女性_記事2

新しい風をパレスチナに吹かせて

"Occupation, Patriarchy, Exclusion. What else." 「占領に父権社会に排除…もうこりごり!」
3月8日の女性の日に合わせ、女性特集を組んだパレスチナの英語雑誌「今週のパレスチナ」(本当におすすめです。しかもほぼ無料!英語の勉強ついでにどうでしょう?)前回の投稿に続いて、そのなかからもうひとつこの記事をご紹介したいと思います。
女性の権利運動家として活動するアマニ・アル―リさんの寄稿です。

彼女の問題意識はずばり、

パレスチナの女性はイスラエルの占領と支配的な家父長制という二重の暴力に晒されている

ということ。

彼女は毎日仕事に行くために、イスラエルが設置する検問を通過しなければいけません。この検問というのは、本当に物々しいです。私は外国人であり問題が起きたことはありませんが、いかつい銃を目にするし、兵士の態度にはこちらがイライラしてしまいます。また自分だけがバスに残され、周りのパレスチナ人が降車して何らかの書類を兵士に提示しているのを見ると心苦しくもなります。まあ、検問にまつわる色々なひどい話はジャーナリストの方々が日本語でレポートしていますし、現地に行けば良くも悪くも耳にするのでこの辺にしておきますね。

日々検問を通っているアルーリさん。ある日兵士に止められ、お子さんたちの前で暴言を吐かれたそうです。その時銃口は家族のほうを向いていました。

「ただ自分を侮辱するためだけに目の前にいる武装した人間。対面したときの恐怖は経験した人にしかわからないだろう。同時に、子どもを守ることができない無力感をひしひしと感じた」

一方でパレスチナの社会の現状もありのままに話します。

「パレスチナの政治の意思決定への女性の参加率は1%に満たない。それにともなって平和のための対話の席からも女性は排除されている。家庭でも、子育ては女の仕事であるうえ、離婚すれば法的にも男性に有利になっており、子の養育費などの保障は得られない」

彼女には、市長職への推薦を受けるも立候補は辞退した経験も。しかしそれをきっかけに、地域の若者からなる議会の立ち上げに動くことになります。国連が後押しする、多様な若者の国際チーム「Beijing+25 Youth Task Force」のメンバーでもあるアルーリさん。パワー溢れる素敵なエッセイでした。

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架け箸はこれからも継続的にパレスチナを訪れ、日本に出回らない生の情報を発信したいと思っています。いただいたサポートは渡航費用や現地経費に当てさせていただきます。