カジョリカ

クチーナ・カジョリカは「レシピ」とそれを教えてくれた「人たち」のお話です。 自己紹介ペ…

カジョリカ

クチーナ・カジョリカは「レシピ」とそれを教えてくれた「人たち」のお話です。 自己紹介ページ>> https://note.com/kajorica/n/nfeb215d3d7cd ブログページ>> https://cucina-kajorica.blogspot.com

最近の記事

パレルモ風イワシのパスタとジョバンニ宅のランチ

#創作大賞2024 #レシピ部門 #応募 先々週家の下のメルシェで珍しく「幻の野菜・野生のウイキョウ」を見つけたので、このレシピを投稿することにします。 ステファニア・ジャンノッティのレシピ本「粉砂糖」(邦題:イタリアを食べる 人生を彩る食卓とレシピ)ではこのレシピの紹介はこんな文章で始まる。 *** パレルモ風イワシ入りソースのパスタ 「それは生まれたところで、自然に育つ。人が空腹を覚えるように、愛を感じるように自然なこと。雑草のようにのびのびと、田舎の少女の瞳の

    • アスパラガスの美味しい料理法三種とアスパラガスの哲学的食べ方。

      すっかり春!メルシェに並ぶ野菜たちも春・春・春という感じ。 春の到来を告げる野菜の一つにアスパラガスがあります。 南イタリア産のアスパラガスがメルシェに並ぶ=春、と言っても過言ではありません。 なので今週はアスパラガスの美味しい食べ方をご紹介します。 ベーコンを巻く、とか他の食材とのコンビネーションではなくて(それなら無限にバリエーションが作れますよね)アスパラガスと調味料だけでの美味しい食べ方三種です。 今週は本業のイヴェント週なので長いエピソードはなしで簡潔に。

      • 簡単妙味、お酒のおつまみにも最適!セージとアンチョビのフライとピエルパオロの夏の家

        ミラノの街は桜が散ったと思ったら藤の花が咲き乱れています。 そう、日本の北国のように春の花がほぼ一斉に咲くのです。 さらに新緑も吹き出してもうすっかり春たけなわという感じ。 ここ一週間程和食ばかり食べていて、イタリアンのレシピを投稿する気分ではなく、今週は何のレシピについて書こうか困っていました。 簡単なお肉料理にしようかとも思いましたが、あまりお肉も食べたくない。。。 今年は春先たくさん雨が降ったせいか緑が豊富、と、ふとキッチンの窓に目を向けると香草、特にセージとイタリ

        • ビーガンの旨味、パオラ風カボチャ入り自家製野菜のブイヨン・減塩バージョンあり

          美味しいカボチャがあるうちに自家製野菜のブイヨンを作ろうと思いつつ、、、 ああ、4月になってしまった。 冬が旬のカボチャはもう市場から姿を消しつつある。 カボチャの収穫のピークは10月から12月。でも2、3ヶ月置いた方が甘くなって美味しいとか。 なので3月まではメルシェで見かけます。 野菜のブイヨン、つまり洋風だしのお肉や魚を使わない野菜だけの旨味調味料。 作り置きしておくと、リゾットにでも何にでも、味に深みが増してとても重宝します。 それにやはり昔に比べたら和食がポピ

        パレルモ風イワシのパスタとジョバンニ宅のランチ

        • アスパラガスの美味しい料理法三種とアスパラガスの哲学的食べ方。

        • 簡単妙味、お酒のおつまみにも最適!セージとアンチョビのフライとピエルパオロの夏の家

        • ビーガンの旨味、パオラ風カボチャ入り自家製野菜のブイヨン・減塩バージョンあり

          大失敗!パスクワ(イースター)メニュー、ファルソマグロとパスクワの代表的なお菓子

          今週末はパスクワ(イタリア語でイースター、復活祭の意)。 パスクワは春分の日の次の満月の次の日曜。 なので毎年日にちが変わります。 パスクワは、磔刑にされて死んだイエス・キリストが三日目に復活したことを記念・記憶する、キリスト教においては最も重要とされるお祭の一つ。 カソリックではクリスマス=イエス・キリストの生誕祭に次いで重要ですが、ギリシャ正教ではクリスマスより重要とされる、と聞いています。 パスクワの日がどう決められるか、日本人ではキリスト教徒でなくても知っている人

