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#1 ブランドのパワーを知り、ブランディングに興味を持った原体験 | The original experience of feeling the power of brand

“ブランドには人を高ぶらせ、人を熱中させ、人に自信や夢を与えるパワーがある”


自分はそう強く信じているし、それが真実であると願っている。


31歳を迎え、一つの夢であったブランディングに携わる仕事に就いている自分が、そう信じるようになったきっかけ、原体験はサッカーに没頭していた中学生の時にまで遡る


自分には4つほど上の兄がおり、その兄が大学生になった時に自分で買ったのか親に買ってもらったのかは覚えてないが、新しい革財布を買った。そして、その時に使っていたお古の革財布を自分に譲ってくれて、自分はその財布を使うことになった。そのお古の財布を持った自分は、なんともいえない高揚感やステータス感を覚え、すごく大人になった気分を味わったことを覚えている。ただの革財布だったけど、その前に自分が使っていた財布と大きく違う点があった。それは、その新しいお古の財布には“PRADA”というロゴがあったということ。そのロゴが「あるかないかの違い」だけで人の感情をここまで動かすことができるのかと、中学生のガキながらもブランドの持つその不思議なパワーについて考えていた。


これが自分とブランドの出会いであり、ブランドが人に与える強烈なパワーを感じた初めての経験だった。これ以降、自分はブランドに興味を持ち始め、ブランディングという分野やブランドを創るという仕事に興味を持ち続けている。今もブランドに対する思いは薄れることなく、自分の中にあり続けている。


新卒で入社した電機メーカーで、1年目に販売実習として家電量販店でひたすら液晶テレビを売っていた時にもブランドの持つパワーを痛感した。
自分の会社は、液晶テレビにおいて日本国内では絶大なブランド力を誇っており、販売シェアも常にトップであった。ブランドのパワーを感じたのは、自社の液晶テレビは他社よりも機能面で優れているわけでもなく、デザインでも優れているわけでもない。さらに、価格は他社よりも高かった。それでも、多くのお客さんは自社の商品を迷うことなく買っていく。これはブランド力以外のなにものでもないと感じた。こんな経験をして、ブランディングに対する自分の思いはより強くなった。


ブランドというと、HERMESやLOUIS VUITTONといったラグジュアリーブランドが頭に浮かんでくると思うが、ブランドはそれだけではない。企業や商品だけでなく、サービスや人や工場、場所や素材までもがブランドになる。ほんとにそうなるかは分からないが、「空気」や「菌」といった目に見えず、触れられないものまでもがブランドになってくるのではないかと思っている。つまり、すべてのものがブランドになり得る。


ブランドは知れば知るほど奥深く、複雑であると思う。でも、ブランドはまた、それ以上に美しく、クールなものでもある。


このnoteでは、この魅力的で神秘的なブランドについて、自分の経験や事例を踏まえつつ、自分の書きたいと思うことを書いていければいいなと思っている。自分の思いや考えを形として残すという意味でも。

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