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「かほは自然の一部だからね」

最近とても怖くなることがある。
人ってどこから生まれてどこに帰っていくんだっけとか。そもそも私ってなんなのかとか。
この心も体もなんなんだっけとか。

毎日悩んだり頑張ったり、笑ったり怒ったり泣いたりしながら一生懸命に生きているけど、死んだらどうなるんだっけとか、あれあれあれ、
ってなってしまうことがある。

初めてこういうブラックホールみたいな気持ちになったのは多分15年くらい前のことで。
そのころから幸せだなあとボーッとしているときに限ってこの闇に落っこちる。

途中で、あれこれ考えてもしょうがないなってなって考えるのをやめた時もあった。
宗教みたいな何かがあるのは、ある意味本当に人を救っていて、こういう闇から救ってもらえるものなんだろうなあとか本気で思ったりもした。

そんな闇と仲良く生きてきて、世界一周の旅でカッパドキアのファーティーさんに出会った。
食料自給率200%のトルコの食事はとても色鮮やか。朝からオーガニックの野菜が並びます。

「かほ、かほは何でできているか知ってる?何になりたいの?」
当時の、感覚が少しバグった私は
「透明であり続けたいです。透明な水みたいに。それはどんな土地でも輝けるから。」
と答えた。
ファーティは笑顔で頷きながら、
「かほ、かほの体は80%が水だね。そしてここに並んでいる食べ物の全ては大地からの贈り物。かほは大地の一部で、自然の一部で、地球の一部なんだよ」
そうやって教えてくれたことを思い出す。

美味しいトマトやオリーブを頬張りながらグッときたことを思い出す。もう私は透明な水なんだってわかった。それが嬉しかったしそんな自分を、人間を愛おしく思えた。

私は自然の一部だった。
どこからきてどこから帰るのかとか、私は何者なのかとか、そういうのん考えてしまう時点で、私はいま自然と離れすぎているように感じる。

私は自然の一部であり、自然と生きていることを忘れたくない。湧き上がる全ての気持ちも、この感性さえも、トルコで見た湧き水となんら変わらない。

最近闇を思い出すのは、私という人間が自然の一部であることを思い出しにくい環境にいるからだということが明らかになった。

みんなは怖くないのかな。
研修は地下での販売。地下で働く人たちを見ながらぼんやり考えている。

私はもうここにいるのが怖い。
早く出たいな。

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