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あらすじの次は冒頭の三行に勝負をかける

 大まかなあらすじは出来た。次はあらすじの段階で流れとして破綻している箇所がないか、確認する。もし、流し読みをしていて違和感を感じる箇所があったら、何が違和感の原因なのかを明確にする。そして。その原因となっている問題を見つけ出して解消する。
 全体的に大きな破綻がなければ、次は冒頭の部分から書き始める。この冒頭の出だしの三行で、わかる人には作品の良し悪しが見える、と言われている。だから、ここは第一回目の真剣勝負だ。
 そして冒頭から時系列を追って物語を展開して行く。物語を書きながら、その一方で冒頭部分が読者に対して、より訴求力の出る形はないかと模索する。冒頭の部分を、よりインパクトのあるシーンから書いた方が衝撃的だな、と思われたら、そのシーンを冒頭に持ってくる。あとは回想の形で本編に戻って行く。
 という風に作業工程は頭の中で組み立ててある。あとは、その工程を実行に移せばいいだけだ。とは言っても、言うは易く行うは難し、であることはよくわかっている。かと言って、ここで休んでいるわけには行かない。歩き出さなければ、前に進まない。進まないと、日々の活力が湧いてこない。すると、自分の中に後悔の念が蓄積されて行く。こうなると、何処かで溜まりに溜まったワインの澱(おり)の様な気持ちを押し流すために、楽曲制作に手を染める。もしくは、山登りに行って気持ちを整理してくる。
 まあ、これを繰り返しながら、一歩一歩進んで行くしかない。

創作活動が円滑になるように、取材費をサポートしていただければ、幸いです。