          大失敗!パスクワ(イースター)メニュー、ファルソマグロとパスクワの代表的なお菓子

          簡単!ヘルシー!レンツォさんのレシピ交換グループの湯煎イワシ

          数年前の事、Facebookでシチリア料理のレシピ交換グループにレンツォさんという人から招待された。 そのレンツォさんという人を私は直接知らないし、料理のブログもまだ構想もなかった頃のこと。 料理は好きだがSNSのいわゆる食ネタ、特別でもない自分の目の前の食べ物をただ写真に撮った投稿はしない主義ないのに、なぜそんな招待を受けたのかも判らない。 知らない人からの招待は懐疑の目で見るのが普通だが、シチリア料理は少しエキゾチックで好きなので、試しに入会を承認してみた。 グル

          簡単!ヘルシー!レンツォさんのレシピ交換グループの湯煎イワシ

          シチリア風ポーク・ミートソースとクロちゃんと雲に隠れる夜半の月

          久しぶりにクロちゃんがミラノに遊びに来るという。大学生の息子さんと一緒に。 息子さんと一緒?つまり若い男の子?いや食べ盛りの青年?それじゃ、お肉料理かな?と思ったら釣り好きでお魚も好きとのことでメニュー決定は更に迷走する。 色々何にしようかと考えた末、プリモは失敗がなくて、でもちょっと捻りのあるこのシチリア風ポーク・ミートソースにした。 困った時、迷った時にはこれ!というジョーカーのようなパスタ。 日本で一般的にミートソース、つまりイタリアでボローニャ風ラグーと呼ばれ

          シチリア風ポーク・ミートソースとクロちゃんと雲に隠れる夜半の月

          キアラのためのハムと人参の前菜ゼリーと国と人について

          先週の夕食会の主賓はキアラ。一緒にグルメ友タマルとマウロも招待した。元々キアラは彼らのママ友だった。 キアラは現在抗がん剤投与中で免疫力が落ちているため、あまり大勢の食事には呼べない。 だから今回はこじんまりと少人数で。 それもまた色々じっくり話ができて良いものです。 このレシピは実は前に「肉料理」として投稿したチキンゼリーと基本同じなのですが、先々週の「フェルニ」と同様すみれの花と、出て来たばかりの柔らかいイタリアアンパセリの葉先を飾ったら可愛らしく出来て、きれいな写真

          キアラのためのハムと人参の前菜ゼリーと国と人について

          サイクリングで見つけたジェネピー・ビアンコとパオラの伝統的ジェネピー・リキュール

          更新2024年4月6日 数人に味見してもらったところ、アルコールがキツイという意見が多かったので、調整し分量を変えたものを更新します。 ***** 昨年の秋カルロスとミラノ郊外に自転車で遠出した時、ヴァレード近くにお祭りのように色々屋台の出ている小さな町があった。一体何のお祭りかはわからなかったがその屋台の中に遥々ヴァッレ・ダオスタからジェネピーを出店している女性がいた。 ジェネピーは、 アルプスの標高1800~3500メートルの高山地帯に自生する小さな芳香植物でヴァッレ

          サイクリングで見つけたジェネピー・ビアンコとパオラの伝統的ジェネピー・リキュール

          地球物理学博士ニーマのフェルニのヴィーガンアレンジとイラン旅行のきっかけ

          来週来客の予定なので食後のデザートを何にしようかと迷った末、とりあえず昨年末ニーマに教わったイランのデザート、フェルニが上手に出来るか試作してみました。 伝統的なフェルニは牛乳と白いお砂糖を使うので白く仕上がります。が、うちに常備している豆乳を使いコクを出すために全糖を使ったので茶色く仕上がっています。 常備している豆乳で作ると自ずとヴィーガン・アレンジになります。牛乳でも豆乳でも美味しいので、オリジナルとヴィーガンアレンジの両方の材料を記載します。 作り方は同じです。

          地球物理学博士ニーマのフェルニのヴィーガンアレンジとイラン旅行のきっかけ

          ペリーネ渓谷のスープと冬山の週末

          冬の終わらないうちに、もう一つ冬向きのレシピの投稿です。 野菜のブイヨンを使えばベジタリアン料理にもなります。 その時の食欲に合わせて野菜やチーズの量を加減しましょう。 数年前の事、パトから週末彼女の友人が借りているサン・ニコラスの山の家に行くから一緒に来ないかとのお誘い。正確には記憶がないけれど、出発の前日とか当日とかいう急な誘いだった。特に用事もなかったので快諾。 サン・ニコラスはイタリア最北西のヴァッレ・ダオスタ州の、いつも行くクネアツよりももっと先。スイスとフラン

