カナリヤ
「生きていても、いいんだよ。
おまえは…生きていてもいいんだ。
本当に、生きていても、
いいんだよ」
天童荒太「永遠の仔」より
「いいよ あなたとなら いいよ
二度とこの場所には帰れないとしても
あなたとなら いいよ
歩いていこう 最後まで」
米津玄師 「カナリヤ」より
カナリヤを聴いた時この本の一節を思い出しました。
この本は私にとって永遠のバイブルと言える大切な一冊であり、初めて読んだときの衝撃は忘れられず、その後も何度か読み直しています。
ドラマ化もされたのでご存知の方も多いと思いますが、
正直読みすすめるのが辛くて切なくてどうしようもない気持ちになります。
一言では語れません。いずれまた時間をかけて自分なりの考察を述べたい。
根底にあるテーマは虐待
虐げられた者たちの悲痛な叫びが響いてきます。
胸に痛いほどに迫ってきます。
冒頭に掲げた一文によってようやく救われる。
救いの到達点に達した気持ちになれる。
カナリヤはコロナ禍において
コロナ禍においてこそ生まれた曲ではないかと思います。
突然に一変してしまった世界、生活、人間関係
それは暴力的とも言えるくらいの出来事で
元の世界には戻れない 帰れない
けれど時は過ぎてゆく
少しずつ変わり始める世界
変わりゆく中でたどりついた言葉がまさにこの歌詞ではないか。
「いいよ」というひとこと
そのひとことがこれほどまでに胸に響き、迫ってくることはなかった。
悩み、迷いながら進むなかでの希望の光とも言えるひとこと
ではないかと思うのです。
救いを求めてたどりついたことばは
とてもシンプル
けれども深い
本も曲もどちらも私にとって永遠のバイブルです。
本当に、本当に胸に響きます。
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