカードという事もありトランプのようなデザインにしました♠️

デザイン案

プロトタイプ完成へ

検証と改善

ここまでコンテンツ検討してきたので、簡単にカードを作り、社内メンバーにレビューしてもらいました💪

レビューの様子

このレビューの結果、カードの使い方や少し分かりにくい表現、難しいキーワードをFBしてもらい、コンテンツの修正を行いました🙆‍♂️

実際に印刷

レビューの結果を反映したのち、ブラッシュアップしたものを第1版としてカード化しました!

完成したカード

実際に制作したものが、いざ手元に届くと感動して、しばらく1人でカードを使ったアイディエーションに没頭してしまいました😅

今回は約2ヶ月間でカードの印刷まで行うことができ、非常にスピード感をもって制作できたと思っています!コンテンツ検討にGPT4を活用したこともこのスピード感に繋がったのではないかと思っています😃

今後の予定

今後は実際に印刷したカードをお客様に利用してどんな反応が得られるのか、検証していきたいと思っています!検証のの中でブラッシュアップされていくカードを私も楽しみにしています🔥
お客様に利用した様子もnoteで発信する予定なので楽しみにしてください!

参考・補足


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