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北欧は小さくて強い

最近、北欧のことを考えている。きっかけは、夏季休暇中に読んだ2冊の本。
・Spotify 新しいコンテンツ王国の誕生
・生きる はたらく つくる/皆川明

1冊目は、わずか創業13年でアメリカ証券取引所にも上場を果たしたスウェーデン発祥の音楽ストリーミングサービス会社・Spotifyのドキュメンタリー。創業者ダニエル・エクが「蛇口をひねるように音楽を聴く」というサービスをどのように世界に広めてきたか(1曲ずつ販売するアップル「iTunes」に対抗しながら)を克明に描く。

もう1冊は、ファッションブランド「ミナ ペルホネン」のデザイナー皆川明さんの自伝。皆川さんは創業前に北欧を旅し、フィンランド発祥のブランド「marimekko」の息の長いデザインに大きな影響を受けた。そして「せめて100年つづく会社」であるためにどのような信念で活動してきたか、が語られる。

この2冊を読んでふと思ったのだ。スウェーデンにフィンランド・・・。「北欧ってひょっとして”小さい”のに”強い”?」

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そこで、独断と偏見によって、ものすごくざっと調べてみた。違ってたらごめん(笑)

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確かに”小さい”。

人口規模はどこも九州以下。世界一のICT国家と言われるエストニアに至っては人口規模は宮崎県とほとんど変わらない。各国の首都も、日本の県庁所在地ぐらいの規模感である。

それでいて”強い”。

スカンジナビアの国々は総じて労働生産性が高い。世界ランクが4位のノルウェーは就業者1人あたり約13万ドル(約1400万円)を叩き出す。日本は8万ドル程度であるから約1.6倍である。

バルト三国は現在のところ労働生産性では下位に甘んじているが、Skype出身の技術者たちが多数起業し、スタートアップ天国とも言われているので、今後急進するかもしれない。

そして人口規模に比べて、世界的に名の売れた企業の多いことよ。人口1000万人にも満たないスウェーデンは、世界企業ブランド2019のベスト100に3社もランクインさせている。人口規模は10倍以上の日本企業は7社がランクイン。ううむ。

北欧各国の企業は古い歴史を持つ企業も時代に合わせて進化してきている印象もあるし、新しい企業も元気。ぬーん。

そう言えば、先日フィンランドのサンナ・マリン首相(34歳!)が「任期期間内に労働時間6時間・週休3日制をめざす」と発言して話題になった。実現制は未知数だが(社会実験としては必ずしもうまくいってない例がある)、未来志向であることは確か。先をいくなあ。

”小さい”ことがむしろ”強み”になる時代なのだろうか。

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