          ペリーネ渓谷のスープと冬山の週末

          ワルサー集落クネアツ(キュネア)のパオラの山の家と村祭りのナンダの簡単タルト

          友人知人と交換するレシピの話なら、そろそろクネアツの話もしなければ。 クネアツのパオラの山の家に、頻繁に呼んでもらう。 毎月というほどではないけれど、少なくとも2、3ヶ月に1回は週末泊まりに行くし、多い時は月2回行くこともある。 夏休みを半分過ごしたことも何度かある。 近所の人がいれば、昼夜一緒にご飯を食べる。 当然の事ながら、レシピ交換、新レシピ仕入れの絶好の機会となっている。 *** このレシピは毎年8月15日、クネアツ(キュネア)の村祭りで上の階に住んでいる

          ワルサー集落クネアツ(キュネア)のパオラの山の家と村祭りのナンダの簡単タルト

          バレンタインにいかが?カジョリカ流オレンジピールとオレンジピールチョコ(オランジェット)

          バレンタインデーなどというイベントが近づきつつあるようですが、イタリアではバレンタインデーに女性から積極的にチョコレートをプレゼントするとか愛を告白するとかいう習慣はなく、男性が女性にプレゼントをしたり、食事に招待するものなので、思春期には一大行事だったチョコレートをプレゼントする習慣も今では遠い記憶の彼方。。。。 でも、もしもこのレシピがどなたかのプレゼントのヒントになれば嬉しいです。 オレンジピールの私流の作り方は手間はかかりませんが、時間がかかりますのでバレンタイン

          バレンタインにいかが?カジョリカ流オレンジピールとオレンジピールチョコ(オランジェット)

          風邪気味の時のオレンジとアンチョビの前菜サラダ

          出来る限り毎週投稿を心がけていますが、今週はちょっと風邪気味で元気がないだけでなく食欲もありません。 普段イタリア料理大好きでも具合の悪い時はお粥などを欲するところで「やっぱり日本人」と再認識します。 そんな時でも美味しく頂ける超手抜きのオレンジの前菜サラダをご紹介します。 超手抜きですが美味しく、免疫力を上げるビタミンCも豊富です。 中くらいの大きさのオレンジは1個だけで1日に必要なビタミンCの約2/3が含まれていると言われています。 こんなふうに調理すると、食間だけで

          風邪気味の時のオレンジとアンチョビの前菜サラダ

          最高のスパゲッティ・アッラ・カルボナーラとソフィーを取り巻く男性たち

          お米料理が続いたのでイタリア料理のレシピ集らしくパスタのレシピも。 と、誰でも知ってる人気カルボナーラのスパゲッティについて書きましょう。 *** 数年前、学生時代の親友の娘の宙ちゃんがミラノに遊びに来てうちに滞在した3日目に「カルボナーラが食べたい。」と言う。 「へっ?カルボナーラ?」と不意をつかれた気分だった。 国際的に有名なローマ料理(発祥は正確には不明で、北イタリアのブレシア県で生まれたという説や19世紀前半にナポリで生まれたなど諸説あり。)炭焼き人のパスタ、

          最高のスパゲッティ・アッラ・カルボナーラとソフィーを取り巻く男性たち

          絶品!マウロのキャベツ、豚肉とお米のミネストラとミシュランの3つ星レストラン ダル・ペスカトーレのレシピ本

          このお料理はグルメ友マウロに20年以上前に教わったもの。 綺麗な写真が撮れませんが味は絶品。 最後に好みで加えるパルメザンの他はチーズを使わないのでちょっと凝った「イタリア風おじや」とも言えます。でもお米はややアルデンテに仕上げて下さい。 なので日本人の口に合うと思います。 是非お試しください。 マウロに教わったので私のレシピ集では「マウロのミネストラ」とずっと読んできましたが本当のレシピの出典はダル・ペスカトーレ(Dal Pascatore)というミシュランの3つ星レ

          絶品!マウロのキャベツ、豚肉とお米のミネストラとミシュランの3つ星レストラン ダル・ペスカトーレのレシピ本