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映画「母さんがどんなに僕を嫌いでも」


 一番の味方である母親から虐待を受けたら
 あなたはどうしますか?


①【内容】
 ごく普通の町工場の息子として生まれた”ぼく”歌川タイジ(仲野太賀さん)。5歳の頃から母親(吉田洋さん)から虐待を受けて過ごす日々。
唯一の支えだったのは、工場の職員である女性。おばあちゃんみたいだったその人をたいじは、ばぁちゃんと呼び、懐いていた。

 愛する母のすぐそばには暴力があった。

 9歳の時、母から施設に入らさせる。1年後、施設の生活を終え、家に戻ってきたが両親は離婚。母親と姉と3人で暮らすことに。

 少しは変わると思っていた生活も何も変わらず、日々暴力と隣合わせの日々。
学校でも”ブタ”といじめられ、精神的にも肉体的にも限界だった。
 
 ある日、ひょんなことから母に殺させそうになり、17歳の時、家を出ることに。
 そこで1人で生きていくことを決意。

 18歳になり、職を得て安定の日々に。
だが、心の支えであったばぁちゃんの余命が短いことを知り、見舞いに行った。

 その時に言われたばぁちゃんからの言葉がたいじを自分の人生に向き合わせることに。

『1つだけお願いがあるの。
ばあちゃん、たいちゃんには、本当に笑っ  て欲しいの。友達もたくさん持って欲しいの。
だから言って、”僕はブタじゃない”って。
言って、言って、言って。
ばあちゃんの為に…              』


②【仲野太賀さんの怪演】
 自分は、仲野さんが出演している多くの作品を見てきましたが、今作の仲野さんも実に素晴らしい。
 表情、声のトーン、間が見ている観客側を魅了し、感情移入をしやすくしている。
若手俳優の中でも頭が1つ抜けている演技をしています。
 
 特にばあちゃんのとの最後のやりとりは、涙無しには見れなかった。


③【まとめ】
 人間、問題を抱えていると思います。
今のご時世、深くそのことを感じさせられます。そんな中で今作から読み取れる”人間の温もり”。
人生において1番身近で信頼している人物である母親からの虐待。
だが、周りの人との出会い、温もりで人間は大きく変わっていくのだと実感します。
このことは、多くの人が見たことがある是枝監督の「万引き家族」に類似しています。
本当の家族ではないが、それに似た、ましてやそれ以上の温もり”愛”があの作品、今作にはあります。

涙なしには見れませんでした。

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